時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

また少しずつ戦争ができる国へ

2013-08-20 20:39:50 | 軍拡
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被爆体験を描いた漫画「はだしのゲン」が
過激・残虐な描写であるとして、松江市教育委員会が
市内の小中学校に学校図書館での子どもへの閲覧や、
貸し出しを中止するよう要請していることがわかり、
関係者から怒りの声が上がっています。

教育委員会は、昨年12月の校長会で
「はだしのゲン」を自由に閲覧できない閉架図書にするよう要請していました。


市の調査では市立小学校35校、中学校17校のうち、約8割の図書館で置いています。
昨年8月、市議会に「ありもしない日本軍の蛮行が描かれており、
子どもたちに間違った歴史認識を植え付ける」として作品の撤去を
求める陳情が提出されました。12月議会で、全会一致で不採択になりました。

広島で被爆した男性(83)=市内大庭町=は
「漫画は原爆の悲惨な現実をよく伝えている本だ。
語り継いでいく必要が大いにあるとき見せないことは
正しい歴史認識を伝えないことになる」と声を荒らげます。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-08-19/2013081901_02_1.html
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この前、8月6日の原爆の日に海上自衛隊の攻撃用母艦の進水式を開いたこと、
東京都内の高校で防災訓練と称して自衛隊に体験入隊させていること
に言及しましたが、今度は事実上の言論弾圧ですね


難攻不落とうたわれた大阪城が、外堀をなくすという提案を受け入れた結果、
いつのまにか内堀まで崩されて裸同然となったところを総攻撃を受けて
あえなく落城したように、改憲を待たずして、こうやって少しずつ
工作を地方のレベルから行っていくんですよ。


この前のNHKスペシャルでは目の前で行われていることから
目をそらして、日本の安全がどうのこうのといっていましたけれど、
やっぱり現実を無視した抽象論じゃダメなんじゃないかと思います。


あの時のパネラーのほとんどが軍備拡大やむなしといった論調でしたが、
そういう左翼を気取っている馬鹿な連中が右翼にとって最も頼もしい味方
だということを自覚してほしいもんです。

慰安婦像について

2013-08-20 20:15:54 | 国際政治

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最近、米国のカリフォルニア州ロサンゼルスに
日本軍「慰安婦」を象徴する少女の銅像が建立された。
このニュースが伝わると、全世界がそれを至極当然なことと見なしている。

ところが唯一、日本だけは悲鳴を上げて大騒ぎしている。
ロサンゼルス駐在日本総領事館が声明を発表して「遺憾」を表明し、
日本の内閣官房長官が記者会見を開いて日本軍性奴隷犯罪を
政治的・外交的問題にさせてはならない、受け入れられないと述べた。

一方、日本外務省報道官は「不快感」を表し、
これまで自分らが「女性のためのアジア平和基金」を通じて
「慰安婦」問題の解決のために努力してきたので非難を受ける理由がないと発言した。

日本の反動層が
国際的にさらに世論化している性奴隷犯罪の問題に関して
政治的・外交的問題にしてはならないだの、
非難を受ける理由がないだの何のと言うのは
彼らの破廉恥さを示すだけである。


もし、日本が今後も性奴隷犯罪に対して責任を感じられず、
今のように引き続き卑劣に振る舞うなら、さらなる国際的非難と
糾弾を免れないであろう。

日本は現実を直視して過去の犯罪を誠実に認め、その清算に臨まなければならない。


http://chosonsinbo.com/jp/2013/08/0820mh-01/
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上の論調、労働新聞のものです。

安倍や橋下はじめ日本の誇り高き志士のお言葉と比べると
北朝鮮の公式見解の何とまともなことか。

アメリカの慰安婦像建立は数年前から始まりましたけれど、
特に去年のニュージャージー州パリセイズパーク市立図書館に
建てられた慰安婦像に対する日本の姑息な工作は目を疑うものでした。

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ニューヨーク・タイムズ紙18日付によると、
広木重之ニューヨーク総領事が同市のロトゥンド市長を訪問したのは5月1日。

ここで、「慰安婦」問題での軍関与の事実を認めて
「おわびと反省」を表明した93年の河野洋平官房長官(当時)の談話と、
生存している「慰安婦」に宛てた2001年の小泉純一郎首相(当時)
の手紙を読み上げて、日本側の対応への理解を求めました。

そのうえで、碑の撤去を要請しました。

広木総領事はその際、桜の木の植樹と
公立図書館への本の寄贈の用意があることを市長側に伝えました



この申し出に対し、同席していたキム副市長は
「わが耳を疑った」「怒りがこみあげて来た」と同紙に語っています。

6日には自民党の国会議員4人が同市を訪問。
慰安婦は強制的に徴集されたのではないなどと表明しつつ、
碑の撤去を求めました。

改憲団体「日本会議」では、
メンバーである古屋圭司、竹本直一両衆議院議員、塚田一郎、
山谷えり子両参議院議員の4人がパリセイズパーク市の行動に
参加したことをホームページ上で明らかにしています。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-05-25/2012052506_01_1.html

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桜や本の寄贈で上手くはぐらかせると本気で思っているあたり、
やっぱり総領事や国会議員になってしまうと感覚がマヒするんだなと
思います。

上の労働新聞でもふれていますが、金やモノで万事解決できるという
相手に対する物凄い蔑視に基づいて慰安婦問題が扱われているんですよね。

で、こういう連中が日本の安全を守るために戦争ができる国にしようと
言われたら、こいつらの目論見が平和なんかじゃないってことなんか
すぐにわかると思うんですが、なんで気付かないんだろうか。

私は今の日本が実に民主的に破滅に向かって全速力で突っ込んでいく
ように見えて、すごく怖いんですが、そういう気持ちって共有されないのか?
されないんだろうなぁ・・・・・

エジプトの情勢について

2013-08-20 19:21:02 | リビア・ウクライナ・南米・中東
「アラブの春」と騒ぎ立てた学者やメディアが消えた今、
 再び混乱が極まりつつあるわけですが、この問題は軍隊VS民主勢力
 といった単純構図では仕切れないんですよね。


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ムスリム同胞団は16日、今後1週間にわたり全土で
連日デモに取り組むと宣言しており、解散命令の手続きが進めば
さらなる反発は必至の状況です。

ただエジプトではこの間、同胞団に対する国民の反発が強まっているのも確かです。
16日には国内の34の人権団体が共同で、
「同胞団はテロ組織であり、国民に対し過剰な暴力を加えている」
「国家を混沌(こんとん)に陥れようとしているのは明らかだ」との声明を出しました。

同胞団による襲撃が相次いでいるコプト教会
(キリスト教の一派で人口の約1割を占める)も同日の声明で、
「武装テロリスト集団と対峙(たいじ)している軍や警察、
その他のさまざまな組織を強く支持する」と表明していました。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-08-19/2013081904_01_1.html


シシ国防相はテレビ放映された演説で、
「われわれは国家の破壊に直面するなかで沈黙を守ることはない」と述べ、
あらためて暴力に訴える同胞団員は徹底して鎮圧する姿勢を示しました。
同時に、「すべての国民に機会はある」とし、
一般の同胞団員の政治参加を求める立場も表明しました。


(中略)

一方、ムスリム同胞団は18日、全土で大規模なデモを実施する予定でしたが、
首都カイロでは一部のデモが「安全上の理由」により急きょ取りやめとなりました。

治安当局の強硬姿勢や国民のなかでの反同胞団世論の高まりを前に、
同団が態度を軟化させ始めている可能性もあります。

エジプトでは治安当局がムスリム同胞団のカイロでの座り込みを
強制排除(14日)して以降、18日までの衝突による死者は
治安部隊70人を含む830人に達しています。


http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-08-20/2013082007_01_1.html

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つまり、民衆・軍・イスラム同胞団の3すくみになっているわけで、
一見すると軍とイスラム同胞団が対立しているように見えますが、
軍が乗り出してきたのも民衆の支持によるものですから、
簡単に軍を悪玉、同胞団を善玉とするわけにはいかないのです。

今のところ軍&民衆VS同胞団となっていますが、
今後、どのようにかわるかは予想がつきません。

しかし、上の記事にもあるように、和解の第一歩として
同胞団も含めた議会の開始が必要になるでしょう。

松竹伸幸氏について

2013-08-17 21:44:47 | 反共左翼
共産党は党員に対して党の見解を順守するように定める民主集中制
という制度を採用している。これは数回(時には数十回)にも及ぶ
議論を重ねた上で決定された事項は守りましょう、守らなければ
厳罰に処しますというもので、反共主義者はこれを嬉々として攻撃
するのだが、結果として個人として問題がある人間でも党員である間は
割とまともな意見が言えるようになる長所もあったりする。


さて、今回とりあげる松竹伸幸氏は以前は共産党の護憲派議員として
活躍したのだが、ある時期を境に党とのブレが生じ、結果的に
事実上の除籍にあっている方である。以下の引用は彼が議員だった時の
党の紹介文である。


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日本の平和は軍事偏重では保たれない、アジアの平和の流れに合流すべきだ―
松竹さんは、この立場から、非核・非同盟の外交政策を積極的に提唱。

昨年2月、沖縄基地問題で世界への「訴え」を発表したときも、
何回も沖縄を訪れて、被害者の話を聞き、中心的な役割をはたしました。

ttp://matinofuruhonya.blog.fc2.com/blog-entry-399.html

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なんのことはない、これは共産党が以前から一貫して主張してきた
ことであって、別に松竹が初めて唱えたことではない。

で、この松竹氏、今は憲法論や外交論を巡って党と対立し、
今年からかもがわ出版の編集長になっているそうなのだが、
彼が現在さかんに主張しているのは軍の容認である。


普通は除籍されることで組織に左右されない自由な意見が
述べられるはずなのだが、どういうわけだか共産党の除名に
あった人間は軒並み右傾化する。

軽い程度なら無関心という形での、保守派へ対する無言のエールで
済んでいるが、セクハラでクビにされた超カッコ悪い爺さんの
筆坂氏に至っては産経新聞に登場して改憲論をのたまっている有様である。

松竹氏も共産党と疎遠になったならば今こそ、
尖閣諸島や北方領土が日本の領土だというのは無理があるとハッキリ
言ってやればいいのに、領土を守るためには自衛隊が必要だと
なんだか共産党と仲が悪くなるのも納得だなーと思う主張をしている。

はっきり言って、「自衛」といいつつ実際には「軍隊」であるから
ヤバいんだという話なのに、自分の国は自分で守るといった
本末転倒な話をしていて、要するに「自衛隊」という名の軍隊を
彼は必要なものだと語っているのである。

こういう右にも左にも喜ばれそうな内容を書いて
その実、右傾化するという姑息な戦法は伊勢崎氏のそれに似ていて
実に利口だと思う。筆者は前々からこの方の領土論はおかしいと
思っていたので、こんな人が党にいるのは汚点だよなと考えていたのだが、
今は党と無関係らしいので、すごく安心した。

ただ、かもがわ出版で編集長を務めているとのことなので、
この方の場合は自発的に離党したようだが、同時代社のように
犬猿の仲になり、せっかく良書を多く出版しているかもがわ出版が
ただの反共左翼出版に変貌してしまわないかと少々不安でもある。

最後に彼の主張に対する、ある松竹ファンのコメントを
引用して、反共(=戦後)左翼の問題点にふれていきたい。

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私の愛読しているブログの一つ「超左翼おじさんの挑戦」は、
ブログ主の松竹さんがかもがわ書店の編集長に就任されることから、
その役割を終え、新たな冒険の旅に出ることとなりました。

とても参考になるブログでした。
今後一層のご活躍を期待しております。

その「超左翼」のお名前の通り、
いわゆる「左翼」の範疇に納まろうとしない姿勢に常に共感していました。


左翼であれば増税には反対しなければならない。

左翼であれば戦争には反対しなければならない。

左翼であれば領土なんて関係ないとうそぶかなければならない。

左翼であれば自衛隊は廃止と叫ばなければならない。

そういう思い込みや貧困な哲学をいかにして克服すればよいのか。

そのヒントは左翼の豊かな言葉のなかにこそある!
それを地でいく貴重なブログでした。

ttp://wa2zoo.blog8.fc2.com/blog-entry-540.html
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とまぁ、こんな文章なのだが、はっきりいって
増税反対、戦争反対、自衛隊廃止を主張するのが
左翼のアイデンティティというか存在理由ではないのか?

増税に反対せず、戦争に反対せず、自衛隊にも意見しないなら
わざわざ劣勢の左翼に与さず右翼になればいいではないか。

というか、そういう左翼は左翼ともはや呼べないのではないのだろうか?
実際、こういう軍隊の必要性を語る人間は
自分の立場を「リベラル」というずいぶんと曖昧な言葉で粉飾している。

何度も言っているが、こういう右翼と大差ない意見しかいわない
左翼というのは、右翼にとって恰好の攻撃の的であり、
右翼の主張を正当化させる駒にしかならない。いい加減気づけよと思う。

私は、北朝鮮(より正確にいえば総連)や共産党のような
左翼にすらバッシングされているマイノリティの側に立って
意見を掲げることこそが本来の左翼だと考えている。


今の日本の出版社で左翼らしい左翼は高文研やスペース伽耶、
新日本出版社、大月書店、昭和堂、桜井書店、自治体研究所、
かもがわ出版、学習の友社等々といったところで、数が少なくなっている。

こうして列挙すると結構あるように見えるが、平凡社とか筑摩書房、
みすず書房、お茶の水書房、岩波書店といった高名な学術出版社すら
軒並み反共左翼なのだから、本当に現在の日本で大衆に抗う意見を
述べる度胸のあるマスメディアは絶滅危惧種なのである。


戦前の治安維持法の時代から
この国において朝鮮人と共産主義者は徹底的に弾圧を受けてきた。
それは国家だけでなく大衆がこぞって参加した差別だった。

このシステムが戦後の冷戦体制で克服されずに今日まで来ている。
だから、左翼と称している連中も基本的にはこの二者については
本当に冷たい言葉を平然と浴びせてきている。

結局のところ、彼らは自分のことしか考えていないのだから
本質としては右翼と大差ない。信仰対象が異なるだけだ。

こういう国家主義的な左翼が同じく国家主義的な右翼と
手を取り合っているのが現状の日本であり、そういう有様の中、
上記の出版社は本当に頑張っていると思う。その中の一つに
松竹氏が高いポジションの職に就いたのは正直ショックで、
また貴重な出版社がつぶれてしまったなと思ってしまった。

戦後左翼の脆弱性について

2013-08-17 21:01:57 | 反共左翼
東大の政治学者の姜尚中教授について次のような評価がある。

http://watashinim.exblog.jp/10055773
http://toriton.blog2.fc2.com/blog-entry-171.html

要するに、相手を見て意見をコロコロ変えているということが
上の記事からよくわかると思う。

筆者は姜教授に恨みはないけれど(こんなんでも政治学者に
なれるんだなといった驚きはあるけれど)、とかく戦後の左翼、
特に最近顕著になっている左翼知識人は、相手を見て論調を
微調整できる大変器用な御仁が多い気がする。

前の記事に挙げたNHKスペシャルに登場した面々は
いずれも保守派と一緒になって活動していたりするのだが、
ほとんどの人間はその矛盾を指摘しないのだから、
そのコミュニケーション能力の高さには感服してしまう。

あんまり言いたくはないのだが、今の左翼は
反原発を強調するわりには宮城などの津波の被害にあった
地域の復興にそれほど熱をこめて話さなかったり、国防や
憲法よりも雇用問題をどうにかしなければならないのに
それにも無頓着だったりと、わざとやってんのかと言いたくなる
ほど、一般庶民と問題意識が共有できていない。それじゃいかんだろう
と思うのである。

しかも、その時々の状況で自分の主張を簡単に曲げてしまうし、
柄谷行人や吉本隆明など、戦後左翼の巨人が天皇制を支持したりと
本質としては国家主義者がスタンダードを占めてきた。

この点を克服しなければ、より分かりやすい言葉を用意し、
より多くの権力者をしたがい(あるいは屈している)右翼には
決して勝てないだろう。

8月15日のNHKスペシャルについて

2013-08-17 20:39:27 | マスコミ批判
数年前、NHKが安部晋三に簡単に屈服して
慰安婦特集の内容を改ざんしてしまってから、いよいよもって
このテレビ局は民営とは名ばかりの国営テレビだなと思っていたのだが、
先日の終戦記念日に放送された安全保障の是非を問う討論会には正直驚かされた。


こんなにあからさまな出来レースもないからである。

まず、出演者が岡本行夫、半藤一利、伊勢崎賢治、
土井香苗、宇野常寛と狙ったかのような顔揃いで、
この中には浅井基文氏や梅林宏道氏、大西広氏のような
近年の中国や北朝鮮といった仮想敵国に対する嵐のような
バッシングとデマゴーグスに反対意見を唱える人間が一人もない。

要するに、反北朝鮮で固められていて、
北朝鮮にも言い分があるんじゃないの?とか
北朝鮮に対する日本の報道はおかしいよと言う人は
初めから除外されているのである。

そういうわけだから、中国や北朝鮮は危険だという認識を
前提に議論が進むわけで、当然、国を守るためには軍事化と
同盟強化はやむを得ないという、てめぇら自民党の回し者か
と問いかけたくなる方向へ進んでいったのである。


正直、旧ソ連の兵器を使いまわししている北朝鮮と
最新鋭の軍艦と通常兵器で装備しているアメリカや日本の
どっちが危険かわからないなんてことはないだろう。

特にアメリカは普天間基地の移転にもの申しただけで、
強硬態度を取ってきた国で、怪しいという理由だけで
イラクにクラスター爆弾を投下した国である。

沖縄那覇市の市長を務めた瀬長亀次郎氏は、
沖縄の占領統治は日本がアメリカに反旗を翻したさいの
戦略拠点になっていたと回顧している。

つまり、日米安保同盟というのは、アメリカに攻撃されないために
奴隷契約を結んでいるものであるのだが、そういう意見は終始なかった。


そういう小さなコップの中で繰り広げられる舌戦が
はたして有益になるかと考えると非常に怪しいものである。


私は以前このブログで北朝鮮の領海ギリギリの地域で
アメリカと韓国が20万以上の大群で、しかも核爆撃可能な
最新戦闘機をもっての軍事演習をしており、何だかんだで
結局、人工衛星を飛ばしただけの北朝鮮と比べると、よっぽど
こちら側のほうが物騒じゃないかと主張した。

今月の6日、つまり8月6日の原爆の日に海上自衛隊は
「いずも」という旧日本海軍の軍艦と同名の戦艦の進水式を行った。

これを日本は「護衛艦」と称しているが、この戦艦は
英国、イタリア、スペインの一部現役空母よりも大きく、
ヘリ14機が搭載可能で、その気になれば戦闘機の搭載も可能だ。

しかも進水式では旧日本軍が使用した旗、旭日旗が掲げられたのである。
これで平和の国、ニッポンなどと言われて信じる国がどこにある?


筆者と立場は異なりますが参考になる情報が載っているので一応。
ttp://ameblo.jp/sniper1968/entry-11587665287.html


本来なら、こういう前提の認識に対して異議を唱えることが
必要であるはずなのに、中国危険、北朝鮮悪魔、さぁどうする?
といった議論なのである。そういう問いかけなら自然と答えは
軍備拡張や同盟強化を考える人が出てくるに決まってる。

アンケート調査では相手に自分が望むような答えを選ばせる
問いかけ(例えば、戦争にどちらかといえば反対ですか、
それとも絶対に賛成ですかといえば、答えは自ずと前者になる)
はご法度なのに、よりによって敗戦記念日にそういう番組をやるのが
仮にもプロのジャーナリズムを気取っている連中のすることか?

とまぁ、私に言わせれば露骨なやらせ番組だったのだが、
こういう番組を極右が見ると全く別の評価になるらしい。

ttp://omoixtukiritekitou.blog79.fc2.com/blog-entry-2124.html

ブログのデザインからしてネット右翼の雰囲気を醸し出しているが、
この人の面白いコメントが、岩田温専任講師(こんな奴でも専任講師
になれるんですね。本当に大学って保守思想には甘甘だなぁ)だけを
保守派に入れていること。対北朝鮮政策を考えれば、
ここにいる連中は全員、保守派なんだけどな。


一応パネラーを紹介すると、岡本行夫は元外交官で
バリバリの従米保守、半藤一利は文芸春秋の編集長を務め、
その後取締役になった作家だが、彼は基本的に昭和は悪いが
明治は良いという典型的な司馬史観の持ち主で、大日本帝国自体に
問題があったという基本的な事実を認知していない。

伊勢崎賢治は平和のために軍が必要なんだと語っているし、
土井香苗はシリアやリビア、北朝鮮といった途上国への経済制裁や政治的圧力を
全力で支持していて、宇野常寛は気鋭の保守派論客と騒がれているが、元々は
ただのヲタクで文芸評論で大賞を獲ったのをきっかけに出しゃばっている男だ。
ついでにいえば、こいつは中曽根の写真を自分のブログに飾っていたりする。


・・・・こう書くと、本当にろくでもないやつばっかりだなぁ(汗
この人選をした奴のセンスに脱帽するぜ。


まぁ、脱線してしまったのだけれども、上に紹介したネトウヨの
意見はどうでもいいんだけれども、やっぱり半藤や土井のような
連中は今の保守派にとっては恰好のネタなのである。


一見すると議論しているように見えるのだが、
実際には勝てる相手を選んでゲームをしているのだ。

マリオで言えば、ファイアでなければ倒せないトゲゾーやゲッソー
ではなくてクリボー・ノコノコを呼んできているのである。

橋下徹と山口二郎の「討論」の時にも感じたのだが、
反共左翼(基本的には反共なので、場合によっては簡単に
保守派と同調してしまう左翼)って共産党系の論客を排除する
割には対抗勢力としては役不足に感じてならない。

共産党も領土問題に関しては竹島は植民地問題として
解決する、尖閣・北方領土は自国のもの(これは70年代以前から
一貫してこう主張していた)という態度をとっているので、
かならずしも反発しているわけではないが、少なくとも安全保障に
関しては、現在の日米の上下関係を踏まえれば、米国の侵略戦争に
参加するのは必定なので断固反対という立場を取っている。
防衛に関しては和平外交と民間支援によって
各国との平和友好関係の構築を軸にして考えている。


それに比べると半藤氏をはじめとした反共(=戦後)左翼は
「日本が危なくなった時にどうするか」といった議題の立て方自体が
問題で「日本が危なくならないためにどうするか」といった議題に
しろとすら言わないのである。要するに、この討論会の欺瞞的な
ものは、予防策と緊急策を混同している点にあり、我々がまず
話さなければならないのは予防策なのだと言ってやればいいのに、
それができないのである。

「よその国が攻めてきたらどうするの?」じゃなくて
「よその国が攻めさせないためにはどうするの?」としなければいけないと
 はっきり言えないあたりが本当に問題だなと思わずにはいられない。


 よその国が攻めてくるならば、軍備の拡張と軍事同盟の強化以外に
 考えれないだろう。だが、攻めさせないならば、外交による
 友好関係の構築とか、日本の経済力を活性化させて国際経済上
 混乱を起こさせてはならない場所にさせるとか色々考えられるわけだ。

 その点で考えれば、安倍の靖国外交や麻生のナチス発言など、
 他国に脅しをかける以外の何物でもなく、そういう日ごろの行いを
 改めさせるのが一番基本的かつ確実な安全保障になるのである。

 私は軍事問題を「安全保障」と言い換える詐欺的レトリックに対して
 本当に辟易しているのだが、何も安全を守るために武器だけが必要な
 わけじゃないんだよということを知っておいてほしいものである。

 最後になるが、私としては安全を本気で構築するのならば
 向こうの安全も保障しなければならないと考えている。

 すなわち東アジア全国加盟の不戦・軍縮同盟の設立が
 究極的には必要となるだろうと思う。

 また、今の日本の情報力は脆弱極まりなくて、
 韓国や米国に頼りっぱなしであり、確かな情報機関、
 CIAのような陰謀機関ではなく、市民に向けた情報公開を前提にした
 情報機関を構築しなければならない。そう思うのである。

真の独裁について

2013-08-14 23:09:39 | 反共左翼
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「右向け右」。

早朝5時すぎ、陸上自衛隊朝霞駐屯地(埼玉県朝霞市)の一角、
まだ目の覚めきれない表情の若者の一団に飛び交う迷彩戦闘服姿の自衛隊幹部の号令。


新入隊員の儀式ではありません。
都立高校生を自衛隊駐屯地内に宿泊させ、
自衛隊員から「防災訓練」の指導をうける「宿泊防災訓練」のひとこまです


宿泊防災訓練を実施したのは都立田無工業高校(池上信幸校長)。
7月26日から2泊3日の日程で同校の生徒35人が駐屯地内に宿泊。
開会式で自衛隊幹部が「慣れない場所で慣れない訓練だが、頑張るように」と“訓示”しました。


校長名で都教委に提出した書類によれば目的は
「さまざまな災害を想定した訓練を実施するに当たり、
災害復興などを視野に入れた体験活動を体験させ技術の向上を図る」。


目的は万人が同意できるものです。にもかかわらず都教委はこの訓練を隠しました。


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発案者は石原慎太郎前都知事とその直系の猪瀬直樹都知事です。
石原氏は在任中、
「今の若者には意欲がない。高校を卒業したら韓国のまねではないが、
2年間は兵役、消防、警察に強制的に(体験を)やったらどうか」
(教育再生・東京円卓会議、2011年11月16日)と提案。


これを猪瀬知事が「都立高校改革」として具体化しました。



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杉並区内の都立高校教諭(55)はこう力をこめました。


「安倍政権が改憲して『国防軍』にするという自衛隊を、
教育に取り込むという戦後一貫して許さなかった
“軍隊と教育の一体化”を都立高校が先鞭(せんべん)をつけるのか。

訪米経験のある同僚は、こう言っている。

『あの軍事大国ですらリクルート以外に軍隊と学校教育との接点はない』」


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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-08-14/2013081413_01_1.html


先日、サダム・フセインを「独裁者」と表現していた番組を観た。
実際の独裁というのは、民主的に秘密裏に行われるものだと思う。

東京の都立校の一部では、自衛隊の訓練を学生に強いているらしい。
歴史のレコードを逆回転させようとする輩がいる。
その筆頭が石原慎太郎と猪瀬直樹だ。

猪瀬は1946年生まれ、戦後の第一世代である。
この男をサン付けで呼び彼のサイトを紹介する加藤哲郎って一体……

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団塊のインターネット世界では「シニア」どころか「老人」になるらしい
「団塊の世代」向けには、「ネットワークは力である」と標榜する
野口悠紀雄On Line、立花隆「シェ・タチバナ」のような定番ビッグサイトがあります。


しかし、私の好みからすれば、すでに100ヒットに近い
前述有田芳生さん「酔醒漫録」、宮崎学さんの「突破者ページ」、
高野孟さんの東京万華鏡、自民党をとびだした白川勝彦さんHP、
糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」、猪瀬直樹さん「日本国の研究」
粉川哲夫さんのPolymorphous Space、
れんだいこさんの「人生学院」なんかの方が、面白くなつかしいですね

ttp://www.ff.iij4u.or.jp/~katote/Link.html

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反共左翼は表では「Noーー!Noーー!」と叫び裏では「Go!」と叫ぶ。

猪瀬のような極右に対して敬称をつけ、
そのサイトを「面白くなつかしい」と高評価する彼が
表向きでは「リベラルのマルクス主義政治学者」を標ぼうしている。


もちろん、こういう評価は事態が危うくなると即座に撤回され、
自分があたかも反右派であるかのようなポーズを見せる営業に着手する。
以下は猪瀬が都知事に就任した際の加藤のコメント。


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総選挙は政権与党民主党の惨敗、
自民・公明が3分の2を持つ絶対安定多数の安倍晋三新政権確実、
日本維新の会の改憲キャスティングボード、
日本未来の党・共産・社民は脱原発を争点化できず敗退。

都知事選挙も、国政選挙に巻き込まれて、
猪瀬新知事の大量得票での誕生へ。本サイトとしては、残念な審判です。



脱原発・護憲勢力にとっての教訓は、原子力や憲法という世紀的で
基本的な争点について、政党レベルの合従連衡では足りず、
市民社会レベルでの橋頭堡が必要
だということでしょう。

東京都知事選で石原後継である猪瀬直樹候補に投じられた433万票、
かつての「戦後革新」の末裔社民党の凋落は、
護憲派・戦後民主主義派の高齢化と先細りを示しています


http://members.jcom.home.ne.jp/katote/Living33.html
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桜井よし子とグルになって人権宣言を行ったこの男、
自分が極右の尖兵となって活躍したことを自覚しているのだろうか?


戦後民主主義派の衰退は、彼らが大日本帝国の国是である
反共主義から脱却できなかった点にある。

冷戦が終結して以降、彼らは敗残兵狩りをするかのごとく
あれやこれやと共産主義国、共産主義者の攻撃を嬉々として行った。

これは日本に限ったケースではなく、フランスやイギリスでも同様で、
皮肉にも極右とかつての極左が団結して狩りにいそしんだのである。

一段落して用済みとなった反共左翼は右派から排除され、
結果的に新自由主義の天下となり、貧困は世界規模で拡大した。


「戦後革新」とやらが如何に脆弱極まりないかということに
 いまだに気づけないとすれば、これは大問題だ。


加藤は脱原発や護憲をずいぶんと重要視しているが、
はっきりいって、原発なんかよりも雇用や年金のほうが
今の大衆にとっては、よっぽど重大な問題なのである。


こういう庶民感覚から浮遊した正義感が挫折するのは自明の理だ。
しかも彼は同じページで共産党攻撃を懲りずに行っているのである。

結果的にみれば、戦後革新は保守派にとって体の良い敵役を演じたのであり、
それはコミュニストという本当の革新勢力を封殺するために利用された。

しかもそれは、革新派が自発的に民主的に草の根で行われた。
戦後革新とはまさに、長靴を履いた猫に褒めちぎられ、
調子に乗ってネズミに化け、喰われてしまった魔術師そのものだった。


そして、実のところ、真の独裁とはこのような体の良い
あて馬がいて初めて成り立つのである。支配者にとって
コントロール可能な反対勢力がいて、初めて自身の主張に
説得力を持たせ、大衆の支持を得て権力を振るうことができる。

私は、この高校生の自衛隊体験入隊を非常に危険なものとして
考えているが、例によってこの情報は赤旗から得たもので、
加藤のような反共左翼から教えてもらったものではない。

口先ではノーと言いながら、実際はゴーをしているというのは
こういうことだ。本当にヤバいことには言及せず黙認する。

そういう態度が戦後の左翼に一貫して在る態度だと思う。
倒されるためにプログラミングされた敵キャラから
脱却し、コンピュータウィルスとならなければならないだろう。

(もっとも、既存のシステムにケチをつけときながら、
 それを破壊する意志などさらさらないから今日まで
 このザマをさらしてきたわけだが・・・・・・)

加藤哲郎の参院選評価について

2013-08-04 23:42:56 | 反共左翼
精神衛生上悪いと言いながら、なんだかんだで見てみました。
感想を一言で表せば、
一流の政治学者であることと政治を語れる人であることは違う
んだなーと思いました。

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参議院議員選挙の結果は、予想通り。
50%そこそこの投票率で、自民・公明の圧勝、安倍内閣に
3年ないし6年の、信任を与えたかたちになりました。

初めてのネット選挙も、反原発若者候補の奮闘はありましたが、
全体への影響はマイナーだったようです。

自民党と民主党の比例代表上位当選者は、
軒並み全国的圧力団体の推す組織候補、まるで20世紀への逆戻りです。

いや逆戻りでないのは、「55年体制」とは違って、
かつての日本社会党・総評のような反対勢力の軸がなく、
野党の対決姿勢がきわめて弱いこと。



民主党政権の失政の余波は、
この国を、深刻な局面に追いやったようです。

早速ホンネが出てきたのが、麻生副総理の
憲法改正に「ナチスの手口を学んだら」発言。

まともな民主主義国なら、即解任・議員辞職です。

アメリカのユダヤ人団体や韓国・中国外務省の抗議を受けて、
苦し紛れに撤回しましたが、その歴史認識の異様さに、唖然とします。

自衛隊の国防軍への再編、集団的安全保障、
沖縄・本土へのオスプレイ配備、そして中国・韓国との外交上の困難。

電気料金・ガソリン代値上げに社会保障の貧困、
非正規雇用と格差の拡大、そこに消費税とTPP、
「アベノミクス」の神通力は、どこかで確実に効かなくなるでしょう。

でも選挙結果は、あまりに長い実験可能期間を、与えてしまったようです。


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社会党ってそんなに自民党の横暴にブレーキをかけていたでしょうか?

社会党が最大野党だった90年代初頭までの日本が
今と比べて、そこまで良い世の中だったかと言えば非常に怪しいです。

そもそも戦後日本は経済成長に比例するかのごとく、
軍事化と保守化、アメリカへの従属が進んできたわけで、
慰安婦否定や憲法改正だって、自民党がずっと言い続けてきたこと。


それに対してなんら効果的なアクションを起こせなかった
反対勢力の軸って何の意味があったのかなって思うのですが……
まぁ、それを言うなら共産党だってどっこいどっこいだろという話ですが(汗


私は社会党って結局、共産党の勢いをそぎ、
自民党の独裁をごまかすためだけに存在を許された反対野党だったと思うんですよ。


その証拠に、冷戦が終結した途端に用済み扱いになり、線香花火のように勢いが衰え、
今や比例代表選ですら1議席しか得られない幽霊政党と化してるわけです。


そういえば、社民党へのコメントはありませんでしたね?
共産党議席の増加にも言及してません。


私としては、どうして今回の参院選で社民党が比例で1票しか
得られなかったのかをお得意の理論で解説してほしかったのですが……


そもそも、加藤氏は参院選の前から、非共産系の党の得票数が少ない場合、
悲劇的なシナリオとして共産党の漁夫の利がある」と発言する人です。


民主党が保守化し、他の野党が事実上消滅した今、唯一の
革新政党の議席が増えることのどこが悲劇的なシナリオなのでしょうか?




こういう共産党絶対許さない論に立脚して平和や正義を語るから
戦後の左翼は大衆に飽きられて捨てられたんですよ。


私が氏に対してどうしても許せないのが、
同じ左翼であるはずの共産党に対しては罵詈雑言しか浴びせず、
党に連なる知識人や議員をフルネームで呼び捨てにする一方、
なぜか極右の言論人を「さん」づけで呼ぶばかりか、
好意的に評価する
ことですよ。


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初期の職場の変貌を見事に描いたのが、
当時トヨタ自動車で事務労働者として働き、
晩年は右派の論客としてしられた上坂冬子さんの、
第一回「思想の科学」新人賞受賞のルポルタージュ
『職場の群像』 (中公文庫)です。
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朝鮮戦争前の労使関係を描いた作品として
上坂冬子の作品を紹介・絶賛しているんですが、
私なら、いくらなんでも上坂のような戦前日本の
犯罪を全否定する詐欺師の老婆の作品をわざわざ紹介しませんよ。

だいたい、上坂は右派じゃなくて極右です。

この婆さんが沖縄戦の生存者や中国人、韓国人を主とした
明治以来の大日本帝国侵略運動の被害者を嘘つき呼ばわりし、
彼らの心を二重三重に傷つけ、何も知らない一般人をだましたまま、
謝罪もなくあの世に行ったことに対して何とも思わないのでしょうか?


こんな風に櫻井よし子や故・上坂冬子とつるむ一方で、
共産党を悪魔呼ばわりして、それで右傾化する日本の未来が心配と仰る。
ふざけるなですよ。


少なくとも今回に限っては彼の意見と共産党のそれとは合致しているのに、
漁夫の利で終わらせて「もうお終いだー!」と嘆くのはいかがなものでしょうか?


沖縄では共産党が擁立した糸数氏が当選しました。そればかりではありません。
那覇市の市議選でも擁立した候補者全員が当選しており、
しかも自民党よりも票数を多く獲得したのです。


これは全体の右傾化の流れの中での数少ない希望的ニュースだと思いますが、
単に共産党が絡んでいるだけで、否定してしまっては、大衆はついてこないし、
だからこそ社民党や緑の党が壊滅したのではないでしょうか?


いい加減、自分たちの上から目線の改革を反省すべきなのに、
自覚がないってところが主流左翼(反共左翼)の致命的な弱点だと私は思います……

山本太郎氏について

2013-08-03 23:28:50 | 反共左翼
先の選挙で俳優の山本太郎氏が当選したことを
わりと肯定的に受け止めている人が多いのですが、
私は「今まで地方行政ですら働いたこともない
政治家としての実績ゼロの人間が国会で何ができんの」と思うんですよね。

もちろん、彼が原発反対運動に個人的に参加したせいで
テレビ局から干されて仕事を失ったのは気の毒だと思いますし、
彼の運動家としてのこれまでの活動を否定しませんよ。


でも、政治家と運動家は違うんですよね。
国会の場で討論をもって、与党を攻撃しなければならない。
ましてや無所属出馬の彼は議案提案権もないはず。
デモや署名といったものではどうにもならないブラックな世界で
少しでも自分の意見の影響力を強めるため工作していかなければならない。

その辺をちゃんと考えて支持者は票を入れたのかなあと思うわけです。


それに、彼は原発反対のアイドルの広瀬隆氏に媚びるように
共産党のバッシングを行っていますからね。共産党は広瀬氏の
主張が感情論に終始していることを批判したのですが、
いつのまにか反原発運動そのものを全否定されたことになって
いて、以降、この手の運動家の中には原発ノー、共産党ノー、
だけど極右でも原発ノーなら僕たちと一緒に戦おうよという
スタイルになっていくのです。

実際、いまの原発反対運動の主導的組織である、
反原連は、労組や共産党は排除する一方で極右とはつるむし、
広瀬氏もよりによって自身が批判しているアメリカの金融緩和政策
と同じ轍を踏もうとするみんなの党を持ち上げるしで、いよいよ
何がしたいのかわからない烏合の衆へと化しています。

(ちなみに彼のアメリカ批判もユダヤ系財閥に牛耳られている
からダメなんだという反ユダヤ主義的な内容であまりリベラルな
意見かと言われれば、むしろ人種主義的なものだと思います)

こういう一時の気分でヒーローを輩出して
持ち上げる祭りのような選挙しか出来ないという点に
我が国の左翼のレベルの低さが露呈されている気がするのですが、
最終的にこういう動きは十分な結果を出せずに終わるんじゃないでしょうか?


追記・
昨日のニュース番組(週刊ニュース新書)で
共産党は頼りになるような友達発言をしてましたね。
うーん、心境の変化というより、相手を見て
言葉を変える人なのかなぁ・・・佐藤優みたいに
雑誌の政治的立場に応じてコロコロ意見を変える人
ではないと思いますけどね。

麻生のナチス発言について

2013-08-03 23:05:15 | 反共左翼
麻生の家は、炭鉱主で戦前から労働者や酷使し、戦時には
朝鮮民族を強制連行してきて奴隷的に扱ったことで、
莫大な利益を得て、それをもとに政界に進出した一族ですから、
こういう発言もむべなるかなと思います。


それよりも、この期に及んでまだ麻生を擁護する信者のほうがヤバい。
こいつら、本当に洗脳されてんのなー。


下の記事で、その発言録が読めるのですが、
全体として何が言いたいのかよくわからない論調。
ttp://ameblo.jp/gyousei-tanaka/entry-11584264752.html

多分、「改憲と言うだけで左翼マスコミ騒ぎたてんな!」
と言いたいのだろうが、ワイマール憲法からナチス憲法に
改憲したときはマスコミが騒ぎたてなかったから民主的に
移行できたと、まるでナチスを褒めたたえるようなことを
言いながら、民主主義を否定するつもりはないが騒ぐのは
よくないと、矛盾した言葉を言っていてなんなんだと思う。

上の私の文章、わかりにくいと思うのですが整理するとこうです。

1.麻生によると、ナチス憲法への移行は民主主義的に行われた。
2.今のマスコミは騒ぎすぎ。
3.昔は靖国参拝にせよなんにせよ騒がれなかった。
4.日本はナチスを見習おう。
5.民主主義を否定しないが、騒ぎたてるのはよくない。


ね?番号1と5で内容が矛盾してるでしょう?
ナチスが改憲できたのは民主主義のおかげと言いながら、
結論では民主主義を否定するわけじゃないが声高な反対は好かん
というわけです。頭の中で考えがまとまっていないんじゃないだろうか?

やっぱり麻生も頭の中ではナチスは独裁国家だって意識があるから
こういう訳のわからない演説をしちゃうんじゃないでしょうか?

まー、櫻井よし子が主宰したシンポジウムだったようだから、
問題ないと思ったのかもしれませんね。加藤哲郎も彼女とつるんだ仲
なんだから、友達の友達でもっと麻生を擁護してやりゃいいのに。

まー、最近、加藤哲郎のサイトは読んでいないんですよ。
精神衛生上悪いから。こいつが唯のキチ活動家だったら問題ない
んですが、こういうのが日本の左翼や政治学会で地位を得て
称えられているというのが本気でヤバいと思うのです。

こいつが保守派ならある意味救われるのですが、なんと
進歩派を自称していて、左翼(特に反共左翼)の
アイドルになっているわけです。これじゃー日本が右傾化するのも納得だわー。

結構かみついている私ですが、彼が正真正銘の極右で
あるのは確かですし、形ばかりのポーズが結果的に
リビア侵略やシリアの内乱工作を美化してしまう態度
からも、彼というよりむしろ戦後の左翼がいかに情けない
連中かという話ですから、これ以上彼について詳しく知る
必要はないかなと。そういうことです。