ダイブマスター(潜水道)兼温泉ソムリエマスター(温泉道)が行く!

仕事は二の次?海と温泉とグルメと映画レビューの日々。色々ありましたが人生楽しまなきゃ損ってことで。メインはTWです。

「ヴァニシング・ポイント」奥山貴宏さん追悼(その2)

2006年06月27日 | 映画
1971年(アメリカ)原題「VANISHING POINT」106分

★★★☆☆(←独断と偏見による)



<出演>

バリー・ニューマン(「爆走!」「ザルツブルグ・コネクション」他)

<感想>

3冊のがん漂流では、この件に関して一切触れられていませんでしたが、
NHKの見解によると奥山さんの最初で最後の著書となった
小説「ヴァニシング・ポイント」は、
この映画のタイトルから拝借されたそうです。



Primal Screamの曲から拝借したという説や、私自身はNew Orderの曲からの
拝借かなと思っていたのですが、どうやら映画からというのが正解らしい。

というのも、この作品を見ると、主人公のコワルスキがなるほど奥山さん
そのものであるような気がしてならないのです。

主人公コワルスキには、セリフがほとんどありません。
彼が何を思い、必死に車を走らせているのか観客は想像するしかありません。
最初は、冗談まじりにヤクを賭けての勝負でしたが、
どうやらそうではないらしいことが見ているうちに分かります。
奥山さんは、コワルスキが車を全力疾走で走らせることと、
自分が「死ぬまで書き続ける」と言ったことをだぶらせているように思いました。

たまに回想シーンが挿入されてコワルスキの過去が垣間見れますが、
この回想シーンからは、コワルスキが孤独であることが分かります。
ベトナム戦争で戦い、愛するものには先立たれ、正義をつらいぬいたがために
警察はクビとなります。

奥山さんは、とんがって「性欲もなくなった」と書かれていましたが、
やはり愛する人がそばにいてほしかったのかもしれません。
ただ、自分の余命を考えた時に、残されたものに悲しみを与えることを恐れて、
彼女を作らなかったのかもしれません。
あるがん友の方は、「愛する人がいたらもう少し延命できたかもしれない」と
言っていました。これは、宇宙飛行士選択の原理でもあります。
同じ能力だとして、家族のあるものとないものとでは、
家族のある方を宇宙飛行士として選ぶのだそうです。
生きて地球に帰るという生命力が違うとの見解です。
なるほど一理あるかもしれません。

コワルスキの孤独は、奥山さんの孤独そのものだったのでしょうか。

仕事とは言え、コワルスキは車を走らせることそのものに拘っているように感じました。
NHKで最後どうなるのか放送されてしまいましたが、
彼はゴールであるシカゴに到着すると、待ち構えた警察に捕まるのではなく、
まっしぐらにバリケードに突撃してしまうのです。
車は大破し、恐らく即死したでしょう。
激突する少し前にコワルスキの表情が映し出されますが、彼は笑っています。
何か哲学的なものを感じる作品です。

奥山さんは、小説が発売されるや、それを待っていたかのように亡くなられました。
サ母によると、非常におだやかな表情であったと言います。

「オレは作家として死ぬことに決めた」

そう宣言して、本当にそうなりました。
彼もまた全力疾走で、バリケードにぶつかったのでした。
なんだか切ないです。



がんじゃなかった!!!!!

2006年06月26日 | がん治療経過

先日手術で切除した病巣の検査結果を本日聞きに言ったところ・・・
「良性でした。がんじゃありません。」

人生山あり谷あり。
死刑宣告されても、何度でも這い上がっております。
再発の可能性はあるらしいのですが、ひとまず安心。
宣告された最大余命まであと2ヶ月。
まだまだ死ねません。

 


タイトル変更しました。

2006年06月24日 | 更新履歴
「雨のち晴れ」というタイトルのブログが結構あるので、
何とかしなければと考えていたのですが、
このたび映画紹介を中心にと考えましたところ、
このようなタイトルになりました。
「がん」に負けるものかという気合を込めております。
闘病中の皆様、映画を見て「がん」をぶっ飛ばしましょう

がん友の多似夢さん

http://plaza.rakuten.co.jp/myhometown1/

がもうすぐ入院なさるので、リクエストにお答えして、
ひそかにDVDを厳選中でございます。
多似夢さんお楽しみに!
手術の成功をお祈りしております。



奥山貴宏さん追悼(その1)

2006年06月21日 | 書籍のご紹介
突然ですが、奥山さん追悼特集をやろうかと思っております。
何故今この時期になんですが、特に理由はありません。
ま、しいて言うならDVD焼くついでに「ETV特集 オレを覚えていてほしい」を
見直してしまったからでしょうか。

奥山さんについては、ブログとHPがありますので、ご興味をもたれた方は、
是非ご覧下さい。
普通の闘病記とは違って、ロックな語り口(とんがっているというのか)で
がん、仕事、趣味の話をしておられます。


奥山貴宏「32歳ガン漂流エヴォリューション」


オルタナティブな編集/ライターの終わりなき祝祭



ますは、1冊目がこちら。ご丁寧にも下段に注釈をつけて発売されました。
というのも、一般読者には意味不明な専門用語がならんでいたためです(笑)。

「気分はまるでレイジの1stのジャケ」



おお!探したらありました。

洋楽ファンなら即座にそれが、Rage Against The Machineの
このジャケットのことを言ってるのだなと理解できるのですが。
そういう部分に気を使った版となってます。
ちなみにRage Against The Machineですが、映画「マトリックス」で
エンディングの曲を提供しています。サントラにも挿入されておりますので、
ご興味のある方は、視聴下さい。



2冊目からは、注釈は削除されました。1冊目の読者が2冊目購入することが
予測できたから?事実、続編を購入する方が多数だったようです。
この頃には、ブログを開設したこともあって、コラム欄も登場しました。
ライターの力を思う存分発揮してらっしゃいます。
病気の方は、いよいよ脳転移したところから始まって、転移は、次第に
膵臓、腹膜、骨へと広がっていきます。さすがにこんな深刻な病状を
書いてもいいものかどうか悩んだりされてました。



この3冊目は、去年の7月頃でしたか、なので奥山さんが亡くなってからの
発売ということになります。3冊目はないのかと思っていたところ、
編集部の方がまとめられ、発売となりました。
帯にもありますが、この写真は葬儀に使用されたものだそうです。
大好きだった愛車のバイクととともに。

「EVOLUTION」ときて、「LAST EXIT」。
何とも奥山さんらしいタイトルです。

「トランスポーター2」

2006年06月15日 | 映画
2005年(フランス/アメリカ)原題「THE TRANSPORTER 2」88分

★★★★☆(←独断と偏見による)



<出演者>

ジェイソン・ステイサム(「ザ・ワン」「ゴースト・オブ・マーズ」他)
ケイト・ノタ
マシュー・モディン(「フルメタル・ジャケット」他)

<感想>

落ち込んだ時には、景気のイイ映画でも見ようじゃないか!
というわけでもないのですが、「ポセイドン」とはしごして鑑賞しました。
頭からっぽにして見られる単純明快、勧善懲悪、ハッピーエンドな作品です。
そして無駄なく88分という上映時間の短さもよろしいです。
患者の方にも安心してご覧いただけると思います。

主役がハゲという共通項を持ち、作品のノリも「ワイルド・スピード」な出来。
あまりハゲとは言いたくないのですが、年のわりには「きてる」のは、
間違いないでしょう。>ディーゼル&ステイサム

前作をしのぐかどうかは別にして、品質はそれほど下がってはいないと思います。
相変わらず、ジェイソン・ステイサムの体はよく動くし、
その彼が「サマ」になるようなアクションが振り付けられています。

武術指導は、香港からコリー・ユンでした。なるほど!
「クローサー」や「キス・オブ・ザ・ドラゴン」(ジェット・リー主演)など
リュック・ベッソン制作作品でよくお見かけします。



ちなみにリュック・ベッソン製作作品と言うのは、巷では
「リュック・ベッソンが監督するほどでもない作品」と言われているようです。

ステイサムは、「1」で見事な肉体を披露しておりましたが、
何と彼はオリンピック選手(飛び込み)でした
あの肉体は、長年の競技生活で成り立った本物でした。
これを知って驚きましたが、なるほど飛んだり跳ねたりウマイわけです。
トランスポーターは、まさにはまり役。

「どこから飛行機に進入したの?」とか「それは無理!」という爆弾はずしとか
突っ込みどころ満載なのですが(剣道のシーンも・・・あれはベッソンの趣味か)
どうかそこは、目をつぶってやって下さい(笑)。
これは、こういう映画なんです。

そうそう、車がBMWからアウディに変更になってました。
車には、こだわりのある男フランク。
続編も好ご期待。



忘れ物

2006年06月13日 | がんのことあれこれ
退院後、すこぶる好調で温泉三昧してから、
温泉旅館から病院に直行するがん患者。やはり能天気でしょうか。
昨日12日も外来受診の日でした。
受診終了後「病室に忘れ物ありますよ」と言われ・・・

「何忘れたん?」と聞くと・・・
「下着かな!?」と。

かっこわる。
洗濯してるとは言え、あまりしたくない忘れ物です。
お風呂場(個室)に干したままにして退院してしまった模様。
ちゃんとビニールに入れて、紙袋に入れてくださってました。
スタッフの方々申し訳ありませぬ。

ブックマーク追加しました。

2006年06月12日 | 更新履歴


とってもいいですね。
がんだけではなく、色んな病気の闘病記を探すことが出来ますよ。
そして、本棚の本の背表紙をクリックすると、その本の目次まで
見ることができます。
だいたいどんなことが書かれているのか、想像できるので
親切設計ではないですか。
実用的でおすすめです。




結局持参したDVDたち

2006年06月10日 | 映画
自分で言うのもアレですが、頭悪っ!
要するにドンパチが好きなんですよ。患者も私も。
予定より早く退院したので、全部は見れてないと思いますが。
早速見てたのは、「AVP」で、次が「SWAT」を「コレ見たことあるな~」
と言いつつ、見てました。


「とにかくコレはスゴイから」と宣伝しておきました。


「エイリアンとプレデター出てくるから」(←まんまやん)と
宣伝しておきました。


マンガみたいでチャウ・シンチーはいいかなと。


私が個人的にディーゼルの悪かっこいいのが好きなので。


ド迫力のその続編ということでいいかなと。
「ピッチ・ブラック2」と注意書きもしておきました。(笑)


患者にコレを勧めてもいいものか迷いましたが、嫌いじゃないはずなんですよね。>ゾンビ
よく一緒に見てたし。←言い訳?


適度なチャンバラ活劇でなじみやすいかと。


ドンパチのオンパレードということで。


ほんとは、ディーゼルの「1」を持参したかったのですが、
「1」はDVDに落とすの忘れてたみたいで、「2」に。
続編と言いつつ、どうせ話はいい加減。
車のクラッシュシーンあれば。


冒険活劇!ペネロペ&マコノヒーってところが、既に頭悪い。


とりあえず近未来アクションものということで。

滝汗だらけのDVD紹介となってしまいました。

退院しました。

2006年06月10日 | がん治療経過

 

はやっ。
予定より早く体から管が外れました。
外れたらしめたもので絶好調。
で、いても仕方ないので金曜日速攻退院。
12日(月)また受診なので、今某温泉場で遊びほうけてます。
3泊も温泉で遊んだらゆっくり楽しめることでしょう。
疲れて、昨夜は10時には就寝した模様。
コメント頂きました皆様ご心配おかけしました。