ミコちゃんの徒然日記

日々の雑感など

蛍の夜

2008年06月13日 | Weblog
 渡らんと渡れぬ橋や蛍の夜

 昔読んだ「橋のない川」3部作。

あんなに感銘を受けた本なのに、45年も経つと内容が

思い出せない。読んだ時はただただ哀しすぎて、同情の想いがいっぱいだった。

しかし、人間は他人からの同情が一番嫌なもの。

薄皮一枚でやっと自分らしさを守っているので、心に余裕がなく、

ますます辛さを増幅しかねないからだ。そこで全ての希望を根こそぎ

絶たれたと早とちりしたら、自暴自棄になってしまうかもしれない。

「相手に対して、同情や憐れみの言葉は禁句」だと、渦中の人になってみたら理解できるだろう。

揚句は季語を蛍に、そうしたいろいろな想いを句に詠んだものである。

例えば楽しい方向では、恋の句にも擬えられる。三橋鷹女のようなスパッと解るような鮮烈な

恋の句が好きだけれど、私の様な凡女には詠めない。

自分自身がなんとなく解るような句である。




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