人の輪の名残惜しむや夕薄暑
ゴンドラの終着駅の夏燕
涼風や木陰に開けるお弁当
ワッフルを添へしコーヒー緑陰に
絶好の行楽日和の今日
日帰り旅に浮き浮きして出発。
遠足に行くルンルンの子供のように、早起きして電車に乗った。
千光寺公園では緑陰でお弁当を広げ、和気藹々と昼食を摂り、
展望台から、尾道水道を眼下にして涼風に一息つく。
7人グループの年齢は19歳から80歳までいて、
全員の希望でロープウエイに乗って、大喜びの内に山を下ったら、
そこに待ち受けていたのは、素敵なカフェテラス。
ここで30分くらいお喋りに花を咲かせてから、商店街の
アーケードの中のお店をゆったりと見物し、最後になって
林芙美子の有名な像を見つけた。「海が見える。海が見えた。」から
始まる「放浪記」はあまりにも有名だが、6月の命日は「紫陽花忌」と
して、紫陽花をこの像に献花したり、詩を朗読したりすると言う。
花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき・・だったか?・・
しみじみとその当時の女性の人生を思う。
もうそこは、尾道駅前になっていよいよ帰路の電車に乗る。
心地良い疲労感と旅を惜しんで、又電車は一路倉敷へ。
倉敷でも余韻いっぱいに、駅ビルで又お茶をして、
その中の一人のお嬢さんが、ご親切に自宅まで送って下さる
ことになって、感謝の内に思い出と共に帰宅した。