「ウナギ」「アナゴ」と続いたからには、夏のスタミナ食の「ハモ」を無視できなくなりました。
【鱧(ハモ)】
ハモは、ウナギ目・ハモ科に分類される魚の一種。沿岸部に棲息する大型肉食魚で、京都では高級食材として扱われる。名前の由来には、食む(はむ)に由来するとみる説、「歯持ち」に由来するするとみる説。中国語の海鰻(ハイマァン)に由来するとみる説、マムシに姿が似にていたことから蝮(ハミ)に由来するとする説、口を張ってもがくことに由来するとみる説など諸説ある。
全長1メ-トルほどのものが多いが、最大2.2メ-トルに達する。体は他のウナギ目魚類同様に細長い円筒形で、体色は茶褐色で腹部は白く、鱗がない。口は目の後ろまで裂け、顎には犬歯のような鋭い歯が並び、さらにその内側にも細かい歯が並ぶ。「ハモ」という和名も、よく噛みつくことから「食む」(はむ)が変化した呼称といわれる。京都において「ハモ」は夏の高級食材であるが、スーパーにおいても鱧の湯引きなどは広く販売されており、生活に定着した食材である。特に祇園祭の暑い季節に長いものを食べると精力が付くとして、鰻とともに食べる習慣があり、夏の味覚の代表的なものとして珍重される。
一方関東では高級日本料理店以外ではあまり目にかかることはなく、生活に密着しているとはいえない。消費量も関西の十分の1程度である。
ハモの蒲焼きは、よくウナギの蒲焼きと対比される。需要があるため、日本産だけでなく韓国や中国などから輸入も行われている。
ハモの湯引き
ハモの蒲焼き
ハモの薄造り