佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

環境修復力

2011-06-04 | さよなら原発

ヒマワリが、放射能汚染された土壌の浄化に効果があるという話はよく耳にしますね。

植物の中には、根から土壌の放射性物質を吸収するものがあり、

中でもヒマワリが最も吸収の効率が良いのだそうです。

土壌の放射性物質の除去までに30年以上はかかると言われる場所でも、

わずか20日で95%以上を除去したという記録が残っている、と以前TV番組で言ってましたね。


1995年に米ラトガーズ大学のスラビック・デュシェンコフ博士ら旧ソ連出身の植物学者達が、

チェルノブイリ原発から1キロ離れた池で20種類の植物を栽培し、

ヒマワリがセシウム137を根に、ストロンチウム90を花に蓄積することをつきとめた。

(日本テレビ系/特命リサーチ200Xより)

 

これは、植物が持つ自然の能力を活かした環境汚染の浄化技術で、ファイトレメディエーションと呼ばれ、

現在も研究が進んでいるそうです。

 

今日、友人から届いた情報は、植物ではなく菌による浄化の話。

富山新聞によると…

 

田崎和江金大名誉教授はタンザニアの首都ドドマ近郊で、
ウランなどの放射性物質の濃度が高い土壌中に、
同物質を吸着する細菌が生息していることを発見した。

福島第1原発事故後、放射性物質で汚染された土壌の処理が大きな課題となる中、
「微生物が放射性物質を固定して拡散を防ぐ『ミクロ石棺』として役立つ可能性がある」としており、
今月中に福島県で土壌調査を実施する。

2009(平成21)年3月に金大を退官した田崎名誉教授は、
昨年11月にタンザニア・ドドマ大に赴任し、今年4月まで地質学担当として教べんを執った。

バヒと周辺で放射性物質濃度が顕著に高いことを確かめた田崎名誉教授は、
バヒの水田土壌を採取して調査した。

電子顕微鏡による観察では、体長数百マイクロメートル(マイクロメートルはミリの1千分の1)の細長い糸状菌の生息が確認された。菌体の周りには粘土鉱物の塊が多く付着しており、この粘土は周りの土壌に比べて極めて高濃度のウランやトリウムなどの放射性物質を含んでいた。

福島での調査に向け、田崎名誉教授は「自然の中にはもともと大きな環境修復能力が備わっている。
微生物の力を生かした汚染土壌処理の可能性を探りたい」と意気込んでいる。

 

何だかトンネルの向こうに小さな灯りが見えたような、嬉しいニュースですね。

少しネットで調べたら、以前、チェルノブイリでも放射線を食べる菌が見つかったそうです。
http://digimaga.net/2008/03/fungus_eats_radiation

 

その菌はチェルノブイリ原子炉の壁に育っているのを、ロボットによって回収された。
チェルノブイリはいまだに汚染から回復しておらず、人が入り込めるような環境ではないのだ。

回収された菌は豊富にメラニン色素を含んでおり、その表面を紫外線から守っていた。

通常、植物は葉緑素によって光エネルギーを吸収して成長する。
実験では回収した菌に日光の代わりに、有害な放射線を与えた。
すると菌たちは驚くことにこれらを吸収し、成長していった。

 

「ナウシカ」の世界を連想しました。
こんな菌がどんどん成長したら、腐海が生まれるのかも…

でも、これは3年前の記事。
その後の情報は見当たりませんが…研究成果は得られてないのでしょうか?

 

田崎先生がおっしゃっているように、
自然には、人間の能力をはるかに超えた環境修復力が備わっているのかもしれない。

信じる者は救われる…単純な私は、ルンルン気分で次のメールを開いたのですが…

 

がーん!

そこに貼付された読売新聞の記事は…
(2011年6月3日21時53分 http://bit.ly/lknJpw


 東京電力は3日、福島第一原子力発電所の原子炉建屋などにたまった計10万5100トンの高濃度汚染水について、含まれる放射能量が約72万テラ・ベクレル(テラは1兆倍)に上ると発表した。
 同原発で1年間に放出が許されている量の約300万倍にあたる。
東電では、1~3号機の原子炉に現在のペースで注水し続けると、こうした汚染水の水位が上昇して、20日にも地表へあふれ出す恐れがあると推測した。15日までに汚染水処理施設を稼働させて流出を防ぐ方針だが、大雨が降ると、あふれる時期が早まる可能性がある。梅雨の季節を迎え、汚染水処理問題は、時間との勝負という様相を強めている。

 

原子炉建屋などにたまった高濃度汚染水に含まれる放射能量は、

72万テラ・ベクレル(テラは1兆倍)!

同原発で1年間に放出が許されている量の約300万倍にあたる!

数字が大きすぎて、もう頭がついていけません~

理解できません。

 

やはり、私は単純過ぎたようです。。

ヒマワリも土壌菌も、高濃度汚染水には出番はないでしょう。。 




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