ここはどこでしょう?
彼らは何を見つめているのでしょう?
それは・・・とても信じられない現実でした。
ここはヨルダン渓谷。
柵の向こうを見つめる人々はパレスチナ人。
彼らが見つめているのは
貯水池を破壊する、イスラエル軍の軍用ブルドーザーの動きでした。
その貯水池は、パレスチナ自治政府とヨルダン渓谷の住民らが作った農業用貯水池です。
イスラエル軍は「自分たちの許可を取らないで建設された違法な貯水池」という理由で破壊しました。
この写真を撮ったのは、日本国際ボランティアセンターのパレスチナ現地代表 今野さんです。
この日たまたま日本からのゲストを案内してヨルダン渓谷を訪問し、この光景に出会ったとのこと。
その今野さんにパレスチナ人の農民は、こう言いました。
イスラエルは、私たちに井戸を掘ることを禁じています。
イスラエルの違法な入植地のために、彼らは多くの井戸を掘り、
そこから24時間体制で水を取っています。
そのために、私たちが昔から使っていた井戸は枯れ、
塩水が入ってきて使えなくなってしまったのです。
だから雨季に雨水を溜めるために貯水池を作ったのに、
イスラエルはそれさえも破壊しました。
私がイスラエル軍将校に文句を言ったら、
『地下水だけでなく雨水も、ユダヤ人のものである。
だから勝手に貯水池を作るのは許されない』と言われました。
水なしで、私たちにどうやって生きろと言うんですか
イスラエル軍によるパレスチナ人の家屋破壊や強制的な追い出しなど頻繁に目にしている今野さんでさえ
看過できない現実としてカメラにおさめ、その現状をサイト上で訴えています。
http://www.ngo-jvc.net/jp/projects/palestine-report/2015/02/20150209palestine.html
ぜひ、お時間のあるときに立ち寄って、しっかりご覧いただきたいと思います。
不勉強な私にはわからないことだらけです。
「イスラエルの安全保障」とは何なのか?
パレスチナ人の人権はなぜ無視されているのか?
中でも、この数字が「?」を通り越して「!!!」の思いで、いっぱいです。
入植者が使用できる水量(1人当たり) | 487リットル/日 |
パレスチナ人住民が使用できる水量(1人当たり) | 60リットル/日 |
人間が生きるうえで必要な最低水量(1人当たり、WHO) |
100リットル/日 |