前回の衆院選で長崎2区選出の民主党議員福田衣里子さんが、
一昨日民主党を離党して、「みどりの風」に合流した。
悩みに悩んだ末の結論だった。
それは、福田さんのブログを読めば十分伝わってくる。
http://blog.livedoor.jp/ennriko555/archives/2012-11.html#20121117
彼女の勇気ある決断に、私は拍手を送りたい。
私は選挙区が違うので、政治家としての福田衣里子さんをあまり知りませんでした。
薬害肝炎訴訟で活躍した人で、それがきっかけとなって政界入りをした人という程度の認識。
でも、時々テレビで見る彼女の言葉には誠実さと真剣さを感じていました。
そして今回、「いつもお世話になっている皆さまへ」と題して書かれたメッセージには、
そんな印象が虚像ではなかったことが確認できました。
福田さんは、
「ひとつひとつの生命を大切にするという理念に共感して」民主党の議員になったそうです。
しかし、月日が経つにつれ、民主党が、徐々に、
「自公政権のころと似た政策、強いものによる目線でもって強いものの意見だけで政策決定する」
ようになってきていると感じ始めます。
TPPしかり、原発再稼働問題しかりです。
消費税増税を含む社会保障・税一体改革関連法案には反対票を投じます。
党員資格停止処分を受け、それでも離党はせずに、内部から変えていこうと、
政策研究会「真の一体改革を実現する一期生の会(略称、真実の会)」を結成し、代表世話人に。
いつしか「反主流派」と言われるようになり、
自分が自分らしくあれる場所として、離党・新党を模索していたところ、突然、解散総選挙!
その時の思いを、福田さんはこう告白しています。
突然の解散に、離党まで考えて動いていたにも関わらず、「民主党から出馬すれば、選挙体制や資金的には一番有利かもしれない。」と考えてしまう自分がいました。
このままでは、いずれ「政治家は落選したら、ただの人。次に当選するためには、多少の政策変更も仕方がない。」と思うようになるのではないか。
議員になる前の私が、そんな自分を見たら、きっと怒られると思います。
私はこれからも私が最良と思う事を訴え続けたい。
そして、その考えが、国民の皆様にご支持いただけなければ、潔く散ればいい。
それが民主主義なのですから。
本当に正直な方だと思いました。
きっとそのような真意を伝えるために長崎に戻ってこられたのでしょうが、
その彼女の話さえ長崎県連は聞こうとしませんでした。
福田氏はこの日、離党に至った経緯を説明するため民主党長崎県連の常任幹事会に出席しようと会場のホテルを訪れたが、県連側に入室を拒まれた。
と、朝日新聞は伝えています。
民主党長崎県連はなんて、器が小さいのでしょう。
頼りにしていた議員が離党して、落胆や怒りを感じるのはわかりますが、
その理由は聞くべきだし、知るべきではないでしょうか。
その理由の中に、民主党が正すべきこと、反省すべきことがあるかもしれないのに。
それに耳を傾け、修正していけば、復活の道が開けるかもしれないのに…
私は民主党でもなんでもない、無党派市民だけれど、
自民党政権から民主党政権に変わった時に期待した国民の一人として、
こんな今の民主党が情けなく、残念に思います。
また、福田さんは、こんな心情も吐露しています。
今、第三極と言われている政党も、結局は、その多くが元自民党の方が関係した党で、私には一極にしか見えません。
以前にも増して強いもの目線での政策が目立ち、このままでは格差はもっと広がり、自殺者や犯罪が増えるかもしれない。
この流れを何とか止めたい。
「真の第三極」を作らなければと考えた次第です。
この考えが「みどりの風」に繋がったのでしょう。
党名さえほとんど知られていない、メディアも無視状態の新党へ、あえて苦難の道を選択したのは、
政治家としての信念だと思います。
命を大切にし、弱者に寄り添い、持続可能な社会、自然との共存を目指して。
今度の選挙では「東京の比例区を軸に検討している」とか…。
私が直接「福田衣里子」と書くチャンスはないでしょうが、陰ながら応援したい。
頑張ってください 福田衣里子さん