佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

2010-04-24 | 石木ダム

今週は、石木ダム問題に関して、テレビや新聞でかなり報道されました。

18日のビラ配り、20日の県庁での抗議行動、22日の知事の石木入り。

 (ビラ配りのような小さな動きまで報道して下さった記者の皆様には、本当に感謝しています)

 

反対住民や彼らを支援する私たちの行動が報道されることによって、

多くの県民市民に石木ダム問題を意識してもらえる。

現状を知ってもらい、県民全体に関わる問題として考えてもらいたい 。

そのような期待感を持っていますが、必ずしも正しい情報が伝わるとは限りません。

 

石木ダム事務所でひたすら住民を待つ知事の横顔と、空席のままの椅子の列。

そこだけを見た人は、せっかく知事が話を聞きに来たのに、住民は何故会おうとしないのか?

と不審に思ったり、批判めいた感情がわいてくるかもしれません。

 

そのような疑問に答えたくて、私はできるだけブログで発信してきましたが、

なかなかうまく説明できず、どのくらい皆さんに理解してもらっているだろう?と思っていました。

 

そんなとき、久しぶりに「有明海漁民のしのさん」からメールを頂きました。

私だけでなく、川原のみなさんにとっても励まされる内容のメールでしたので、

しのさんの了解を得て、一部公開させて頂くことにしました。

 

4月21日

ご無沙汰しています。

海苔の生産も4月10日で終わり、現在養殖施設の後片付けでまだまだ忙しい毎日です。

今シーズンの結果は、年明けからの色落ち、2月の高気温など厳しい局面の中、

生産量、品質ともに満足できるものではありませんでしたが、

全国的な不作ということで海苔の単価があがったために

なんとか昨年並みの水揚げに落ち着きほっとしているところです。

さて、石木ダムも緊迫した状況が続いていますね。(ブログ見てます)

昨日の県知事への抗議行動をニュース映像で見ました。

見ていて涙がポロポロ・・・本当に知事や取り巻きの役人には腹が立ちます。

知事を始め彼らには信念はないのかと情けなくなりました。

僕たちも先日赤松農水大臣の地元意見交換会で悔しい思いをしてきました。

国、県などの行政が地元住民を動員して抗議行動をさせている様を見せ付けられました。

貸し切りバス、鉢巻、それに帰りには各人への弁当配布など・・・

1000人以上の動員の時にはすごい迫力があります。

貸し切りバスが何十台と次から次へと発着するのですから。

でも、本当に想いを持つた人間には何を持ってしてもかなわないと思います。

僕たちも幾度となく修羅場を経験してきました。

皆さんも役人などには遠慮なんかいりません。

筋の通ったことについてはどんどん前進するのみです。

頑張ってください。有明の海より応援しています。ではまた・・・

 

4月22日

今日の抗議行動もニュース映像でみました。

冷たい雨の中での座り込み、本当に大変なことだと思います。ご苦労様です。

ニュースでは中村知事が工事事務所で待っている姿を同時に流していました。

あの人には自分の意思というものがあるのかと本当に思いました。

動かない言い訳がなんとまあ情けないことか・・・

自分の立場が何なのかわかっているのかなあ・・・

本当に解決しようという真摯な態度が見えないし、なんと言っても誠意が全然感じられません。

人間生きていくうえで大事なことは「自分で決める」ということが解っていないのかもしれません。

今日の知事の映像を見ていてなんだか哀れに見えました。

地権者の皆さんが信念を貫かれることを祈念しています。

誰のためでもない「自分のため」の人生ですから。

まだまだ先が見えない中での実力行使は消耗が激しいことと察します。

特に高齢者が多いようですので、

皆さんに、くれぐれもお体をご自愛くださいとお伝えいただければ幸いに存じます。

今日は諌干問題の方も東京で雨の中、座り込みが行われました。

支援者の方がライブ中継をしていてそちらの方の映像も見ることができました。

せっかく民意で政権を代えることが出来たのに国は何やってんだろと思います。

いつまでこういうことをやらせるつもりでしょうか・・・

 

しのさんも長崎県の悪政に苦しんでいる県民の一人なので、

石木ダム反対住民の気持ちがよく理解できるのでしょう。

 

私もそうですが、誰もが自分に直接関わりがないことには、なかなか関心が湧きません。

関心がないことには情報も素通りしてしまい、自分の中に残りません。

でも、しのさんの「声」には訴える力があると思いました。

知識不足、経験不足の私では表現できないことが書かれていたので、転載させて頂きました。

読んで下さった方の心に、きっと何かが残るでしょう。

どうぞ、当事者の「声」に耳を澄ませてください。 

 

コメント
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