佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

27年ぶりの抗議行動

2009-07-09 | 石木ダム
昨日、2009年7月8日、長崎県庁前で、
石木ダムに反対する地元住民による抗議行動が、実に27年ぶりに行われました。




「石木ダム建設絶対反対同盟」「清流の会」など川棚町住民の方をはじめ、
数名の佐世保市民や長崎市民も参加。
県庁前に座り込んで、抗議の意思を示しました。

いつも「話し合いましょう」「話し合いに応じて下さい」と言ってきた県側は
誰もその場に出てくることはなく、
私たちは「石木ダムはんたーい」「強制収用はするなー」などのシュプレヒコールをあげ、
県庁を後にしました。


その後、市民に訴えるビラ配りのため繁華街へ向かったのですが、
その間ずっと、私は地元住民の一人の女性と一緒に歩いていました。

その女性は病み上がりで、一人で歩くのは不安だったのです。
ときどき家の中でもフラッと倒れることがあるとのこと。
そんな方までも、この場に来て訴えたかったのかと思うと、胸が熱くなりました。




アーケード街の中心地でビラ配りと「強制収用につながる事業認定申請反対」の署名活動。


私は先ほどの女性の分も…との思いで、道行く人に署名のお願いをしました。
避けて通る人、うるさそうにムッとした表情で歩く人もいる中で、
すすんで署名しにくる人、声をかけると気軽に書いてくれる人もいました。

こちらからの声掛けに応えてくれた人の中には、断るのが苦手でなんとなく書いてくれてる人もいそうな気がして、書いて下さってるあいだに尋ねてみました。
「ときどき石木ダムに関するニュースが出ますが、ご覧になってますか?」
「石木ダムについて、どのように思ってらっしゃいますか?」

すると、
「もうダムはいらんよ」「税金の無駄遣い!」とあっさり言う若者たち。
一方高齢者は、「この問題は長かでしょう?もう年十年たちます?反対し続ける人たちのおらすけん、もうあきらめたほうがよかでしょうと思うとります」という反応が多くきかれました。

また署名を拒否する人の中には、「よくわからないから」という返事も多く、
それに対して自分なりに説明をしてみましたが、一番効果的だったのはこういうふうに言ったとき。

「私は佐世保市民です。石木ダムは佐世保の水道水確保のために造ると言われています。
でも、佐世保では漏水がひどくて、毎日たくさんの水を無駄にしています。
自分たちが水を大切に使わないでいて、足りないからと他所の土地にダムを造り、
そこに住んでいる人の土地を取り上げようと しています。
私は佐世保市民の一人として、それだけは止めたいんです」

そう言うと、「へー、そうなの?それはいかんね」と何人もの方が署名して下さいました。


約1時間に43名の署名を頂きました。全体では300名以上あったようです。

蒸し暑い一日で、みんな汗びっしょりでしたが、「いい汗をかいたね」と笑いあって別れました。


いつか、佐世保でも街頭署名を行う日がくるでしょう。
そのとき、どれだけ応じてもらえるか…不安と期待が入り混じります。。    
コメント (11)
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