ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

胸いっぱいの愛 (Eternal Flame)

2005年11月06日 | 名曲

 とても、とても可愛らしい曲です。
 1980年代のポピュラー音楽シーンを代表する曲のひとつ、と言ってもいいんじゃないでしょうか。


 バングルスは世界でもっとも成功した「ガールズ・バンド」と言われています。
 大のビートル・マニアだという、ヴィッキーとデビーのピーターソン姉妹に、友人のスザンナ・ホフスを加えた3人組で「バングス」として活動を始めました。マイケル・スティールが加入した82年に「バングルス」と改名しています。
 86年にはセカンド・アルバム『シルバー・スクリーンの妖精』(Different Light)がヒットして大ブレイクしました。この中に収められている、やはり大ヒットしたシングル「マニック・マンディ」は、スザンナをたいへん気に入っていた、あのプリンスによって提供された曲です。


     


 「胸いっぱいの愛」は1989年に全米1位となりました。彼女たちが全米No.1となったのは、この「胸いっぱいの愛」が2曲目です。
 この曲は、バングルスがエルヴィス・プレスリーゆかりの場所を訪ねた時に、案内人が発した言葉をタイトルにしたそうです。


 内容は甘く情熱的なラブ・ソングです。
 ヴォーカルのスザンナ・ホフスは、この曲をレコーディングする時に、スタジオ内で全裸になって歌ったそうです。
 もっと歌声にツヤを出したかったプロデューサーとスザンナが話し合い、スザンナは「ベッド・インの時の気持ちを声に出したい」と提案。その結果、スタジオにカーテンを取り付け、中を真っ暗にして、オール・ヌードでマイクの前に立ったのだそうです。
 バックの音は録り終えていたので、スタジオ内にはバングルスのメンバー、プロデューサー、エンジニアだけしかいなかったといいます。狙い通り、ヴォーカルは、色っぽくてキュートに仕上がっているところが、スザンナの感性の豊かさを現しているのではないでしょうか。


     
     スザンナ・ホフス


 キーボード類を駆使した、まさに80年代ならではの音作りがなされていますが、どこか1960年代のポップスを彷彿とさせるノスタルジックな雰囲気を醸し出していますね。ポップな中にもさらにポップな、とってもいい曲です。
 クライマックスにおけるスザンナのフェイクがとてもメロディックで、セクシーで、とっても可愛いんです。


     


 
 バングルスは人気絶頂の1988年に突然休養を宣言、その後解散してしまいましたが、2003年になって再結成、来日も果たしています。


     



[歌 詞]
[大 意]
瞳をとじて、手を出して、ダーリン
胸の鼓動を感じる? 分かるかしら
あなたも同じように感じているの?
私が夢を見ているだけ?
これは永遠に燃え続ける炎なの?

信じてる こうなるはずだったんだって、ダーリン
あなたが眠っている時、あなたを見るの
あなたは私のもの
同じように思ってる?
私が夢を見ているだけ?
それとも、これが永遠に燃え続ける炎なの?

私の名前を呼んで
雨粒を通り抜けて陽が射す
人生はずっととても孤独なもの
そしてその時が来ると痛みが和らぐ
この気持ちを失いたくないの



胸いっぱいの愛/Eternal Flame  
  ■歌・演奏
    バングルス/Bangles
  ■シングル・リリース
    1989年2月17日
  ■作詞・作曲
    スザンナ・ホフス、ビリー・スタインバーグ、トム・ケリー/Susanna Hoffs, Billy Steinberg, Tom Kelly
  ■プロデュース
    デヴィット・シガーソン/Davitt Sigerson
  ■録音メンバー
   【バングルス/Bangles】
    スザンナ・ホフス/Susanna Hoffs (lead-vocal, backing-vocal, guitar)
    ヴィッキー・ピーターソン/Vicki Peterson (guitars, backing-vocal)
    マイケル・スティール/Michael Steels (bass, guitar, backing-vocal)
    デビー・ピーターソン/Dabbi Peterson (drums, backing-vocal)
   【ゲスト/Guests】
    ポリーニョ・ダ・コスタ/Paulinho da Costa (percussion)
    ジョン・フィリップ・シーネイル/John Philip Shenale (keyboards, programming)
    ウォーカー・イグルハート/Walker Igleheart (keyboards, programming)
    デヴィット・ホワイト/David White (keyboards, programming)
  ■チャート最高位
    1989年週間チャート  アメリカ(ビルボード)1位、イギリス1位
    1989年年間チャート  アメリカ(ビルボード)32位、イギリス3位
  ■収録アルバム
    エヴリシング/Everything (1988年)


  



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (wallflower)
2006-03-29 18:06:10
2005-11-05 23:51:31



なるほど・・全裸でのレコーディングはそういうお話なんですね。

それにしてもかわいかったですね。
wallflowerさんこんばんは (MINAGI)
2006-03-29 18:07:23
2005-11-06 03:35:14



そうですね、可愛かったですね



歌声だけ聴いて、そのキュートさにハマったものでしたよ。

この話を知った時は、改めてそのプロ意識にも敬意を払いました。

Unknown (OZZY)
2006-05-01 12:28:56
TBありがとうございました!



この曲本当に可愛らしくて自分も大好きです。

出来ればレコーディングを見学したかったです。(笑)
OZZYさん (MINAGI)
2006-05-01 12:45:56
たった今までOZZYさんのブログを読ませて頂いてました。

こちらこそTBとコメント、どうもありがとうございました。



>レコーディングを見学

 もうこれは男性ならば文句なしに同意、ですよね。

(^^)

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