ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

卒業

2006年03月01日 | 名曲

                                    ♫卒業式(イメージです)。今日が卒業式のところもきっと多いでしょうね。
 
 
 
 
 3月になりました。
 卒業式の季節です。
 別れの時でも、そして旅立ちの時でもありますね。
 「卒業」という言葉を聞くと、甘ずっぱいような、せつないような、それでいて希望に胸をふくらませていたりと、いろんな懐かしい思い出がよみがえるのではないでしょうか。
 卒業にまつわる曲、いろいろありますが、タイトルに「卒業」という言葉が入っている曲を集めてみました。


     
「卒業」 (斉藤由貴)
 卒業式とともに遠くへ旅立つ恋人との別れの予感と覚悟を歌った、とてもせつない曲です。「好き」という気持ちは、離ればなれになることでもろいものになってしまうことがある、ということを知って、ひとつ大人になるんですね。
  「制服の胸のボタンを 下級生たちにねだられ
   頭をかきながら逃げるのね ほんとは嬉しいくせして
   ひと気ない午後の教室で 机にイニシャル彫るあなた
   やめて 想い出を刻むのは心だけにして とつぶやいた」
  「離れても電話するよ、と 小指差し出して言うけど
   守れそうにない約束はしない方がいい ごめんね
   セーラー服の薄いスカーフで 止まった時間を結びたい
   だけど 東京で変わってく あなたの未来は縛れない」

  「ああ卒業式で泣かないと 冷たい人と言われそう
   でももっと哀しい瞬間に 涙はとっておきたいの
   ああ卒業しても友だちね それは嘘ではないけれど
   でも過ぎる季節に流されて 逢えないことも知っている」


     
「卒業」 (尾崎 豊)
 卒業するということは、また一歩大人に近づくということでもあります。それは必ずしも「卒業式」を迎えることで卒業するのではなくて、人生の不条理や大人として生きることの矛盾に気づいた時、今の自分から卒業するのでしょう。
  「夜の校舎 窓ガラス壊してまわった 
   逆らい続けあがき続けた 早く自由になりたかった 
   信じられぬ大人との争いの中で 許しあい 
   いったい何 解りあえただろう
   うんざりしながら それでも過ごした
   ひとつだけ 解ってたこと この支配からの 卒業」

  「卒業して いったい何が解るというのか
   想い出のほかに 何が残るというのか」 
  「これからは 何が俺を縛りつけるだろう
   あと何度 自分自身卒業すれば 本当の自分に たどりつけるだろう
   仕組まれた自由に 誰も気づかずに あがいた日々も終わる  
   この支配からの卒業 戦いからの卒業」


     
「卒業」 (渡辺美里)
 春は希望に満ちた季節なのに、その反面、別れの寂しさをしみじみ感じる季節でもあります。時期が来れば皆、卒業して旅立ってゆくのですが、卒業しなければならない「恋」はもっと辛くて寂しいものです。
  「うす紅の花びらを 屋根一面に積もらせている
   ゆっくりと汽車が今 春の駅 離れてゆく
   卒業できない恋もある 木々の色も変わるけれど
   卒業できない恋もある 一秒ごとに好きになるのに
   どうして君は ずっと手をふるのでしょう」
   はらはらと 涙あふれてくる 春一番 耳元吹きぬける」

  「さらさらと雨に追われるように 花は散るらん 一枚きりの切符
   ひとりきり青空見上げても 誰にも卒業できない恋がある」


     
「卒業写真」 (荒井由実)
 いつの間にか変わってしまっている自分。でも、卒業写真の面影そのままのあなたは、ずっと変わらないで欲しい、そんな思いがこもった歌です。
  「悲しいことがあると 開く革の表紙
   卒業写真のあの人は やさしい目をしてる
   街で見かけたとき 何も言えなかった
   卒業写真の面影が そのままだったから
   人ごみに流されて かわってゆく私を
   あなたは時々 遠くで叱って」

  「あの頃の生き方を あなたは忘れないで
   あなたは私の 青春そのもの」


     
おまけ 
「卒業 The Graduate」 (サイモン&ガーファンクルほか)
 ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロスらが出演した、あまりにも有名な映画のサウンド・トラック盤。サイモン&ガーファンクルの曲としては、「サウンド・オブ・サイレンス」「ミセス・ロビンソン」「スカボロー・フェア」「4月になれば彼女は」などが収録されています。


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16 コメント

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Unknown (月子)
2006-04-01 15:15:04
2006-03-01 16:26:33



私の卒業した高校も今日が卒業式でした。高校は徒歩3分程の場所なので、花束をかかえた卒業生の姿がみられました。

来年から何校かで統合され新しい高校に変わってしまうそうです。

3年間通学した校舎がなくなるかと思うと、やはり寂しいですね。



決して楽しい高校生活ではなかったのですが、変わらず、そこにある校舎は私の思い出の一部で、夏になると定期演奏会を控えた吹奏楽部の練習する拙い音や、甲子園を夢みて遅くまで練習する野球部の声、コーラス部の発声練習、どれもこれもがもう聞こえなくなるんだなぁ~と思うと、私の思い出の一部をごっそり切り取られていくような気がして・・・感傷的になったついでにユーミンの「卒業写真」を口ずさみながら高校の卒業アルバムを見ています。



今でも、高校生諸君は第2ボタンをもらったりするんでしょうか?・・・ねっ



MINAGIさんも、沢山の女性に「ボタンを下さい」と

言われたのでしょうね
返信する
懐かしい! (ホノリ)
2006-04-01 15:15:42
2006-03-01 17:26:47



渡辺美里さんの「卒業」が好きで、ずいぶん聴いていました。

今日はやけに花束を持った高校生がいるなぁと思ったら、

そうか・・・そうだったのか!卒業式だったのか!

MINAGIさんの記事を読むまで気付かなかった。。。



ダスティン・ホフマンの「卒業」母が大好きな映画で、

初めてのお給料で「スカボローフェア」のレコードを買ったそうです。

あーゆーごーいんぐとぅ♪って、わたしも歌ってたなぁ。



とても懐かしい想い出に包まれました。ありがとうMINAGIさん♪
返信する
卒業 (moondreams)
2006-04-01 15:16:39
2006-03-01 20:27:03



僕は、もうお母さんになってしまった菊池桃子の「卒業」だな。

あと、松田聖子の「制服」がキュンとくる名曲!



ああ、懐かしい!

返信する
月子さん (MINAGI)
2006-04-01 15:17:31
2006-03-01 21:15:34



 少子化の影響でしょうか、高校の統廃合、あちこちで聞かれますね。最後の卒業生をはじめ、その学校を卒業した人たちにしてみると感慨もひとしお、えも言われぬ寂しさがあるでしょうね。



>思い出の一部 

 とくに高校時代って、「青春そのもの」ですもんね。

 制服のボタンは、残念ながら誰にも貰ってもらえなかったです、へへへ
返信する
ホノリさん (MINAGI)
2006-04-01 15:18:14
2006-03-01 21:27:44



 高校を卒業して※十年、でも今日のように卒業したばかりの高校生を見かけると、いっぺんに気分があの頃の気持ちに戻ることができるんですよね。寂しさと、嬉しさと、解放感の混ざった、不思議な気持ちでした。

 「スカボロー・フェア」、ほの暗い静けさと独特の雰囲気のあるいい曲ですね。ぼくも大好きな曲です。初月給で買った好きな映画の曲、一生思い出に残るでしょうね。

返信する
moondreamsさん (MINAGI)
2006-04-01 15:19:06
2006-03-01 21:36:04



 「制服」は名曲ですよね~。

 海援隊の「贈る言葉」なんかも卒業ソングの代表格でしょうか。「金八先生シリーズ」には、卒業式のあとに金八先生を囲んでの、涙なみだの大合唱シーンがありましたね。 

 菊地桃子さんにも「卒業」という曲があったのか。。。探せば「卒業」というタイトルの曲、まだまだありそうですね。
返信する
「卒業」 ()
2006-04-01 15:19:59
2006-03-01 21:43:11



私の記事の‘ヨーロピアン・ツアー’で行った所

(どこの国だったかは忘れたけれど・・・)

映画のラストである、花嫁を教会から連れ去るシーンが

CMに使われていて、中年になったダスティン本人に

ちょっと{苦笑}してしまいました。



『卒業』は悲しいけれど、嬉しい。

複雑な思いだった事をとても懐かしく思い出します。

高校の卒業式はうっすらと雪が積もるほどの

寒い日だったことを覚えてます。

もう、ウン十年前になるけど・・・

返信する
杏さん (MINAGI)
2006-04-01 15:21:30
2006-03-01 22:32:24



>花嫁を教会から連れ去るシーン

 CMで使われているんですか。。。たしかにあれは、映画史上に残る名場面ですよね~



>うっすらと雪が積もるほどの寒い日

 高校の卒業式は2月下旬から3月初旬だから、ほんとはまだまだ寒いんですよね。でもうっすら雪化粧の卒業式ってなんかロマンチックです。きっと杏さんの印象に強く残っているのでしょうね。

返信する
卒業とひとえに言っても! (ロブスター)
2006-04-01 15:23:00
2006-03-01 23:19:33



表現する人によってこれほどまでにも様々な形があるものなんですね!

タイトルを見た時に僕が最初にイメージしたのはサイモン&ガーファンクルでした。

しかし、ページを開けて登場したのは斉藤由貴さん!

「あ~、あった、あった!」

なんて楽しませて頂きました。
返信する
ロブスターさん (MINAGI)
2006-04-01 15:23:59
2006-03-02 00:03:49



 フォークギターで洋楽を弾いてみたくなると必ず挑戦する曲のひとつが「サウンド・オブ・サイレンス」ですよね。かくいうワタクシも、あのイントロのアルペジオだけ弾いて喜んでいたクチです。

 「卒業ソング」は歌詞もせつないけれど、メロディーでさらにジーンと来ますね~。

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