ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

カレーライス

2006年01月05日 | ネタをたずねて三千里


 不思議と月に何度かは食べたくなるもの。
 それはカレー。
 

 ご馳走が並ぶことの多い年末年始ですが、今日の夕食にはカレーを無性に食べたい気分でした。
 あ~マンゾク。
 好きな食べ物ではあるけれど、特に好物というほどでもないカレーなんですが、今日のような気分の日が必ずやって来るんです。
 外で昼食をとる時、何にしようか迷ったりすることってありますよね。そんな時、結局カレーに落ち着くことも多いです。
 今は専門店も数多いし、種類も多岐に渡ってますから、なかなか飽きないですね。


 カレーのルーツは、ご存知の通りインドです。でも、今ぼくらが普通食べているカレーは本場のものではありません。 
 インドを植民地としていたイギリス人が、18~19世紀にカレーを自国に持ち帰り、欧風シチューのようにアレンジしました。明治維新で開国したばかりの日本に、他の西洋料理とともに入って来たカレーは、その欧風のものだったというわけです。
 ちなみに初めてカレーに出会った日本人は、幕府の遣欧使節一行です。1860年、ヨーロッパに向かう船上で、カレーを食べるインド人に遭遇したんだそうです。


 明治中期には徐々に洋食屋のメニューとして広まりましたが、この頃は「文明開化の食べ物」、つまり一種のファッションとして受け止められていたそうで、かなりの高級料理だったようです。
 しかし、軍用食のひとつでもあったカレーは、徴兵制度によって軍隊に集まってきた国民に広く知られるところとなり、昭和初期には急激に大衆料理として浸透していきました。
 カレー粉の発売は大正初期ですが、昭和30年代には固形ルーが主流となり、昭和40年代になってレトルトタイプが発売されるようになりました。
 今では子供の好きな料理の王様として広く愛されている、というわけです。


 カレーの隠し味はさまざまですね。各家庭ごとに独自の隠し味がある、といってもいいくらいです。 
 学生時代にぼくがアルバイトしていたお店では、キャベツの芯をみじん切りにして一緒に煮込むことを教えてもらいました。こうするとキャベツの甘みのおかげでカレーにまろやかさが出るし、キャベツ自体も煮込むとイモのような食感になっておいしく食べられるんです。
 隠し味として使われている物には、ヨーグルト、ワイン、とろけるチーズなどがありますが、ぼくはウスターソースととんかつソースを合わせたもの(一日寝かしておけばなお良い)を入れたりします。
 おもしろい隠し味としては、トマトジュース、イチゴジャム、ブラックチョコ、コーヒー(酸味の強くないもの)、にんにく、リンゴなどがあります。


 夕食の時、好みに合わせていろんな辛さのカレーを作るのも面倒ですよね。
 辛いのが苦手な人は、お皿のジャガイモをスプーンでつぶしてルーと混ぜてみましょう。辛味が抑えられますよ。生卵をかけるのが好きな人も多いでしょうね。または、お皿のルーに牛乳を大さじ1~2杯混ぜる、という手もあります。とてもまろやかになりますよ。


 バリエーションの多さを味わえるのもカレーの楽しさですね。
 使うお肉はビーフ、ポーク、チキン。トンカツとかエビフライをトッピングしたり。マトン・カレーや、シーフード・カレーもいいですね。ナスなどの野菜やキノコも合います。
 変わったところで、ネギとカエルのカレーなどはいかがでしょう。
 ①ネギ、ニンニク、ショウガをバターで炒める。
 ②水を加えて煮る。さらにカエルを入れる。
 ③煮込んだらカレー粉、水で溶いた小麦粉を加える。
 
 これは、明治時代に出版された西洋料理の本で紹介されているそうです。 
 なぜタマネギではなくネギなのか。この当時は、日本ではタマネギがまだ普及していなかったから、なんですね。
 そして、なぜ肉ではなくてカエルを使うのでしょう。(「蛙」と書くとナマナマしすぎるな~)それは、「当時は食用ガエルが割りと一般的に食べられていたから」なんだそうですよ。


 今日はカレーについてのウンチクを語ってみました(笑)



コメント (4)
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