ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

グルーヴィー (Groovy)

2007年04月28日 | 名盤


 今夜はジャズを聴いている。
 ぼくはピアノ・トリオが好きなのだ。
 CDプレーヤーのトレイに載っているのは、レッド・ガーランド・トリオの「グルーヴィー」。
 タイトル通り、とてもグルーヴィーな好演である。


 レッド・ガーランドは1923年生まれ。
 楽器を手にするようになってからはクラリネットやアルト・サックスを吹いていたようだ。ピアノを教わったのは軍隊時代で、その頃から音楽に夢中になったという。
 除隊後の1945年にプロとなり、46年にビリー・エクスタインのバンドに入った。この頃チャーリー・パーカーやコールマン・ホーキンス、ソニー・スティットら多くの一流ミュージシャンと共演し、腕を磨いた。
 1955年から58年まではマイルス・デイヴィス・クィンテットに加わり、スター・ピアニストとして活躍している。


     
 
 
 ガーランドの特徴といえば、軽快なスウィング感、明快なアドリブ、鍵盤の上を指が転がってゆくような心地よいタッチ、タイミング良く入る左手のブロック・コード、などがあげられる。
 カウント・ベイシーや、ナット・キング・コール、バド・パウエルらから影響を受けているようで、泥臭いけれどもどこまでもスウィングするブルージーなピアノを弾いている。


 1曲目「Cジャム・ブルース」は、その快演で知られている。右手の魅力的なシングル・トーンでのソロ、それを支える的確な左手のブロック・コード、これらから生み出されるスウィング感はとても小気味良いものだ。
 2曲目のしっとりとしたバラード「ゴーン・アゲイン」と、4曲目のブルージーな「柳よ泣いておくれ」はスローで演奏されている。ガーランドのフレーズはさらに丹念に、流れるように、紡がれてゆく。


 「ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?」が3曲目。アップ・テンポの4ビートで、軽快に流麗にスウィングしているのが気持ち良い。
 5曲目「ホワット・キャン・アイ・セイ・ディア」と、このアルバム唯一のガーランドのオリジナルである6曲目「ヘイ・ナウ」、この2曲のメロディー・ラインも明るく、ハッピーにスウィングしている。
 ガーランドの適度な力の抜き加減が心地良いタッチとスウィング感を生み出しているのだろう。


          
 
 
 脇を固めているチェンバースとテイラーのふたりのサポートも素晴らしい。
 ベースのチェンバースはいわゆるウォーキング・ベース主体で、ぐいぐいとビートを出していて、それがガーランドにも好影響を与えているようだ。
 テイラーは脇役に徹していて、堅実なプレイでバンドのグルーヴに大きく貢献している。


 ビルの谷間の薄汚れたコンクリートの壁に白く書かれた落書き風の文字をあしらった有名なジャケットも、いかにも「グルーヴィー」。
 このアルバムには全6曲が収録されているが、そのどれもが珠玉の好演だ。このCDをかけていると、いつのまにか部屋がジャズ・クラブにでもなったような、心地よい錯覚に陥るのである。


◆グルーヴィー/Groovy
  ■演奏
    レッド・ガーランド・トリオ/Red Garland Trio
  ■リリース
    1957年12月
  ■レーベル
    プレステッジ/Prestige
  ■プロデュース
    ボブ・ワインストック/Bob Weinstock
  ■レコーディング・エンジニア
    ルディ・ヴァン・ゲルダー/Rudy Van Gelder
  ■収録曲
   A① C ジャム・ブルース/C Jam Blues (Barney Bigard, Duke Ellington)
    ② ゴーン・アゲイン/Gone Again (Curtis Lewis, Curley Hamner, Gladys Hampton)
    ③ ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン?/Will You Still Be Mine? (Matt Dennis, Tom Adair)
   B④ 柳よ泣いておくれ/Willow Weep For Me (Ann Ronnell)
    ⑤ ホワット・キャン・アイ・セイ、ディア/What Can I Say, Dear (Walter Donaldson, Abe Lyman)
    ⑥ ヘイ・ナウ/Hey Now (Red Garland)
  ■録音
    1956年12月14日④⑤、1957年5月24日⑥、1957年8月9日①②③
    ヴァン・ゲルダー・スタジオ (ニュージャージー州ハッケンサック)
  ■録音メンバー
    レッド・ガーランド/Red Garland (piano)
    ポール・チェンバース/Paul Chambers (bass)
    アート・テイラー/Arthur Taylor (drums)




 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キャプテン・アンド・ミー (The Captain And Me)

2007年04月25日 | 名盤


  ぼくが最初に好きになったアメリカン・ロック・バンドが初期のシカゴと、ドゥービー・ブラザーズです。
 

 ロサンゼルスのイーグルスに対するサンフランシスコの人気バンドとして、1970年代のウェスト・コースト・サウンドを代表する存在だったのが、ドゥービー・ブラザーズです。その彼らの初期の傑作が「キャプテン・アンド・ミー」です。
 サイケデリック・ロックの発信地であるサンフランシスコで生まれたバンドながら、サイケな部分は微塵もなく、フォークやブルースなどの伝統的音楽を下地にした豪放磊落なロックを聴かせてくれます。


     


 バンド名は、まだ彼らが売れていない頃、マリファナ(カリフォルニアの俗語で『ドゥービー』)を回しのみしていた時に、誰かが言った「まるでオレたちはドゥービー・ブラザーズだな」という言葉がその由来となっています。


 バンドの柱は、ブルースやロックン・ロールをルーツとするトム・ジョンストンと、フォークに根ざした音楽を追求していたパット・シモンズのふたりです。好対照の音楽的指向を持つトムとパットが、ドゥービーズをリードしているんですね。このふたりは、お互いに影響を及ぼし合いながら、自分のカラーを存分に発揮しています。
 豪快でソリッドなトムと、繊細でアコースティックなパットの対比をうまくまとめたプロデューサーのテッド・テンプルマンの手腕も光ります。


 アメリカ西海岸の乾いた空気の香りと肌ざわりが感じられるところがドゥービーズの魅力です。ハード・ドライヴィンなギターのカッティングと分厚いコーラス・ワークがとても印象的。疾走感あふれる演奏に乗った軽快なメロディと、美しいハーモニーは、まるでハイウェイを車で突っ走る時のような爽快感を味あわせてくれます。


     

     


 収録されているのは全11曲。うちトムの作品が6曲、パットの作品が3曲です。
 ギターによる16ビートのカッティングと、疾走する汽車を連想させるようなハーモニカ・ソロがカッコいい「ロング・トレイン・ランニン」、耳に残るギター・リフを持つ、勢いのあるハード・ロック「チャイナ・グローヴ」、なんといっても目立つのが、ヒットしたこの2曲です。
 底抜けに明るいハード・ロック「ウィズアウト・ユー」や、ブルージーな「イーヴル・ウーマン」、パットの個性がよく表れているアコースティック・ナンバー「サウス・シティ・ミッドナイト・レディ」なども、とても印象に残ります。


     


 建設中の近代的なハイウェイの下、ドゥービーズの面々が開拓時代を思わせるいでたちで4頭立て馬車に乗っている、というユニークなジャケット・デザインは、アメリカのルーツ・ミュージックであるフォークやブルースなどを携えつつコンテンポラリーなロックを展開するドゥービーズの音楽を示唆しているようにも見えますね。


 このアルバムは、春の陽気に誘われてドライヴに出かけようとする時など、良き相棒になってくれると思いますよ。


◆キャプテン・アンド・ミー/The Captain And Me
  ■歌・演奏
    ドゥービー・ブラザーズ/The Doobie Brothers
  ■リリース
    1973年3月2日
  ■プロデュース
    テッド・テンプルマン/Ted Templeman
  ■収録曲
   A① ナチュラル・シング/Natural Thing (Johnston)
    ② ロング・トレイン・ランニン/Long Train Runnin' (Johnston)  ☆全米8位, 全英7位
    ③ チャイナ・グローヴ/China Grove (Johnston)  ☆全米15位
    ④ ダーク・アイド・ケイジャン・ウーマン/Dark Eyed Cajun Woman (Johnston)
    ⑤ クリア・アズ・ザ・ドライヴン・スノウ/Clear As The Driven Snow (Simmons)
   B⑥ ウィズアウト・ユー/Without You (Hartman, Hossack, Johnston, Porter, Simmons)
    ⑦ サウス・シティ・ミッドナイト・レディ/South City Midnight Lady (Simmons)
    ⑧ イーヴル・ウーマン/Evil Woman (Simmons)
    ⑨ オコーネリー・コーナーズ/Busted Down Around O'connelly Corners (James Earl Luft)
    ⑩ ユカイア/Ukiah (Johnston)
    ⑪ キャプテン・アンド・ミー/The Captain And Me (Johnston)
    ☆=シングル・カット
  ■録音メンバー
   【Doobie Brothers】
    トム・ジョンストン/Tom Johnston (guitars, harmonica, synthesizer, vocals)
    パット・シモンズ/Patrick Simmons (guitars, synthesizer, vocals)
    タイラン・ポーター/Tiran Porter (bass, vocals)
    ジョン・ハートマン/John Hartman (drums, percussion, vocals)
    マイケル・ホザック/Michael Hossack (drums, percussion)
   【guests】
    ビル・ペイン/Bill Payne (piano, organ, keyboards)
    ジェフ・バクスター/Jeff 'Skunk' Baxter (guitar, pedal-steel-guitar, steel-guitar)
    テッド・テンプルマン/Ted Templeman (percussion)
  ■チャート最高位
    1973年週間チャート  アメリカ(ビルボード)7位 
    1973年年間チャート  アメリカ(ビルボード)17位



 

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チープ・スリル (Cheap Thrills)

2007年04月24日 | 名盤

 
 ジャニス・ジョプリンから放出されるエネルギーはやはりライヴ・アルバムから浴びたいものです。
 スタジオ・アルバムでも感じることのできる熱気が、より強烈に押し寄せてくるからです。
 「チープ・スリル」は、1968年3月から5月にかけてニューヨークとハリウッドで行われた、ジャニスとビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニーのライヴの模様をピック・アップしたものです。


     
 
 
 ジャニスは1943年1月にテキサス州ポートアーサーで生まれました。
 これといって不自由のない中流家庭に育ったジャニスですが、孤独とコンプレックスを抱えた青春時代を送りました。保守的な地方都市に住んでいたため、両親からは枠にはめられたような窮屈さも感じていたようです。また自分の容貌などに対するさまざまな劣等感を持っていましたが、それは彼女が死ぬまで消えることはなかったといいます。


 自分には歌がある、ということを知ったジャニスは、ステージで存分に自己表現することに没頭します。
 それは、もしかすると劣等感の裏返しだったかもしれません。型破りなジャニスの言動も一種の強がりだったかもしれません。
 ジャニスは孤独感や劣等感と戦い続け、ステージではあらん限りのエネルギーを振り絞って自己表現・自己主張し続けたのでしょう。


 このアルバムを聴くと、ジャニスの鬼気迫るパフォーマンスに触れることができます。実質的なジャニスのデビュー・アルバムと言われるこの作品は、全米アルバム・チャートでも1位を獲得するヒットを記録しました。これはレコード会社のプロモーションによるものではなく、1967年のモンタレー・ポップ・フェスティヴァルなどで見られたジャニスのライヴ・パフォーマンスの凄まじさがクチコミで広がっていったことが大きく作用しているとも言われます。


     
 
 
 収録されているのは全7曲。とくに「サマー・タイム」が出色の出来だと思います。ぼくは今までにいろんな「サマータイム」を聴きましたが、もっとも好きなのがこのジャニスの「サマータイム」です。これほどエネルギッシュで胸をかきむしられるような「サマータイム」にはなかなか出会うことができません。とにかく、素晴らしい。
 「ボールとチェーン」、このヘヴィなブルースも見逃せません。「ボールとチェーン」、つまり錘と鎖、これは人生における愛という名の重荷のことです。ジャニスが自分のことのように切実に歌うこの曲は、重苦しいムードの中にも強烈なパワーを感じ取ることができます。
 そして、「ふたりだけで」から始まり、「愛する人が欲しい」、「サマータイム」、「心のかけら」と続く流れは、ぼくを興奮の波の中に押しやるのです。
 演奏は粗っぽいのですが、とても熱がこもっています。だからこそジャニスのブルージーでソウルフルなヴォーカルにマッチするのでしょうね。
 このアルバムで聴くことのできるジャニスのヴォーカルは、信じ難いほどのブルース・パワーに満ちています。そしてその叫びからは一種のせつなささえ感じ取ることができるのです。


 ジャニスは「チープ・スリル」の成功で一躍ロック・クィーンの座を手に入れましたが、それは彼女の孤独を癒すことには繋がらなかったようです。
 むしろ、さらに孤独感はつのってゆき、それを紛らすためなのでしょう、以前にも増してドラッグにのめり込んでいったと言います。
 いずれにしても、この「チープ・スリル」は1960年代後半の雰囲気を象徴し、またジャニスというシンガーの凄さを今に伝える重要な作品だと言えるでしょう。


    



◆チープ・スリル/Cheap Thrills
  ■歌・演奏
    ビッグ・ブラザー & ホールディング・カンパニー/Big Brother & The Holding Company
  ■リリース
    1968年8月12日
  ■プロデュース
    ジョン・サイモン/John Simon
  ■録音メンバー
    [Big Brother & The Holding Company]
    ジャニス・ジョプリン/Janis Joplin (vocals)
    サム・アンドリュー/Sam Andrew (lead-guitar, bass, vocals)
    ジェームス・ガーリー/James Gurley (guitar, vocals)
    ピーター・アルビン/Peter Albin (bass, lead-guitar⑥, vocals)
    デヴィッド・ゲッツ/David Getz (drums, vocals)
    [Additional Personnel]
    ジョン・サイモン/John Simon (piano)
  ■収録曲
    [Side-A]
    ① ふたりだけで/Combination of the Two (Sam Andrew)
    ② 愛する人が欲しい/I Need a Man to Love (Sam Andrew, Janis Joplin)
    ③ サマータイム/Summertime (George Gershwin, Ira Gershwin, DuBose Heyward)
    ④ 心のかけら/Piece of My Heart (Bert Berns, Jerry Ragovoy)
    [Side-B]
    ⑤ タートル・ブルース/Turtle Blues (Janis Joplin)
    ⑥ オー、スウィート・マリー/Oh, Sweet Mary (Peter Albin, Sam Andrew, David Getz, Janis Joplin)
    ⑦ ボールとチェーン/Ball and Chain (Big Mama Thornton)
  ■チャート最高位
    1968年週間チャート  アメリカ(ビルボード)1位
    1968年年間チャート  アメリカ(ビルボード)57位
    1969年年間チャート  アメリカ(ビルボード)23位



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スリー・ウィッシズ (Three Wishes)

2007年04月23日 | 名盤


 小曽根真の音楽は、北川潔、クラレンス・ペンと組んだトリオでひとつのピークを迎えた、と言えるかもしれない。
 この「Three Wishes」というアルバムは、『Good Music』という、同じ到達点に向かった三人の感性のぶつかり合いによって生まれた作品である。
 北川とペンのふたりを得た小曽根は、まるで水を得た魚のように生き生きと、そして自在にピアノを鳴らしている。それをサポートするふたりも、小曽根を支えながらちゃんと自己主張している。三人が拮抗しながらもひとつの方向を目指して収束していると思う。


 


 小曽根真は、父・小曽根実の影響を受けてジャズに興味を抱き、6歳の時に初めてテレビで演奏するという早熟ぶりを見せている。幼い頃の小曽根真は、マイナー調の曲を聴くと、部屋にこもって泣いていたそうだ。父の実が「なぜ泣くのか」と訊ねると、「悲しいメロディだから涙が出てきたんだ」と答えたという。感性の豊かさを物語るエピソードではないか。
 12歳の時に、オスカー・ピーターソンのソロ・ピアノを聴いて衝撃を受け、自分もジャズ・ピアニストとなる決意をする。
 15歳でプロ・デビュー。その後バークリー音大に進み、83年には同大の作・編曲科を主席で卒業した。同年、日本人として初めて米国CBSとレコード専属契約を結び、アルバム「OZONE」で全世界デビューを果たした。


 


 この「Three Wishes」、全10曲すべてが小曽根真のオリジナルである。ラテンからファンキーなものまで幅広い音楽性とアイデアを持っていることが分かるラインナップだ。はっきりした輪郭のメロディを持つ曲ばかりで、どれもとても親しみ易い。
 トランペットのウォレス・ルーニーが3曲に参加して華を添えている。ウォレスがフロントで吹いている時の小曽根はサイドに回り、ウォレスの演奏を見事に生かすような弾き方に徹している。


 1曲目の「スリー・ウィッシズ」で、三人の緊張感の高いコラボレーションに早くも耳を奪われる。
 トランペットをフィーチュアした2、6曲目はストレート・アヘッドな4ビート。ウォレスがここぞとばかりに表に出てきて熱いプレイを披露してくれる。
 5曲目「オンリー・ウィ・ノウ」は、ベースがテーマを弾く極上のバラードだ。北川のみずみずしいプレイがまぶしい。
 8曲目「ノー・シエスタ」はリズムがきらびやかなラテン・ビートが楽しい。しかしベース・ソロになると一転リリシズムが漂う。
 10曲目「B.Q.E.」はエネルギッシュでハードなナンバーだ。俄然張り切るペンのドラムが爽快である。


     


 小曽根のピアノはとても音色がクリアーだ。確かなテクニックに裏打ちされたそのフレーズの数々は力強いながらもスマートで、そのうえゆとりとか洒落っ気のようなものさえ感じる。
 現在の小曽根はジャズの範疇にとどまらず、演劇のために曲を書いたり、クラシック音楽の分野でも演奏活動をしている。昨年は自己のビッグ・バンドを結成し、好評を得た。
 年齢的にも脂の乗り切った小曽根の活躍はまだまだ続きそうである。



◆スリー・ウィッシズ/Three Wishes
  ■演奏
    小曽根真トリオ
  ■アルバム・リリース
    1998年
  ■録音
    アヴァター・スタジオ(ニューヨーク) 1997年11月15日~17日
  ■プロデュース
    小曽根真
  ■レコーディング・エンジニア
    ジム・アンダーソン/Jim Anderson
  ■収録曲
    ① スリー・ウィッシズ/Three Wishes
    ② 53丁目のブルース/53rd st. Blues
    ③ ミスト/Myst
    ④ ケリーズ・アザー・チューン/Kelly's Other Tune
    ⑤ オンリー・ウィ・ノウ/Only We Know
    ⑥ ドント・セイ・モンク/Don't Say ”Monk"!
    ⑦ スティンガー・ダブル/Stinger Double
    ⑧ ノー・シエスタ/No Siesta
    ⑨ エンブレイス/Embrace
    ⑩ B.Q.E./B.Q.E.
    ※All tunes composed by  Makoto Ozone
  ■録音メンバー
    小曽根真 (piano)
    北川潔 (bass)
    クラレンス・ペン/Clarence Penn (drums)
    --------------------------------------------------
    ウォレス・ルーニー/Wallace Roney (guest:trumpet②③⑥)
  ■レーベル
    VERVE

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラバー・ソウル (Rubber Soul)

2007年04月21日 | 名盤


 ぼくが中学生の頃、友人のS君と一緒にレコード店に行ったことがありました。
 S君には欲しいレコードあって、それを買いに行くというので、一緒について行ったんです。
 S君が何を買ったのかは覚えていませんが、ともかくレコードを持ってレジへ行きました。ちょうど年末のセールかなにかだったんでしょう、店員さんから「クジをひいてください」と言われました。
 S君は「オレ、クジ運弱いから、お前代わりにひいてくれない?」とやけに弱気な発言。そこてぼくが満を持して(?)代わりにクジをひくと、見事に「当たり」だったんです。
 景品は「レコードをもう1枚」。そして貰って帰ったのが、この「ラバー・ソウル」というアルバムでした。
 もっともぼくが貰ったわけではなくて、S君が持って帰ったんですけどね。


 「ラバー・ソウル」は、ビートルズの6枚目のアルバムです。
 ライヴ活動からレコーディングに比重を移しつつあったビートルズが、初めて充分な制作期間をかけて作り上げた作品です。
 このアルバムによって、ビートルズは「アイドル」から「アーティスト」へと変貌をとげたと言ってもいいでしょう。



 

 この作品は、ロック史上初のトータル・アルバムだと言われています。
 サウンドはもちろん、ジャケットからタイトルに至るまで、アルバムをトータルな芸術作品と捉えるメンバーのコンセプトに基づいて制作されており、収録曲も、初めて全曲をオリジナルで固めました。
 それまでの、「シングル曲を寄せ集めたものがアルバム」という概念を変えた作品だとも言えます。


 ビートルズは、当時まだ珍しかったシタールの導入、社会問題を取り込んだ歌詞、複雑化した曲の構成、意識的に凝った曲作りなど、さまざまな新しい手法を試みました。
 こうして生まれた「ラバー・ソウル」という作品は、ビートルズのひとつのターニング・ポイントとなりました。
 音楽的実験の色合いが濃くなったため、この作品からステージで演奏されたのは「恋をするなら」と「ひとりぼっちのあいつ」だけだそうです。もはや四人だけでステージ上で曲を再現することが難しくなってきたんですね。


 全体的に落ち着いた雰囲気が漂っています。
 とくに目立つのが、ジョンの内面的世界が表面に現れてきたことでしょうか。「ひとりぼっちのあいつ」や「イン・マイ・ライフ」などでそれが顕著に現れています。
 もちろん佳曲ぞろいです。R&B風で、ハード・ロックのはしりとも言われる「ドライヴ・マイ・カー」、イントロのギターから風景が見えてくるような気分にさせられる「ノーウェジアン・ウッド」、アカペラのコーラスによるイントロと多重録音によるコーラス・ワークが素敵な「ひとりぼっちのあいつ」、「イエスタデイ」と並ぶバラードの傑作「ミッシェル」、これも旋律が美しい「ガール」、中間部のバロック風ピアノ・ソロが際立っている「イン・マイ・ライフ」などなど・・・。





 しかしビートルズのアルバムって、同じ場所にとどまっているものがひとつとしてないんですね。改めてそんなことを思いました。
 もはや「どのアルバムが好きか」ではなく、好きなアルバムの順番はどれなのか、が問題なのです。



◆ラバー・ソウル/Rubber Soul
  ■歌・演奏
    ビートルズ/Beatles
  ■リリース
    1965年12月3日(イギリス)
    1965年12月6日(アメリカ)
    1966年3月15日(日本)
  ■プロデュース
    ジョージ・マーティン/George Martin
  ■収録曲
   [side A]
    ① ドライヴ・マイ・カー/Drive My Car (Lennon=McCartney)
    ② ノルウェーの森(ノーウェジアン・ウッド)/Norwegian Wood (This Bird Has Flown)(Lennon=McCartney)
    ③ ユー・ウォント・シー・ミー/You Won't See Me(Lennon=McCartney)
    ④ ひとりぼっちのあいつ/Nowhere Man(Lennon=McCartney)
    ⑤ 嘘つき女/Think For Yourself (George Harrison)
    ⑥ 愛のことば/The Word(Lennon=McCartney)
    ⑦ ミッシェル/Michelle(Lennon=McCartney)
   [side B]
    ⑧ 消えた恋/What Goes On(Lennon=McCartney=Starkey)
    ⑨ ガール/Girl(Lennon=McCartney)
    ⑩ 君はいずこへ/I'm Looking Through You(Lennon=McCartney)
    ⑪ イン・マイ・ライフ/In My Life(Lennon=McCartney)
    ⑫ ウェイト/Wait(Lennon=McCartney)
    ⑬ 恋をするなら/If I Needed Someone (George Harrison)
    ⑭ 浮気娘/Run For Your Life(Lennon=McCartney)
  ■録音メンバー
   [Beatles]
    ジョン・レノン/John Lennon (electric & acoustic-guitars, organ⑤, percussion, lead-vocals①②④⑥⑨⑪⑫⑭, harmony & backing-vocals)
    ポール・マッカートニー/Paul McCartney (bass, electric & acoustic-guitars, piano①③⑥, percussion, lead-vocals①③⑦⑩⑫, harmony & backing-vocals)
    ジョージ・ハリスン/George Harrison (electric & acoustic-guitars, sitar②, percussion, lead-vocals⑤⑬, harmony & backing-vocals)
    リンゴ・スター/Ringo Starr (drums, percussions, organ⑩, lead-vocals⑧)
   [additional musicians]
    ジョージ・マーティン/George Martin (piano⑪, harmonium⑥⑬)
    マル・エヴァンス/Mal Evans (organ③)
  ■チャート最高位
   [オリジナル盤=パーロフォン盤]
    1965年週間アルバム・チャート イギリス1位
    1966年週間アルバム・チャート イギリス1位
   [アメリカ盤=キャピトル盤]
    1966年週間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)1位
    1966年年間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)4位


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

WOW

2007年04月19日 | 名盤


 「処女作にはその作家の本質が現れる」という言葉がありますが、大西順子嬢のデビュー作である「WOW」を聴くと、「なるほどなあ」と思ってしまいます。
 このアルバムからは見事に順子嬢の本質が伺えるのです。


 中低音を駆使した力強いタッチ、ダイナミックなスウィング感、クリアーな音色、黒っぽさ、ゴリゴリした疾走感。それらには、聴いているこちら側の体が思わず揺さぶられるような、強いエネルギーがあります。


  


 全8曲中、順子オリジナル4曲、カヴァーが4曲です。
 オリジナル曲のできの良さには瞠目させられます。とくに1曲目の「The Jungular」。テーマのあと、ピアノの中低音を中心としたソロが続き、次第にヒート・アップしてゆくのが実にカッコいい。ハードボイルドなピアノです。3曲目の「B・ラッシュ」のクールさにも惹かれます。
 カヴァーはデューク・エリントン、セロニアス・モンク、エデン・アーベス、オーネット・コールマンの曲を選んでいますが、それらのイディオムを「大西順子の個性」で消化しているので、まるでオリジナルであるかのような、「大西順子の香り」に満ちたものに仕上がっています。


 大西順子の世界って、濃いですね。
 そこには性別も体格の差も年齢の差も存在しません。ただ自分の世界を表現するためにわき目もふらずピアノと格闘している順子嬢が存在しているだけです。
 そういえばこのアルバムには珍しくベース・ソロもドラム・ソロもありません。文字通り大西順子のリーダー・アルバムです。ひたすらピアノが音を紡いでゆきます。
 そして、その迫力に押されながら音を浴びる自分がいます。


     


 女性ピアニストの進出が目覚しい昨今です。山中千尋、上原ひろみを筆頭に、アキコ・グレース、川上さとみ、安井さち子、早間美紀、白崎彩子ら、枚挙にいとまがありません。その先鞭をつけたのが、この大西順子だと言っていいでしょう。


 そういえば、4月16日が順子嬢の誕生日だったんですね。長い間消息を絶っていた彼女ですが、2005年の4月あたりからマイ・ペースで再び活動をはじめています。
 そろそろ彼女の新作を聴いてみたい、と思っている人、たくさんいるのではないでしょうか。もちろんぼくもその中のひとりです。


◆WOW
  ■演奏
    大西順子トリオ
  ■リリース
    1993年1月20日
  ■録音
    1992年9月3日~5日(サウンド・シティ スタジオⅠ 東京)
  ■プロデュース
    大西順子
  ■レコーディング・エンジニア
    飯田益三
  ■収録曲
    ① ザ・ジャングラー/The Jungular (大西順子)
    ② ロッキン・イン・リズム/Rockin' In Rhythm (Duke Ellington)
    ③ B・ラッシュ/B-Rush (大西順子)
    ④ プロスペクト・パーク・ウエスト/Prospect Park West (大西順子)
    ⑤ ポイント・カウンター・ポイント/Point-Counter-Point (大西順子)
    ⑥ ブリリアント・コーナーズ/Brilliant Corners (Thelonious Monk)
    ⑦ ネイチャー・ボーイ/Nature Boy (Eden Ahbez)
    ⑧ ブロードウェイ・ブルース/Broadway Blues (Ornette Coleman)
  ■録音メンバー
    大西順子(piano)
    嶋友行(bass)
    原大力(drums)
  ■レーベル
    somethin'else

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

閉ざされた町

2007年04月18日 | 名盤


 洋楽ロック指向だったぼくの耳を日本のロックに向けさせたのが、カルメン・マキ&OZでした。
 独特の重さと暗さをたたえたファースト・アルバムを聴いて、すぐそのサウンドとマキ嬢の大ファンになったんです。「ああ、日本にもこんなオリジナリティを持ったバンドがあったんだ」と感動さえしました。
 このアルバムは何度も何度も繰り返して聴きましたね。でも飽きることはありませんでした。飽きるどころか、マキ&OZのサウンドにもっと浸りたい、という思いで次に買ったのが、マキ&OZのセカンド・アルバム「閉ざされた町」でした。


 「閉ざされた町」はロサンゼルスで4ヶ月かけて制作されました。OZのサウンドは前作に比べてよりヘヴィになっています。すでに貫禄さえ感じるくらい。
 曲はすべて春日博文によるもの(「崩壊の前日」のみ川上茂幸との共作)です。彼の書く曲は、ハード・ロックの枠にとどまらず、どこか和風というか、和製フォークの香りと暗さが漂っているのが特徴だと思うのです。
 歌詞はすべて加治木剛のペンによって書かれています(「火の鳥」のみ栗原祐子との共作)。不思議な雰囲気を醸し出している叙情的な世界は、歌詞というより「詩」と言った方がぴったりくるのではないでしょうか。


     


 それにしてもマキ嬢の歌は凄い。前作に比べてさらにスケール・アップしている感じがします。素晴らしいミュージシャンは皆そうなんですが、マキ嬢の歌声が響くと、聴いているぼくの周りは、独特の暗さを持つ「マキ色」に染められてゆくような気がするんです。
 相変わらずシャウトはカッコいいけれど、彼女の歌ってもちろんシャウトだけが魅力なのではなくて、伸びやかに響きわたるその声はまるで翼を生やして大空を駆け巡るかのような飛翔感さえあります。


 このセカンド・アルバム全7曲のうち、1曲目と7曲目は、いわば「挨拶代わり」の小品です。
 1曲目の「イントロダクション」に続く2曲目の「崩壊の前日」は、スピード感のあるハード・ロックです。日本のロック史上に残る、存在感のある曲と言っていいでしょう。その後、3曲目から6曲目まではミディアム、あるいはミディアム・スローのとてもヘヴィな大作が続きます。とくに印象に残るのが、タイトル曲の「閉ざされた町」。10分以上ある力作で、春日博文のギターが重苦しいムードを高めています。マキ嬢の歌からは重くて暗い世界が見えてきます。
 「Lost Love」の中盤で聴かれる重厚なリフや、オルガンの音色が印象的なバラード「火の鳥」などもカッコいいですね。


     


 唯一無比の個性を持ったカルメン・マキ&OZ。彼女らのスタジオ・アルバムは3作しかありません。その3作目のアルバムもぼくの好きなものなので、また後日紹介させて頂きたいなあ、なんて思っています。



閉ざされた町
  ■歌・演奏
    カルメン・マキ&OZ
  ■アルバム・リリース
    1976年8月
  ■プロデュース
    金子章平 & Erik Scott
  ■収録曲
    ① Introduction
    ② 崩壊の前日 (詞:加治木剛 曲:春日博文&川上茂幸)
    ③ 振り子のない時計 (詞:加治木剛 曲:春日博文)
    ④ 火の鳥 (詞:栗原祐子&加治木剛 曲:春日博文)
    ⑤ Lost Love (詞:加治木剛 曲:春日博文)
    ⑥ 閉ざされた町 (詞:加治木剛 曲:春日博文)
    ⑦ Epilogue
  ■録音メンバー
    カルメン・マキ(vocal)
    春日博文(guitar)
    川上茂幸(bass)
    川崎雅文(keyboards)
    久藤賀一(drums)



 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シカゴの軌跡 (Chicago Transit Authority)

2007年04月16日 | 名盤


  シカゴ。結成からすでに40年がたとうとしている、アメリカン・ロックを代表するバンドのひとつです。
 ぼくがシカゴの音楽に出会ったのは高校の時です。シカゴはその時すでにロック界の大物バンドのひとつに数えられていました。
 今はAOR路線、いわばオトナのシティ・ポップ・ロック・バンドとして活躍していますが、ぼくは、真のシカゴの姿はデビューした1969年からの数年間だと強く思っています。


 そのデビュー・アルバムが「シカゴ・トランシット・オーソリティー」です。これは当時のバンド名でもあったのですが、シカゴ交通局からクレームがついたために、すぐバンド名を「シカゴ」に改めました。
 デビュー・アルバムにして2枚組の大作で、そのことからもバンドの自信が伺えます。ただ、まだ学生だったぼくに2枚組レコードのための出費はかなり大きかったので、代わりにサード・アルバムまでの主な曲をピック・アップした日本編集のベスト・アルバム「栄光のシカゴ」を手に入れてよく聴いていました。


     
     『シカゴの軌跡』 (Chicago Transit Authority)
     
 
 
 大胆にホーン・セクションを導入したシカゴのサウンドはブラス・ロックと呼ばれ、ブラッド・スウェット&ティアーズやバッキンガムス、チェイスらとともに一世を風靡しましたね。
 シカゴのホーン・セクションは決して効果音的なバッキングではなく、ロックとしか言いようのない歯切れの良いソリッドなサウンドで、ぼくの大好きなものです。
 1曲目の「イントロダクション」にシカゴのサウンドが集約されていると言ってよいかもしれません。ぶ厚いホーン・セクションが大々的にフューチャーされていて、場面展開が劇的な豪快な曲です。


 テリー・キャスの弾くブルージーかつジャジーなギターも大好きです。「イントロダクション」や「アイム・ア・マン」などの切れ味鋭いギターを聴くと、荒々しさと分かり易さが同居しているのが聴こえるような気がします。「フリー・フォーム・ギター」ではタイトル通り、フリー・フォームでジミ・ヘンドリックスばりのインプロヴィゼーションを展開しています。
 リード・ヴォーカリストが3人いることもシカゴの大きな特徴でしょう。どちらかといえばバラード、ポップス向けのピート・セテラ、ソウルフルなロバート・ラム、そしてブルージーなテリー・キャス。


     
 
 
 「クエスチョンズ67&68」や「ビギニングス」などのヒット曲以外に、政治的なメッセージや、バンドの主張を曲に込めていることでも有名ですね。「一体現実を把握している者はいるだろうか」や「アイム・ア・マン」では当時の社会に対する疑問を投げかけていますし、「1968年8月29日シカゴ、民主党大会」では、民主党大会におけるデモ隊と警官が衝突した際に、群集からおこったシュプレヒ・コールを録音、編集しています。これに続く「流血の日」はそれをテーマにしたパワフルでメッセージ色の濃い曲です。


 ラブ・ソングからメッセージ・ソング、ジャジーな曲からハード・ロックまで、実に幅広い音楽がこのアルバムには詰め込まれています。
 今聴いても斬新なシカゴの世界が広がっていると言えるでしょう。


     


◆シカゴの軌跡/Chicago Transit Authority
  ■歌・演奏
    シカゴ・トランジット・オーソリティ/Chicago Transit Authority
  ■リリース
    1969年4月28日
  ■録音
    1969年1月27~30日
  ■プロデューサー
    ジェイムス・ウィリアム・ガルシオ/James William Guercio
  ■収録曲
   [disc-1]
   A 1 イントロダクション/Introduction (Kath)
     2 いったい現実を把握している者はいるだろうか?/Does Anybody Really Know What Time It Is? (Lamm)  ☆全米7位 (1970)
     3 ビギニングス/Beginnings (Lamm)  ☆全米7位 (1970)
   B 4 クエスチョンズ67/68/Questions 67 and 68 (Lamm)  ☆全米71位 (1969)、全米24位 (1971)
     5 リッスン/Listen (Lamm)
     6 ポエム58/Poem 58 (Lamm)
   [disc-2]
   C 7 フリー・フォーム・ギター/Free Form Guitar (Kath)
     8 サウス・カリフォルニア・パープルズ/South California Purples (Lamm)
     9 アイム・ア・マン/I'm A Man (Jimmy Miller, Steve Winwood)  ☆全米49位 (1971)、全英8位 (1971)
   D10 1968年8月29日シカゴ、民主党大会/Prologue, August 29, 1968 (James William Guercio)
    11 流血の日(1968年8月29日)/Someday (August 29, 1968) (Lamm, Pankow)
    12 解放/Liberation (Pankow)
    ☆=シングル・カット
  ■録音メンバー
   【Chicago Transit Authority】
    テリー・キャス/Terry Kath (guitars, lead-vocals, backing-vocals)
    ロバート・ラム/Robert Lamm (Keyboards, lead-vocals, backing-vocals)
    ピート・セテラ/Peter Cetera (bass, lead-vocals, backing-vocals)
    ウォルター・パラザイダー/Walter Parazaider (saxophone, tambourine)
    リー・ログネイン/Lee Loughnnane (trumpet, claves)
    ジェイムス・パンコウ/James Pankow (trombone, cowbell)
    ダニエル・セラフィン/Daniel Sersphine (drums, percussion)
  ■チャート最高位
    1969年週間チャート  アメリカ(ビルボード)17位、イギリス9位
    1969年年間チャート  アメリカ(ビルボード)29位
    1970年年間チャート  アメリカ(ビルボード)23位
 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ディープ・パープル ライヴ・イン・ジャパン (Live In Japan) 

2007年04月14日 | 名盤


 ジョン・ロードのオルガンによるインプロヴィゼーション風のイントロ。
 それに被さってくるイアン・ペイスのど迫力のドラム。
 興奮した聴衆の大歓声で始まる1曲目の「ハイウェイ・スター」からこのアルバムは超ハイ・テンションで飛ばしまくります。
 1972年8月15~17日にかけて行われたディープ・パープルの日本公演の模様が収録された「ライヴ・イン・ジャパン」、ライヴ・アルバムとしてはロック史上ベスト5に入るであろう素晴らしい演奏です。





 ぼくはもともとあまりハード・ロックが好きではなかったし、ロックのライヴ・アルバムはスタジオ録音盤に比べて演奏が拙い、あるいは粗っぽいものが多いと思っていたので、あまり聴いてみようとは思ってなかったんです。
 しかしディープ・パープルの「メイド・イン・ヨーロッパ」を聴いてその迫力に惹かれ、次にこの「ライヴ・イン・ジャパン」を手に取ってみたわけです。
 一聴してその凄まじいパフォーマンスに興奮してしまいました。おかげでハード・ロックやライヴ・アルバムに対する偏見を消すことができたのです。


 このアルバムは、そもそもは日本側から制作を申し出たようです。それに対し、ライヴでのできが良くなかったらアルバムにはしない、というディープ・パープル側の意向があったようですが、日本公演のテープを聴いたパープル側はライヴの出来の良さに大満足、無事レコード化されました。
 全7曲が収録されていますが、1~3、5、7曲目が大阪厚生年金会館、4、6曲目が東京の日本武道館でのライヴです。



     

 ライヴだけあって長尺の曲ばかりなのですが、全然たるみがありません。
 イアン・ペイスのスピード感満点のドラムが曲を引き締めていると言っていいでしょう。リッチー・ブラックモアは、何か神がかったような凄まじいギター・プレイを聴かせてくれます。ジョン・ロードのオルガンは、バッキングに回った時とソロの時のメリハリがはっきりして、バンドのサウンドの均整化に貢献しています。ロジャー・グローヴァーのベースはドラムスと一体化して激しいビートを出しています。そしてイアン・ギランのヴォーカル、ど迫力ですね。強烈なシャウトがまたカッコいいんです。
 メンバー全員のテンションが異常なほど高くなっていることが、激しくて素晴らしい演奏につながっているのでしょうね。


 疾走する「ハイウェイ・スター」、劇的な「チャイルド・イン・タイム」、貫禄さえ感じる「スモーク・オン・ザ・ウォーター」、ドラム・ソロが堪能できる「ミュール」、ヴォーカルとギターの掛け合いが面白い「ストレンジ・ウーマン」、オルガンとギターのインプロヴィゼイションが素晴らしい「レイジー」、バンドが一体となって実に19分にも及ぶ大熱演を繰り広げる「スペース・トラッキン」。
 どの曲もスタジオ・テイクより迫力があり、またスタジオ盤では聴くことのできないインプロヴィゼイションが随所に出てきます。これらはライヴ・アルバムならではの醍醐味ですね。





 このアルバム、当初は日本のみの発売でしたが、演奏内容、録音状態などは最高の状態で、あまりの評判の良さに世界各国でも発売されることになりました。
 本国イギリスでのチャートは16位でしたがアメリカでは6位と大ヒット。ドイツとオーストリアでは1位を記録するなど、セールス面でも大成功を収めました。
 後に3日分の全コンサートをほぼノーカット収録した3枚組アルバム『ライヴ・イン・ジャパン'72完全版』が発売されています。これも一度は聴いてみなければ。



◆ライヴ・イン・ジャパン/Made in Japan
  ■歌・演奏
    ディープ・パープル/Deep Purple
  ■リリース
    1972年12月(イギリス)
    1973年4月(アメリカ)
  ■プロデュース
    ディープ・パープル/Deep Purple
  ■収録曲
   [side 1]
    ① ハイウェイ・スター/Highway Star
    ② チャイルド・イン・タイム/Child In Time
   [side 2]
    ③ スモーク・オン・ザ・ウォーター/Smoke On The Water
    ④ ミュール/The Mule
   [side 3]
    ⑤ ストレンジ・ウーマン/Strange Kind Of Woman
    ⑥ レイジー/Lazy
   [side 4]
    ⑦ スペース・トラッキン/Space Truckin'
    ※All songs written by  Blackmore, Gillan, Glover, Lord, Paice
  ■録音
    1972年8月15日 大阪・厚生年金会館・・・③
    1972年8月16日 大阪・厚生年金会館・・・①②⑤⑦
    1972年8月17日 東京・日本武道館・・・・④⑥
  ■録音メンバー
    イアン・ギラン/Ian Gillan (vocals, harmonica, percussion)
    ジョン・ロード/Jon Lord (organ, piano)
    リッチー・ブラックモア/Ritchie Blackmore (guitar)
    ロジャー・グローヴァー/Roger Glover (bass)
    イアン・ペイス/Ian Paice (drums)
  ■チャート最高位
    1973年週間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)6位、イギリス16位
    1973年年間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)26位  



コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボブ・ディラン グレイテスト・ヒッツ第2集

2007年04月12日 | 名盤


 もし英語が堪能なら、ボブ・ディランを聴く時にはもっと違った感慨が生まれていただろうな、と思う。
 文学的なディランの歌詞は、ノーベル文学賞にノミネートされたこともあるそうだが、たしかに訳詞を読んでみると、よく噛み締めて読めば読むほど深く掘り下げることのできる、思索的で比喩に満ちた、イメージ豊かなものだと思う。
 プロテスト・ソングを歌っていただけあって、メッセージ色の濃い歌もたくさんある。あるいは聖書から引用した宗教的な内容を含んでいたりする。
 せっかくの味わい深い歌詞なのに、英語が分からないばかりにディランの主張が訳詞なしにはダイレクトに伝わってこないのはなんとも残念だ。


 特に革新的でもないディランの歌が崇拝されているのは、自己に忠実な、まるで自画像のような歌を作り、それをストレートに吐き出しているからだろう。
 荒れた高校に赴任した教師の、生徒とのふれあいを描いた映画「デンジャラル・マインド」では、(僕の大好きな)ミシェル・ファイファー演じるルアン先生が、落ちこぼれている生徒たちにボブ・ディランの詞を課題として出している。麻薬、銃、犯罪と隣り合わせの世界に生きている生徒たちの心を解きほぐすきっかけとなる詞、それは「ミスター・タンブリンマン」だった。





 今日は春の陽気に満ちていたけれど少しばかり気分が重く、なぜかディランの曲が聴きたくなった。
 精神的に疲れていたのか、飾りたてた音楽よりは、骨太でシンプルな音楽に、なんとなく気持ちを委ねたかったのだ。
 「癒されたい」とかそういうのではなくて、重い気分を音楽と共感したかった、とでも言ったらいいのか。。。
 フォーク・ブルースに根ざしたディランの曲は泥臭く、そして歌は人間の持つ温かみにあふれている。
 このベスト・アルバムは、エレクトリック・ギターの入ったフォーク・ロックも入っているが、アコースティック・ギターとハーモニカが中心のシンプルな曲も多い。





 ディランの曲は他のミュージシャンにカヴァーされると、不思議に輝きを増す。このベスト・アルバムに入っている21曲の中で、カヴァーされたものを聴いたことがあるものが意外と多かった。
 「ウォッチング・ザ・リヴァー・フロウ」はガッド・ギャングが4ビートで洗練されたノリの良いブルージーな4ビート・ジャズに仕立てている。「マイ・バック・ペイジズ」はキース・ジャレットやコジカナツルがエネルギーに満ちたゴスペル・ロック風にアレンジしている。「見張り塔からずっと」はジミ・ヘンドリックスやデイヴ・メイスンの名演で有名だ。「イフ・ノット・フォー・ユー」はオリヴィア・ニュートン・ジョンがC&W風にリメイクしている。「アイ・シャル・ビー・リリースト」はザ・バンドが感動的な演奏を聴かせてくれる。そのほか、バーズやプレスリー、ジュディ・コリンズなど多くのミュージシャンがディランの曲を取り上げている。
 ディランの曲は、オリジナルでも充分魅力があるが、カヴァーされるとオリジナルにはない新たな輝きを見せてくれる。


 ちょっと重い気分だったのだけれど、ディランの語りかけるような歌と、ハートフルなハーモニカを聴いているうちに、次第に気持ちが楽になった今日の午後だった。






◆グレイテスト・ヒッツ第Ⅱ集/Bob Dylan's Greatest Hits Vol.Ⅱ
  ■歌・演奏
    ボブ・ディラン/Bob Dylan (vocals, guitar, harmonica) 
  ■リリース
    1971年11月17日(アメリカ)
  ■録音
    1962年~1971年
  ■プロデュース
    ジョン・H・ハモンド、トム・ウィルソン、ボブ・ジョンストン、レオン・ラッセル/John H. Hammond, Tom Wilson, Bob Johnston, Leon Russell
  ■収録曲
   [Disc 1・・・side A]
    ① 河の流れを見つめて/Watching The River Flow
    ② くよくよするなよ/Don't Think Twice, It's All Right
    ③ レイ・レディ・レイ/Lay Lady Lay
    ④ メンフィス・ブルース・アゲイン/Stuck Inside Of Mobile With The Memphis Blues Again
   [Disc 1・・・side B]
    ⑤ アイル・ビー・ユア・ベイビー・トゥナイト/I'll Be Your Baby Tonight
    ⑥ オール・アイ・リアリー・ウォント/All I Really Want To Do 
    ⑦ マイ・バック・ペイジズ/My Back Pages
    ⑧ マギーズ・ファーム/Maggie's Farm
    ⑨ 今宵は君と/Tonight L'll Be Staying Here With You
   [Disc 2・・・side A]
    ① シー・ビロングズ・トゥ・ミー/She Belongs To Me
    ② 見張塔からずっと/All Along The Watchtower
    ③ マイティ・クィン/The Mighty Quinn (Quinn, The Eskimo)
    ④ 親指ト
ムのブルースのように/Just Like Tom Thumb's Blues
    ⑤ はげしい雨がふる/A Hard Rain's A-Gonna Fall
   [Disc 2・・・side B]
    ⑥ イフ・ノット・フォー・ユー/If Not For You
    ⑦ イッツ・オール・オーヴァー・ナウ、ベイビー・ブルー/It's All Over Now, Baby Blue
    ⑧ 明日は遠く/Tomorrow Is A Long Time
    ⑨ マスターピース/When I Paint My Masterpiece
    ⑩ アイ・シャル・リリースト/I Shall Be Released
    ⑪ どこにも行けない/You Ain't Goin' Nowhere
    ⑫ ダウン・イン・ザ・フラッド/Down In The Flood
    ※all songs written by  Bob Dylan
  ■チャート最高位
    1972年週間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)14位、イギリス12位
    1972年年間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)51位




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ザ・ビートルズ (The Beatles "White Album")

2007年04月09日 | 名盤


  アルバム・ジャケットは、いたってシンプルな真っ白(そのため通称"ホワイト・アルバム"と呼ばれています)ですが、それに反して内容はとても多彩な作品です。
 ハード・ロック、カリプソ、フォーク、バラード、アバンギャルド、ボードビル、ブルース、ロックンロール、カントリー、ジャズなどなど、いろんな種類の曲が30曲も詰め込まれています。
 「散漫な内容である」との批評もよく見かけます。たしかに統一感はやや薄いものの、それ以上にメンバーそれぞれのパーソナリティや、バラエティに富んでいるビートルズの音楽性が存分に発揮されているので、グレードの高い小品集という趣きが感じられるアルバムになっていると言えるのではないでしょうか。むしろ、彼らの才能の豊かさに驚かされるばかりです。


     
 
 
 この頃、バンドのイニシアティヴはポールが取っており、それに嫌気がさしたリンゴは録音中にスタジオを離れてしまいます。冷静さを取り戻したリンゴが一週間後にスタジオに戻ると、愛用のドラム・セットの上に「出戻り歓迎」のメッセージと花束が飾られていた、という話が残っています。
 この話からは、結束の堅さを誇っていたビートルズの中にこの頃から亀裂が生じ始めていたことが伺えます。しかし、メンバー間にヒビ割れが生じても、これだけのアルバムを作ることができるんですね。


 このアルバムの中でぼくが好きなのは、
 エリック・クラプトンの泣きのギターが聴かれる「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」、楽しさいっぱいのカリプソ風の曲「オブラディ・オブラダ」、場面展開が劇的な「ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」、アコースティック・ギターが美しい「ブラック・バード」「マザー・ネイチャーズ・サン」、フォーク・ロック調のラヴ・バラード「アイ・ウィル」、ブルース・ロックの「ヤー・ブルース」、ハードなロックンロールの「バック・イン・ザ・USSR」「バースデー」、ヘヴィ・メタルのはしりのような「ヘルター・スケルター」、テナー・サックス4本とバリトン・サックス2本のアンサンブルがカッコいい「サヴォイ・トラッフル」などです。
 これらの多彩な曲群の曲順には必然性があると思います。しっくりくるんですね。このアルバムの構成はこうでないと、という意思が見える気がします。


 このアルバムもビートルズらしい遊び心と実験的精神に満ちていると思います。



◆ザ・ビートルズ/The Beatles
  ■歌・演奏
    ビートルズ/Beatles
  ■リリース
    1968年11月22日
  ■プロデュース
    ジョージ・マーティン/George Martin
  ■収録曲
   [side-A]
    ① バック・イン・ザ・U.S.S.R./Back In The U.S.S.R [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ② ディア・プルーデンス/Dear Prudence [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon ]
    ③ グラス・オニオン/Glass Onion [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon ]
    ④ オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ/Ob-La-Di, Ob-La-Da [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ⑤ ワイルド・ハニー・パイ/Wild Honey Pie [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ⑥ ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロウ・ビル/The Continuing Story Of Bungalow Bill [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon, Yoko Ono  ]
    ⑦ ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス/While My Guitar Gently Weeps [ Harrison Lead-vo : Harrison ]
    ⑧ ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン/Happiness Is A Warm Gun [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon ]
   [side-B]
    ⑨ マーサ・マイ・ディア/Martha My Dear [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ⑩ アイム・ソー・タイアード/I'm So Tired [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo :Lennon ]
    ⑪ ブラックバードBlackbird [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ⑫ ピッギーズ/Piggies  [ Harrison Lead-vo : Harrison ]
    ⑬ ロッキー・ラックーン/Rocky Raccoon [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ⑭ ドント・パス・ミー・バイ/Don't Pass Me By [ Starr Lead-vo : Starr ]
    ⑮ ホワイ・ドント・ウィ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード/Why Don't We Do It In The Road? [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ⑯ アイ・ウィル/I Will [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ⑰ ジュリア/Julia [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon ]
   [side-C]
    ⑱ バースデイ/Birthday [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney, Lennon ]
    ⑲ ヤー・ブルース/Yer Blues [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo :  Lennon]
    ⑳ マザー・ネイチャーズ・ザン/Mother Nature's Son [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ㉑ エヴリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー/Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon ]
    ㉒ セクシー・セディ/Sexy Sadie [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon ]
    ㉓ ヘルター・スケルター/Helter Skelter [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ㉔ ロング・ロング・ロング/Long, Long, Long  [ Harrison Lead-vo : Harrison ]
   [side-D]
    ㉕ レヴォリューション1/Revolution 1 [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon ]
    ㉖ ハニー・パイ/Honey Pie [ Lennon=◎McCartney Lead-vo : McCartney ]
    ㉗ サヴォイ・トラッフル/Savoy Truffle  [ Harrison Lead-vo : Harrison ]
    ㉘ クライ・ベイビー・クライ/Cry Baby Cry [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Lennon ]
    ㉙ レヴォリューション9/Revolution 9 [ ◎Lennon=McCartney ]
    ㉚ グッド・ナイト/Good Night [ ◎Lennon=McCartney Lead-vo : Starr ]
  ■録音メンバー
   ※Beatles
    ポール・マッカートニー/Paul McCartney (bass①~④ ⑥~⑩ ⑫~⑮ ⑲㉑㉒㉔㉕㉗㉘, piano①②③⑦⑨⑩⑭⑮⑱㉒㉕㉖, organ㉔㉕,  guitars①⑤⑨⑪⑮⑯⑱⑳㉓, drums①②⑨, percussions①②⑤⑳㉑, recorder③, fluegelhorn②, lead-vocals, backing-vocals, chorus)
    ジョン・レノン/John Lennon (guitars①②③⑥⑦⑧⑩⑰⑱⑲㉑㉒㉕㉖㉘㉙, 6st-bass①⑬㉓, piano④㉘㉙, organ⑥⑩㉒㉘, mellotron㉙, drums①, percussions①⑯㉑㉙, harmonica⑬, sax㉓, lead-vocals, backing-vocals, chorus)
    ジョージ・ハリスン/George Harrison (guitars①~④ ⑥⑦⑧⑩⑫⑲ ㉑~㉕ ㉗㉘㉙, bass①, 6st-bass⑱㉖, organ⑦㉗, percussions①㉑, lead-vocals, backing-vocals, chorus)
    リンゴ・スター/Ringo Starr (drums③④ ⑥~⑧ ⑩⑬⑭⑮⑱⑲ ㉑~㉘, percussions③④⑥⑦⑧⑫⑭⑯⑱㉑㉒㉘, piano⑭)
   ※Additional Musicians
    マル・エヴァンズ/Malcolm Evans (trumpet㉓, backing-vocals②)
    ジャッキー・ロマックス/Jackie Lomax (backing-vocals②)
    クリス・トーマス/Chris Thomas (mellotron⑥, harpsichord⑫, piano㉔, electric-piano㉗)
    オノ・ヨーコ/Yoko Ono (vocal⑥, backing-vocals⑥⑱, spoken-word㉙)
    モーリン・スターキー/Maureen Starkey (backing-vocals⑥)
    パティ・ボイド/Pattie Boyd (backing-vocals⑱)
    フランシー・シュワルツ/Francie Schwartz (backing-vocals㉕)
    エリック・クラプトン/Eric Clapton (guitar⑦)
    ジョージ・マーティン/George Martin (piano⑬, harmonium㉘, spoken-word㉙,celesta㉚)
    マイク・サムズ・シンガーズ/Mike Sammes' Singers (chorus㉚)
  ■チャート最高位
    1968年週間チャート アメリカ(ビルボード)1位、イギリス1位
    1968年年間チャート イギリス2位
    1969年年間チャート アメリカ(ビルボード)8位、イギリス10位
    1987年週間チャート アメリカ(オフィシャル・チャート)18位、日本(オリコン)4位
    2009年週間チャート アメリカ(ビルボード)7位、イギリス21位、日本(オリコン)19位
    2018年週間チャート アメリカ(ビルボード)6位



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハーヴェスト (Harvest)

2007年04月04日 | 名盤

 
 今日は風が強く、寒さを感じる一日でした。そんな中、聴いていたのがニール・ヤングの4枚目のアルバム、「ハーヴェスト」です。このアルバム、1972年2月に発表され、その年のちょうど今頃の時期にチャートを駆け上がり、ミリオン・セラーとなりました。
 ギター、ベース、ドラムス、ピアノのベーシックな演奏に加え、バンジョー、ハーモニカ、スティール・ギター、ストリングスなどの多彩な楽器群を使用していますが、トータルな音はいたってシンプル。アコースティックな、土の香りのするサウンドです。


     
 
 
 このニールの4枚目のアルバムは、本来ならライヴ・アルバムとして発表されることになっていたのですが、ブートレッグ(海賊盤)が出回ってしまい、そのあおりを受けて発表はいったん中止され、あらためてスタジオでレコーディングされたものが発表されることになった、という裏話があります。
 
 
 ニール独特の、丸みを帯びた少し高い声、とても存在感がありますね。優しさと寂しさを感じます。歌詞を見てみるとかなり思索的で、英語が分かるとニールの主張していることがもっとダイレクトに伝わるのになあ、なんてことを思わせられます。


     


 収録されているのは全10曲。その中で耳に残るのは、やはり全米チャートでトップになった「孤独の旅路(Heart Of Gold)」です。"金の心"を探して放浪する男の姿を描いた曲です。力強いアコースティック・ギターのカッティングと、哀愁を帯びたハーモニカが曲を引き立てています。
 「歌う言葉」では、ニールの独特の音色のエリクトリック・ギターがまた違った魅力を醸し出しています。

 
 アコースティックなんだけれど、骨太の音楽だなあ。演奏は、激しくはないけれど、しっかりロックしていると思いますね。
 バック・ミュージシャンは、いつものクレイジー・ホースではなく、このアルバムのために集められたナッシュヴィルの面々(ストレイ・ゲイターズ)ですが、その演奏はカントリー・フレイヴァーに満ちていて、ニールの歌声とうまく溶け合っているようです。ちなみに、バック・コーラスにはクロスビー、スティルス&ナッシュの三人にジェイムス・テイラー、リンダ・ロンシュタットなどが参加するという豪華版です。


     


 ニール・ヤングは濃くて、とても手応えがありますね。あらためてそう思いました。
 やっぱりこのアルバム、ニールの数多い作品の中でもベスト3に入るものだと思います。



◆ハーヴェスト/Harvest
  ■歌・演奏
    ニール・ヤング/Neil Young
  ■リリース
    1972年2月1日
  ■プロデュース
    エリオット・メイザー & ニール・ヤング/Elliot Mazer & Neil Young ①②④⑤⑥⑧⑩
    ジャック・ニッチェ/Jack Nitzsche ③⑦
    ヘンリー・レヴィー & ニール・ヤング/Henry Lewy & Neil Young ⑨
  ■収録曲
   [side-A]
    ① 週末に/Out on the Weekend
    ② ハーヴェスト/Harvest
    ③ 男は女が必要/A Man Needs a Maid
    ④ 孤独の旅路/Heart of Gold
    ⑤ 国のために用意はいいか?/Are You Ready for the Country
   [side-B]
    ⑥ オールド・マン/Old Man
    ⑦ 世界がある/There's World
    ⑧ アラバマ/Alabama
    ⑨ ダメージ・ダン/The Needle and the Damage Done
    ⑩ 歌う言葉/Words (Between the Lines of Age)
    ※All songs written by Neil Young
    ※⑨Live at Royce Hall - UCLA
  ■録音メンバー
    ニール・ヤング/Neil Young (lead-vocals, electric-guitars, acoustic-guitars, piano, harmonica)
    [ストレイ・ゲーターズ/Stray Gators ①~⑧,⑩]
     ベン・キース/Ben Keith (steel-guitar)
     ジャック・ニッチェ/Jack Nitzsche (piano, steel-guitar⑤⑧⑩)  
     ティム・ドラモンド/Tim Drummond (bass)
     ケニー・バトリー/Kenny Buttrey (drums)
    [ゲスト・ミュージシャン]
     テディ・アーウィン/Teddy Irwin (acoustic-guitar④)
     ジョン・ハリス/John Harris (piano②)
     ジェームス・マクマホン/James McMahon (piano⑥)
     ジェームス・テイラー/James Taylor (banjo-guitar, backing-vocals④⑥)
     リンダ・ロンシュタッド/Linda Ronstadt (backing-vocals④⑥)
     デヴィッド・クロスビー/David Crosby (backing-vocals⑤⑧)
     グラハム・ナッシュ/Graham Nash (backing-vocals⑤⑩)
     スティーヴン・スティルス (backing-vocals⑧⑩)
     デヴィッド・ミーチャム指揮 ロンドン交響楽団/London Symphony Orchestra Conducted by David Meecham②⑦
  ■チャート最高位
    1972年週間チャート  アメリカ(ビルボード)1位、イギリス1位、カナダ1位
    1972年年間チャート  アメリカ(ビルボード)1位




 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キアズマ (Chiasma)

2007年04月01日 | 名盤


 山下洋輔は、ぼくの好きな文章家のひとりです。
 ミュージシャンらしいユーモアと乾いた狂気のようなものが混然となった文章は、とても愉快で面白い。
 山下氏の名はかなり以前から知っていました。でも彼の音楽がフリー・ジャズということで腰が引けてしまい、聴いてみるまでにはいたりませんでした。
 ある日、書店で山下氏の本を見つけました。
 ミュージシャンが書いた本だから音楽のことにも触れているだろうと思い、手に取ってパラパラめくってみたら、これが面白いのなんの。すぐ山下ワールドにハマってしまいました。
 もちろんマジメな音楽論もありましたが、山下流ギャグ満載のエッセイのエネルギーに圧倒されてしまいました。


 著作を読んで山下氏に親近感を覚えたことで、ようやく氏の音楽にも触れてみようと考えたぼくが最初に買ったのが「キアズマ」です。この一風変わったタイトル、細胞分裂に関係した生物学用語らしいです。



    


 「キアズマ」には、1975年6月6日、ドイツのハイデルベルク・ジャズ・フェスティヴァルでの山下洋輔トリオのパフォーマンスが収録されています。
 フリー・ジャズなんて今でも「分かる」とは言えませんが、この「キアズマ」を聴いた時、そのエネルギッシュな音にはただただ圧倒されました。
 爆発的な山下氏のピアノ、坂田明氏のサックスの咆哮、轟き渡る森山威男氏のドラム、この三者が互いの音に触発し、反応し合い、時には情念のおもむくまま全力で疾走しています。そこから湧き上がるエネルギーの凄いこと。


 フリー・フォームなジャズは、大別すると空間や音の隙間を生かすものと、音で空間を埋め尽くすものに分かれると思うのですが、この山下トリオの演奏はもちろん後者。フリー・ジャズが分からなくても、その爆発的なエネルギーを感じることはできます。ちょっと乱暴な言い方ですが、ヘヴィ・メタルなどを聴く時のような高揚感と解放感に近いものがあるでしょうか。即興で演奏するからこそ生まれるパワフルな空気が次々と聴いているぼくに降りかかってきます。このノイズとメロディーの詰まった空間がとにかく気持ちいい。
 また、分からないなりにも、山下トリオの演奏からは歌が聴こえてくるような気がするのです。だからこそ何度も繰り返して聴くことができるのかな、なんて思ったりしました。





 チンプンカンプンだろうと思ったフリー・ジャズでしたが、山下トリオのこのアルバムに限って言えば、分からないなりにも面白く聴くことができたと思います。
 曲も、それぞれに短いながらもテーマがあるので、全く分からない、ということもありませんでした。
 聴衆の反応も凄いです。1曲終わるごとの拍手と歓声の大きなこと、やはりヨーロッパのジャズ・ファンは聴きどころをよく知っているのでしょうね。


 しかしこのパワフルな演奏、まさに山下氏の文章そのままではないでしょうか。






◆キアズマ/CHIASMA
  ■演奏
    山下洋輔トリオ
  ■プロデュース
    ホルスト・ウェバー/Horst Weber
  ■録音
    1975年6月6日 ハイデルベルク・ジャズ・フェスティヴァル(ドイツ)
  ■リリース
    1976年
  ■収録曲
    ① ダブル・ヘリックス/Double Helix (山下洋輔)
    ② ニタ/Nita (山下洋輔)
    ③ キアズマ/Chiasma (山下洋輔)
    ④ ホース・トリップ/Horse Trip (森山威男、山下洋輔)
    ⑤ イントロ・ハチ/Intro Hachi (森山威男)
    ⑥ ハチ/Hachi (森山威男)
  ■録音メンバー
    山下洋輔(piano)
    坂田明(alto-sax)
    森山威男(drums)
  ■レーベル
    MPS Records



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カルメン・マキ&OZ

2007年03月31日 | 名盤

 カルメン・マキ&OZが、デビュー3年目にして発表したファースト・アルバムこそ、名盤の呼び声高い「カルメン・マキ&OZ」です。
 このアルバムがリリースされた頃は日本のロック界はまだ黎明期にあった、と言ってもいいでしょう。しかしそれにもかかわらず、こんなにクォリティの高いレコードを作り上げることができたのはまさに驚異的なことではないでしょうか。ぼくなどは、このアルバムは日本のロック史上に残る名盤ではないか、などと思っています。
 また、この当時の女性ロック・ボーカリストといえば、他には麻生レミがいたくらいで、カルメン・マキは女性ロッカーのはしりでもあると言えるでしょう。


     


 このアルバムには全6曲が収録されていますが、その6曲ともぼくにとっては名曲です。中でもイントロのギターのリフが印象的な「午前1時のスケッチ」、ドラマティックな構成を持つ大作「私は風」はOZの代表作ともいえるハード・ロックであり、日本のロック界が誇ってもいい名曲だと思います。そういえば、「私は風」は、中森明菜もカヴァーしていますね。
 全般的にブリティッシュ・ロックの影響は伺えるものの、OZのサウンドはその焼き直しなどではなく、しっかりとしたオリジナリティを持っています。


     


 ハリとツヤのあるマキの力強いヴォーカルと、メタリックなシャウトには圧倒されるばかりです。そしてそれに絡む春日博文のギター、単にハードなだけではなく、非常にメロディアスで、存在感たっぷりです。メンバー・チェンジの激しいOZにあって、バンドの個性をきわだたせているのがこのふたりだと言えるでしょうね。
 作曲のほとんどは春日博文が手掛けていることが、OZの独特な暗さと重さに影響を与えているようです。作詞はカルメン・マキ自身と加治木剛のふたりで担当していますが、その叙情的な歌詞も、マキのヴォーカルとバンドのサウンドの魅力を充分引き出すことの後押しになっていると思います。


     


 ぼくがカルメン・マキ&OZを知ったのは高校時代でしたが、その頃はOZはすでに解散したあとでした。ぼくは、OZのコピーバンドによって「私は風」を知り、すぐにレコードを手に入れました。一聴して大きなショックを受け、すぐに大ファンになったんです。
 マキさんは今でも第一線で歌い続けています。OZ時代とはまた少し違った音楽性で活動を続けているようですが、相変わらず存在感のあるヴォーカリストとして君臨しています。


     



カルメン・マキ&OZ
  ■歌・演奏
    カルメン・マキ&OZ
  ■リリース
    1975年2月
  ■プロデュース 
    金子章平
  ■収録曲
   Side-A
    ①六月の詩(詞:加治木剛  曲:春日博文)
    ②朝の風景(詞:Maki Annette Lovelace  曲:春日博文)
    ③Image Song(詞:加治木剛 & Maki Annette Lovelace  曲:春日博文)
   Side-B
    ④午前1時のスケッチ(詞・曲:加治木剛)
    ⑤きのう酒場で見た女(詞:加治木剛  曲:春日博文)
    ⑥私は風(詞:Maki Annette Lovelace  曲:春日博文)
  ■録音メンバー
   カルメン・マキ & OZ
    カルメン・マキ(vocal)
    春日 博文(electric-guitar、acoustic-guitar①)
    千代谷 晃(electric-bass①②③⑤⑥)
    石川 清澄(piano①②③⑤⑥,organ①②⑥)
    古田 宣司(drums①②③⑤⑥)
   -----------------------------
   ゲスト
    深町  純(piano④⑤,organ②③④⑥,melotron①,synthesizer①③⑥,clavinet①)
    安田 裕美(acoustic-guitar②③⑥)
    成瀬 ヒロ(electric-bass④)
    西   哲(drums④)



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラッハ・ドッホ・マール (Lach Doch Mal)

2007年03月30日 | 名盤


 すっかり春めいてきたここ数日です。陽射しも明るさと暖かさを増してきました。
 気が付くとわが家の庭にもパンジーがたくさん咲いています。桜もあちこちで大きく開き始めました。
 今日も春の陽光が降り注いでいますが、そんな中で聴いているのが山中千尋の通算5作目、「ラッハ・ドッホ・マール」です。
 このタイトルは、ドイツの絵本作家・ヤーノシュの言葉で「とにかく笑おう」という意味だそうです。

    



 名門レーベル「ヴァーヴ」へ移籍しての第1作だった前作「アウトサイド・バイ・ザ・スウィング」の録音メンバーとは変わって、この作品では、澤野工房時代に組んでいたラリー・グレナディア(b)とジェフ・バラード(drs)と"再会セッション"を繰り広げています。
 勝手知ったるこの二人が脇を固めているおかげでより安心感があるのでしょうか、心持ち前作よりもリラックスし、そのぶんグレード・アップしているように聞こえます。


 オーソドックスなジャズを演奏する中にもコンテンポラリーな音の響きがするのが千尋嬢の特色だと思うのですが、このアルバムからもそれが伺えます。小柄な体を一杯に使ったかのようなエネルギッシュな演奏も相変わらずです。
 また、曲によってはギターやバンジョーを加えたり、エレクトリック・ピアノやオルガンを使ったりして新しい一面を見せてくれます。
 スタンダードの「What A Diff'rence A Day Made(縁は異なもの)」では8ビートと4ビートを使い分けたり、複数のキーボードを使用したり、転調を効果的に多用したりして、千尋嬢の遊び心が満載なのが伺えてとても楽しい。





 シャープでコロコロと音が転がるような、それでいて力強いスリリングなピアノで、モーダルな演奏からコーダルでメロディー重視の演奏まで幅広くこなしています。そして、スタンダードの斬新な解釈、個性的なオリジナル曲など、千尋嬢の大きく広がる世界を見ることができます。
 初回盤特典のDVDでは千尋オリジナルの「ワン・ステップ・アップ」を演奏している楽しそうな姿が収録されています。


 今日のような天気の良い春の午後に聴くと、「とにかく笑おう」という気持ちになれそうな作品です。





◆ラッハ・ドッホ・マール/Lach Doch Mal
  ■演奏
    山中千尋(piano)
  ■リリース
    2006年9月13日
  ■プロデュース
    山中千尋
  ■レコーディング・エンジニア
    ティム・コンクリン/Tim Conklin
  ■収録曲
    ① カン・ビロン・ヴリュ・ダンセ/Quand Biron Voulut Danse (Traditional)
    ② サボット/Sabot (山中千尋)
    ③ カッコーのセレナーデ/Serenade To A Cuckoo (Roland Kirk)
    ④ RTG/RTG (Geri Allen)
    ⑤ ザ・ドルフィン/The Dolphin (Luiz Eça)
    ⑥ ナイト・ループ/Night Loop (山中千尋)
    ⑦ ワン・ステップ・アップ/One Step Up (山中千尋)
    ⑧ ラッハ・ドッホ・マール/Lach Doch Mal (山中千尋)
    ⑨ リーベスリード~愛の悲しみ/Liebesleid (Fritz Kreisler)
    ⑩ モード・トゥ・ジョン/Mode To John (McCoy Tyner)
    ⑪ 縁は異なもの/What A Diff'rence A Day Made (Maria Mendez Grever, Stanley Adams)
    ⑫ ザッツ・オール/That's All (Alan Brandt, Bob Haymes)
  ■録音メンバー
    山中千尋 (acoustic-piano, electric-piano, organ)
    ラリー・グレナディア/Larry Grenadier (bass)
    ジェフ・バラード/Jeff Ballard (drums)
    ジョン・カーリーニ/John Carlini (guitar①⑤, Banjo③)
  ■レーベル
    Verve

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする