Gon's_Bar

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滑稽なテノール歌手

2006-11-27 22:16:10 | お芝居演劇
 クラッシック音楽に携わる人っていつも上品で黒い服を着てお金持ちっぽくって生活感無いじゃないですか。そんなことありません? よく言えばセレブの世界、悪くいえば蟻とキリギリスのキリギリス。自分たちとは別世界の人なんです。特にソプラノとかテノールなんて高い音を出すパートの人は自分を主役だと思っているのか余計にそんな感じ。友達にはとてもなれそうにありませんでした。
 ところが僕には親しいテノール歌手がいるんです。その人は決して男前ではありません、スケベです、シモネタ大好きです。でも一度ステージに立つと光り輝きます。キンキンしたタクシーがスピードを出すときのような下品な調べではなく、フェラーリがモナコの最終コーナーを立ち上がってくるような荘厳な高周波を発します。素直に「…す、すごい」と思える人です。
 ある日の出来事。友人の家に彼を含めて数人が集まったホームパーティーが行われました。興がのり彼は『フニクリフニクラ』を歌い出したのです。マンションの一室で聞く本格テノール歌手の『フニクリフニクラ』僕たちは爆笑し、一緒に踊り、お腹がよじれそうなのでした。すんごいモノは感動させるコトが出来る、と同時に笑える、楽しい、素直にすんごい…。今年の今津には間違いなくそのすんごいがあったと思います。
 これやったら勝てそうやん? 僕は全国大会に行っても結構そう思います。でも今年の今津は違います。これには勝てねぇ…。僕にとって、滑稽なテノールという絶賛を彼に(いや彼らにだ)送りたいと思います。
 来年年明けの1/14は春秋座。太陽の箱を宇宙で最後に拝める一日です。賞味期限の切れていない『太陽の箱』を、是非見てみたいモノです。
コメント (3)
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