政府は、物流業界の人手不足が2030年に
最大10兆円の経済損失を生むおそれがある
と警告しています。帝国データバンクによる
2022年7月の調査では、運輸・倉庫業の
6割が正社員不足と回答しています。
2024年春に実施される時間外労働規制の
強化により、トラック運転手の時間外労働
時間の上限は年960時間になります。働き方
改革により、2019年4月に同規制が大企業
向けに施行されました。中小企業向けは1年
遅れの2020年4月から実施されています。
運送業は、2024年4月までの猶予期間が設け
られました。
物流拠点の省力化とトラックの待機時間を
短縮するため、物流網全体の効率化が求め
られます。ロボットなどの物流機器、ソフト、
人工知能（AI）、通信技術の導入を個々の
企業と相談する従来方式では、検討に
2～3ヵ月を要します。
野村不動産の新しい取組みは、検討時間を
最短1ヵ月に短縮する見込みです。2023年春
に自社倉庫内に50社以上のロボットやソフト
メーカーの機器や製品を一堂に集め、比較
検討できるようにします。顧客ニーズに
即した物流工程全体を網羅する自動化ラインの
開発を手助けをします。荷主からは利用料を
取らず、パートナー企業から参加費を得ます。
