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陣地戦(陣地戦主義)

2011年03月24日 | サ行
  参考

 01、共産主義の任務は総じて苦労せずに達せられるものではない。それは、ますます多様になり、あらゆる部門とますますつながりを持つようになり、新しい部門や領域を1つずつブルジョアジーの手から戦い取って行く実践的な任務であり、そのためには苦労しなければならない。

 ……我々は自分の新しい共産主義の原理をもって、ありとあらゆる分野を、古くさく陳腐で一見望みの無いような活動分野でも、これを造りかえる仕事に着手しなければならない。(左翼小児病、朝野・川内訳国民文庫124-5頁)

 02、〔グラムシの〕「陣地戟」、すなわち、市民社会内でのへゲモニーを拡大してゆくことによって国家権力を包囲してゆく形態……

 グラムシの言う「陣地戦」は、政治的・文化的上部構造のすべてに対してその市民社会的側面に働きかけ、そのベクトルを転換させ強化するという複雑で高度な課題を意味するものである。他方、国家=政治社会の暴力にもとづく強制に対して激しく抵抗し直接に対決することを必ず含んでいるのである。だから、「陣地戦」は、「機動戦」に移る前の準備なのではなく、革命の「戦局を最終的に決定してしまう」、それ自身で決定的な戦闘なのである。(藤沢道郎「イタリア・マルクス主義研究」現代の理論社162-3頁)

  関連項目

グラムシの陣地戦論
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