マキペディア(発行人・牧野紀之)

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ラウンド制(集団での議論のやり方の1つ)

2018年09月05日 | ラ行
これは川喜多二郎氏のKJ法を手掛かりにして生まれた話し合いの方法です。

 まず、発言の順序をどうするかを決めておく。自由発言は一切認めない。あらかじめメモを作っておいて発言するのを原則とする。

 カードを配り、そのカードに書かれている番号順に意見を言うのも1つのやり方。出席者が円を作っている場合なら、左周りとかに決めても好い。

 第1ラウンドと第2ラウンドで発言の順序を変えても好いが、それは本質的な問題ではない。
 何ラウンド廻すかは時によるが、前もって決めておく。
 いずれにせよ、第1ラウンドと第2ラウンドとの間には10分位の休憩と言うか、考えをまとめる時間をおく。その時も、メモを作っておく事を奨励する。
 休憩時間中に発言してはならない。

 大切なことは、同一ラウンド内では、後の発言者は自分より前の発言者の意見について何かを言ってはならない。それは次のラウンドでのみ許される。

 ラウンド制の利点。
 ①言い合いがなく、激昂する事がない。
 ②全員に完全に発言権が保障される。
 ③口がうまく、押しの強い人が勝つような事がない。

 ラウンド制における採決はアンケート調査の別名でしかない。採決して結論を決める場合については、「議論の認識論」を参照。

注・ブログ『教育の広場』2012年2月1日号に載せたものを転載しました。少し加筆しました。
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