植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

住民のエゴが不幸を呼ぶ

2019年10月15日 | 時事
有機栽培無農薬の野菜を欲しがるのは、消費者のエゴである。これが家内の持論であります。少なくとも、農薬やそれに準じた薬剤を使わないと、害虫の餌食になり、病気も防げないので、きれいな野菜など作れません。第一手間や設備にお金がかかり到底今のような安価な野菜は買えません。

自分で食べるものは、少農薬有機農法であります。今日もブロッコリーやキャベツ・白菜についたアオムシを駆除しつつ、この秋2回目になるボカシ肥料作りで、発酵をうながすべく撹拌しております。ついでに、嫌気性のボカシ肥料を仕込みました。有機材に発酵促進剤と少々の水を混ぜ込み、厚手のビニール袋に入れて密閉します。あとは、大きいポリバケツに入れてひと月そのまま寝かせます。冬前には甘いアルコールのようなヨーグルトのようなにおいのボカシ肥料が完成します。表面が真っ白に発酵菌に覆われていれば成功です。コツは、水を少なくし密閉することだけ、誰でも簡単にスーパー肥料を作れます。

エゴと言えば、今回の台風の被害で気になったことがあります。
二子玉川の「多摩川冠水」です。S49年の9月に多摩川氾濫、流域にある家屋次々にが濁流にのまれていく映像がテレビに流れていたのを忘れられません。
ところが、その多摩川が再度氾濫しました。地域住民の賛成を得られず堤防未整備のままであった箇所から越水したわけですね。景観が損なわれ、堤防から家が覗かれる、という理由であったそうな。これがまさにエゴ「住民エゴ」というものです。
 あたかも地域全員の総意であるかの如く声高に自分たちだけの身勝手な主張を押し通すことによって、地域全体の安全が損なわれ、実際に大きな被害が生じたわけです。この反対住民だけが損害を被るなら仕方ないですが、実際はそうなりません。
個人の私的権利や主張で、公共の利益を大きく損なった例は「成田空港」です。農家が学生や活動家を巻き込んで闘争を続け、国際空港としては規模や滑走路の制約のために、安全性や利便性に大きな不利益が生じています。

ワタシは、基本的には「公務員や役所が、日本をダメにし滅ぼしている」という考え方に立脚しております。しかしながら、個人の権利や利益がすべて公共・公益に勝るという社会はおかしいとも思っています。国家・社会・地域すべてが安定的に機能し住民がその維持に貢献するというのが理想であろうと思います。その中ではじめて個人の権利が守られるのです。

非常にミクロな話になりますが、当地平塚でも「道の駅」構想があります。近所にあるプール以外に何もない海浜公園を活用するというアイデアが出て、既に3度その計画が持ち上がっては住民反対でとん挫しているようです。
ワタシは、九州や北海道などを旅して、道の駅ほど有用な施設はないと感じています。旅行者にとって、地元の生鮮食品・特産品・食事などをリーズナブルな値段で買えます。地元の生産者は直接持ち込みによって収入が得られるし、菓子などの業者も店舗展開せずに売ることが出来るのです。なにより、地元の高齢者の人などにとっては、ライフラインとなっており、日々の食事の材料、弁当なども買いに行けます
ね。万一の災害にでもなれば、避難所・一時宿舎にも転用できます。

町おこしの一環として、また自動車で通過するだけの旅行客を誘致する事業として簡単かつ低リスクなのです。

それなのに、ご近所から自治会にいたるまで、夜物騒だ、うるさくなるなどとの理屈で反対しているらしいです。施設がもし出来てから、真っ先に恩恵を受けるのは貴方たちなのですよ。現在は犬の散歩と年に何回かのイベント以外にはほとんど利用されません。薄暗くて管理者もいない公園の方がよほど危ないのにね。

コメント
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