植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

反省の秋風が吹く

2020年09月30日 | メダカ
今朝は、寒さで目が覚めました。涼しさから寒さへ、季節の移ろいは肌で感じるものですね。こんなとき風邪をひきやすいので用心せねば。

 最近、枯れた鉢の始末が増えました。多くはこの1,2年で集めた洋ランです。一時は大きく区分された洋ランを一通り揃え、一人洋ラン愛好家を決め込んでいたのですが、段々、洋ランの世話がおざなりになり、葉が落ち、ネームタグはどこかに無くなり、何の品種か分からないまま枯らすようになりました。
 洋蘭は、日照や温度、水遣りなど種類によって千差万別なので、一律(適当)にそこらに置いて水遣りしていると、根腐れや水切れになります。葉っぱが萎れると水が足りないとかに気づきますが、蘭は変化が緩やかなので、徐々に弱まりいつの間にかダメになるのです。

 こうなった原因は、「手を広げ過ぎた」ことに尽きます。個体数・種類が増えて管理すべき項目や、日々の世話のバリエーションが増したのに、ワタシは、段々と集中力や体力が衰え園芸全般に投じる精力が落ちているのです。
 
 加えて、書道とメダカ、これが殊の外面白くなっていて興味や費やす時間がこっちにウエートが移ってきたのです。

 メダカは、最初13匹から飼い始めて、3年、死なない程度に餌をやり、水を変え、増えるに任せていたのです。それが、1年前ふと気まぐれに買い求めた「ミユキメダカ(ラメ入り)を迎えたのが転機になりました。これは、白い肌に背中が発色してキラキラと光る品種で10年ほど前から大ブレイクしたそうです。こうした高級ブランドメダカは、一匹数万円で取引されたようですが、今は普及し値段もお手頃になりました。
 
 そんなこととはつゆ知らず、一匹800円から900円で売られていたのを、4匹投資したのです。いわば、それまで、ユニクロのやすい洋服で間に合っていてのが、都会の高級ファッションを知ってはまったような状況です。
   泳ぐ姿が優雅で美しいのであります。繁殖・子作りだけは得意なので、すぐさま産卵孵化させ、すぐに100匹ほどになりました。それまでのメダカは、完全にミックスで、黒いのやら赤いのやらにダルマ系も少しいて、千匹以上になっていました。
 餌代も馬鹿にならず、増えすぎたので、カナちゃんの花屋で売ってもらうことにしたのですが、これがとても安いせいでポンポン売れたのです。

 ここで、ワタシは一気にメダカブリーダーモードに突入いたしました。更にヤフオクで、楊貴妃系メダカ・オロチ系黒メダカ・三色錦など人気のブランドメダカの卵を次々に入手し、孵化させているのです。こうなると、託児・幼小中一貫の私立学校の教頭先生みたいになりました。卵から稚魚・成魚に至るまで様々な段階で今までと比べ格段に手間がかかり、神経を使うようになりました。
 また、販売を前提にしているので、孵化させた幼魚稚魚もみるみる増え、3千匹ほど(あくまで推計ですが)になっています。プールの数も大小20個を超えました。売ると言っても、パックの容器代しか貰っていないので大赤字ではありますが。とにかく、朝昼晩と、目が離せないのです。

 それから、書道は丸4年になりますが、書くほどに魅力が増し、練習するほどにそれなりに上達するので、段々虜になるのですね。これを業界ではカリグラフィー・ハイ(calligraphy-high)と呼びます。・・・嘘です、いま考え付きました。 そして、もはや手が空けばすぐに筆を握るという習慣になりました。

 話は戻ります。園芸にかける時間が削られてきたのです。誰しも一日に使える時間は上限があります。他に用件や所用がはいることも少なくありません。まして、段々、疲れやすく動きがのろまになる歳回りでもあります。

 欲を張ったらいかんのです。自分の分をわきまえ、出来る範囲にしか手を出さず、責任感をもってことを為す。何か始めたら、何かを終えるようにしないと際限なくなるのですね。

 今も、ブランドメダカ「ヒレ長オロチ」「魔王改」の稚魚が十数匹孵化したばかりであります。また扶養家族が増えました。

 反省しきりの秋であります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

痛いの痒いの言ってられない

2020年09月29日 | 雑感
女性は痛みに強いそうであります。出産するからとか諸説あるようですが、いずれにせよワタシら男は、ちょっと痛いと「イタイイタイ」と大騒ぎしますな。指先に小さな棘を刺して痛がって刺抜きを探すなどはしょっちゅうです。どこかしらに湿布薬を張ったり塗り薬も欠かせません。

 人間の体も十代後半に成長のピークを迎えだんだん横ばいになり緩やかに衰えていきます。十代が完成品(出荷状態)で、それから使用するにつれ経年劣化いたします。稀にそれからでも体や脳を鍛錬して更にバージョンアップする人もいるでしょうが、大概の大人は徐々にあちこちが傷んでくるんですね。

 若い頃無理をしたり、酷使し、不摂生を続けたりすれば当然故障は早い時期に出やすくなります。まだ幼少期に、不自然な身体運動を強いたりや成長過程に極端な負荷をかけると、一生直らないような体の変形や成長の鈍化なども生じます。典型的なのは相撲取り、極端に不自然な生活で体に肉と脂肪をつけます。若いうちから病変を生じ、早死になのです。

 ワタシなども、小中学生の頃には、体を使うスポーツで活躍できる要素など無く、早々に当たり前のように本を読み、受験を経て一般的な社会人の仲間入りをいたしました。
 その頃は、どこも悪いところも無く元気いっぱいでした。唯一、大学の時に体育の授業の軟式野球のピッチャーをかって出た時に、練習無しで力いっぱい投げて肩を痛めたきりいまだに全力投球は出来ません。腰椎にやや問題があり腰痛も持病でありますが。
 しかし、50歳を過ぎたあたりから、いろんなところが痛むようになりました。頭痛・眼痛・腰痛・肩こりなどが徐々に増え、手指の痛みが始まりました。パソコンを使う生活が日常化し、長年酷使したところが次々にガタが来るのですね。頭は酷使してないか(笑)
 
 60歳を過ぎると、もうどこかしらが痛むことが日常です。特に何をしたでもないのに、体のあちこちが不定期に、場所もランダムに筋肉痛や疼痛が走ります。指の痛みは慣れましたが、手首も痛みますね。歯も痛むし、首も痛い。
 痛みは体が発する危険信号といいます。痛みを感じるところに炎症やトラブル、あるいは衰えが生じているので、「要注意・要治療・要休養」などのメッセージが痛みなんですね。

 だからといって、痛むたんびに病院に行っても埒はあきません。ほとんどが経年劣化であり、医者からは老化と言われます。痛み止めの薬と塗り薬を貰ってオシマイ。手術や治療などとは無縁であります。
 例えば頭痛は、お天気次第の事もあるし、血圧が高くなっているのか、肩こりからきているのか、目の疲れからか・・・、等々その原因は特定不能です。レントゲンとってもMRI検査しても無意味です。

 ならば、本当に何もしないで静養・安静にするとどうなるか。これは、一気に筋力が衰えます。体を動かさなければ、カロリーも消費せず体重が増え、糖尿病や高血圧は昂進するでしょう。痛みが軽減したとしても、内臓疾患や体力が落ちたら元も子もありません。

 ワタシは、そういう場合、自主的にルールを決めております。痛むのが2カ所までは我慢、3カ所以上痛む場合は、「ロキソニン」の出番です。これはよく効きますなぁ。昔のセデスとかイブなどとはだいぶ違います。大体の痛みに効くので、これ一錠で全部まとめて痛みを抑えれば効率がいいのです。

 痛みがあっても、だましだまし普段通りの暮らしを続けるのです。老いに合わせていくためには、頑張らない範囲で衰えないように鍛え、使うことです。だるくて眠くても休まず、指が痛くても草取りし、常にどこかしらを使い、体を動かす、これが60過ぎてからの「健康法」なのです。

 ところで、今最も使っていない(衰えている)のは喉と声。先日親戚の49日に呼ばれて行ってきました。お坊さんに合わせて般若心経を唱えるのですが、声が出ない、かすれる、で参りました。コロナの影響もあって、普段誰とも会わず会話も致しません。連れ合いとは、朝夕に短いやりとりをするだけです。

さて、一人カラオケ再開いたしましょう。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

墨から隅まで ずずいーと

2020年09月28日 | 書道
 本日は久々の澄み渡るような秋空であります。空気も爽やかで、ここ数日続いた頭重・頭痛も今日は感じません。実は書道は、季節や天候そして体調に大いに関係があるようです。その話はいずれ。

 昨夜はヤフオクで、「半紙まとめて(35Kg)、半切まとめて、古筆まとめて大量」に、それぞれ1万円内外の中途半端な入札をして夜9時に就寝、案の定すべてがほぼその倍の金額で他の方が高値落札されていました。
 いいんです、人と価格を争ってまでどうしても欲しい物ではないのですから。入札額を上げて予定より高いものを頑張って落札し、届いたものが案外期待に沿わないというパターンは多いのです。早起きは三文の得と言いますが、早寝は3万の得でありますな。

 とはいえ、先日落札最近届いたのは「液体墨5点(一部使用済み)」で、7500円でありました。定価で買えば26千円ほど。額面通りなら7割引き😀
下の3つは開栓済みですが、ほとんど一杯入っている、という説明でした。

 ここで、墨の基本知識であります。書道墨は大きく分けると、固形墨と液体墨(墨汁)に分けられます。中国でも大昔から固形墨を硯で磨って書くのが当たり前でした。日本では明治時代に、子供たちが寒い中、墨を磨るのをみて、時間や手間を省くために墨汁が発明されたようです。このおかげで、習字の練習時間が大幅に増えたのですね。
 固形墨の製法は、簡単に言うと油煙又は松煙(煤ですね)を膠に混ぜてよく練り合わせ成型して固めるという工程です。液体墨は、煤を機械で更に微細な粉末に粉砕し均等になったものに、膠や防腐剤・合成樹脂を混ぜて作るのです。液体墨も、この添加するものが膠中心なのか化学薬品なのかで大きく書き味や字が異なって来ます。

 それで、一般的には、習字・書道は大半が墨汁に依存します。墨を磨るのは時間がかかり重労働なので、専門の書家さんが作品を書くような場合でない限り固形墨は使いません。

固形墨と液体墨の相違点をさっと並べてみます。
・保存期間 固-数十年~数百年 液-1年~5年。ただし固形墨は一度磨ったら日持ちせず腐って来る。
・滲み   固-滲みにくいが滲むと見栄えが悪い。液-滲みが多く元の線が残り、古墨に似た風合いが出る(上質な古墨)
・字の出来 固-立体感・濃淡を出しやすく奥行きのある字になる。液-平板で重厚さに欠ける。
・使用感  固-磨るのに時間がかかる。 液-すぐに書ける
・価格   固-高いものが多い     液-お手頃、100均でも売ってる
・筆    固-膠が多く、洗うのに手間がかかる  液-化学薬品によって筆が傷みやすい

 そのほか、表具表装の際の裏打ち、長期間経過した書の風合いの変化、濃墨・淡墨でもいろいろと差異があるようですね。

 で、届いた液体墨であります。開封された三つの容器の底を見ると6桁の数字が付されています。これで見ると古心060704、松潤150706、墨韻960217(25年前か?)でありました。普通で言えば完全アウト!ビデオ判定不要です(笑)
 液体墨は開栓して5,6年経つと成分が分離し、墨が沈殿してきます。どろどろになって来るのです。ワタシは構わずシェイクして使用します。どうせ練習ですから細かなことには拘泥いたしません。それで、早速試し書きです。

 古心と墨韻を使って書いてみました。
あれ??? 墨池(硯の代わりに使う墨を貯えるもの)に出した瞬間、墨液がさらさら・シャバシャバしているのです。通常墨汁というものはとろりとしていて、粘性が高いので、必要に応じて2~10倍以上に水で薄めます。

 それで、書いてみました。うわー滲むー。書いた線の倍くらいの太さまで滲むのです。これは、尋常でない滲みでした。しかも茶系というより淡墨。滲みの少ない半紙に書いてもかなり広がりました。1番目の「時」の字は、元の線がはっきりと残っています。

 筆の墨を少なくして、かなり速く筆を動かしてこんなです。

右の二つが、こんどの墨汁で書いたもので、薄くて滲みが半端ないのです。

 考えられる理由は、①もともと淡墨なのででこんなもの、それはないか( ´艸`)、②劣化して分離・成分が変化した、③元の持ち主がわざと薄めたものを使っていた、④オークションの出品者が、残量の少ない容器には「気を利かし(笑)水増しした」のいずれかであろうと推理しました。沈殿・分離してるかもしれませんから、今日、もう一度、よーく振って再度原液のまま試し書きしてみようと思います。

 まぁ、かなりの量の水(おそらく5~10倍)で薄められた可能性が高いです。でもそれも良し。どうせヤフオク、完品が無いのが当たり前、薄い墨で上手く書けるように練習をし、枯墨、古墨淡墨の味わいが出れば、それはそれでしめたものですから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドラフト会議 そろそろキッチリといいタマを獲れや

2020年09月27日 | スポーツ
昨日は惜しくも1点差で敗れましたが、わが巨人軍の優勝マジックは順調に減っており、いまや、日本シリーズをどう戦うかとドラフト会議に興味が移っております。

 今年、巨人の戦力の顕著な傾向は、①外国人助っ人は、あまり役に立たなかった②大卒社会人出身ドラフト上位者はほとんど役に立たなかった③トレードが奏功した④巨人の若手の台頭が順調だった、ということです。
 期待したパーラや投手はメルセデスはケガが多くイマイチですし、サンチェスも前評判の様には活躍していません。即戦力であったはずの大社投手は、高橋、鍬原、桜井、畠、昨年の高卒ドラ1堀田、ドラ2太田も怪我人ばかりで、戦力としてはまったくといっていいほど使えませんでした。

 今年のぶっちぎりの戦績は、原監督の采配、エース菅野の無敗もありますが、大竹・中島・鍵谷・高梨といった移籍組の活躍に負う所が多かったんです。もう一つ生え抜き高卒選手の活躍と成長も見逃せません。主砲岡本、2000本安打目前の坂本、田口・戸郷・今村などが主力として安定的に出場しました。

 そこであとひと月に迫ったドラフト会議であります。今年はなんといってもコロナの影響、春の選抜も夏の甲子園も中止になりました。ようやく練習試合が再開され、先般は甲子園出場校同士の親善試合が行われました。初の試みの合同練習会も行われましたが、圧倒的に情報不足ですね。
 
 高校生は一年でがらっと変わります。いつもは地方の大会や甲子園の高校野球が「大品評会」なのですが、今回はそれまでの下馬評と、少ない練習試合の状況から有力選手を選ぶことになります。大学・社会人も然り、故障の有無や調子自体がわからないままドラフトにかかることになります。例年以上に地道なスカウト活動と、いい選手・伸びしろを見極める観察力が試されるドラフトと言えるのです。

 さて、本ブログでも紹介しておりますが、わが巨人のくじ運の無さ、能力評価・故障有無など情報収集の甘さ、指名戦略の誤りのおかげで、ここ十年間、とうてい満足が行くドラフトが出来ず、有力な選手の獲得を逃し続けてきたのです。甲子園の本大会で目立った選手ばかり追っかけて、くじで外す、この繰り返し。外すともうイマイチの大社投手でいいや、という安直な指名の繰り返しでした。

 今年は早々と、即戦力・大学生外野手にいく!と公言しております。近大佐藤輝明・中央大牧秀悟の二人が有力なんですね。通常ドラフトの一位指名は半数は投手であります。高校野球でよほど活躍した逸材を除けば、野手は競合する確率が少ない傾向があります。どの球団でもスター選手、特に柱となる投手を獲りにいきがちなのです。

 くじを外し続けている巨人は、理想は一本釣り、単独指名なのです。佐藤君は、競合する可能性は高いとみています。50%の確率でも外す巨人ですが、相手がもし更にくじ運の無い阪神なら勝機はあります(笑)。競合を避けるなら阿部慎之助の後輩牧君になるでしょうが、外れ1位で取れる気も致します。評判の高い早稲田早川、駒大伊藤大海、セガサミー森井などは一巡目で消えるでしょう。
 
 目玉の高卒ピッチャー、山下舜平太、中森、智弁木村や、来田、捕手内山、東海大相模の西川などは他球団に1位指名されるでしょうからこの際心配する必要はありません。2巡目以降は出来ればあまり注目されていない、素材型の無名高校生投手を数人獲得して欲しいものです。

 もう一つ注目しているのは下位指名・育成ドラフトであります。過去には松本・山口哲也が育成出身、今は増田・松原とすでに一軍で定着した選手がいて、巨人の育成方針や戦略はことのほか有効でした。今回注目は、元巨人寺内が監督を務める独立リーグの石田駿、ドラフトにかからないままMLBに入って、「田沢ルール」を生み出した出戻り田沢純一を指名出来るかですね。
 
 また、育成でもチャンスが多いのです。今年も何人も育成から支配下に入りました。巨人は、今オフに十数名の契約打ち切り・トレードが出ると予想されています。主力選手が健在の内に、次世代を担う逸材を沢山確保するために、くすぶっている中堅やベテランは入れ替えなければなりません。あきが出てくるのですね。

 今年、なにより期待できるのは、コロナのお陰で高校生が(特に投手)酷使されなかったことで、故障や体の不安がある選手が少ないであろうということです。かつて多くの高校生が連投の結果、野球人生を棒に振ったり、投手寿命を縮めています。今年は甲子園での公式戦が無かったお陰で有望な投手たちが消耗せずに済みました。

 いずれにせよ、毎年にビッグ3とか4とか呼ばれるような競合必至の選手が少ないので、今年はばらける傾向が強くなると思います。隠し玉を含め、今年こそ納得がいくドラフトにして欲しいものです。   頼みますよ


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「特別」な扱いをする不公平さ

2020年09月26日 | 時事
元人気グループのタレント山口君が、酒気帯び運転で逮捕されたそうです。夜中まで酒を飲んで、朝バイクを運転して物損事故を起こしたもので、日本中で日常的に起きている(推奨するわけではありません)交通違反であります。
 
 ワタシら一般の人間にとってはどうでもいいレベルの話なのですが、芸能人は「特別」と見えて、ワイドショーやら報道番組では盛んに取り上げられています。メディアにとっては、ニュースソースとしての価値があるからなんでしょうね。違和感を覚えるのは、警視庁(検察)の対応です。即座に逮捕し、釈放を認めずに勾留延長申請しました。裁判所が却下(当たり前でしょ)したら、準抗告しましたが、これも棄却。すると、いきなりガサイレ(自宅の家宅捜索)したそうであります。
 
 たかが、飲酒運転で、逮捕して勾留が必要で、自宅を捜索するものなんでしょうか。何か、検察がむきになっているように思えます。「一罰百戒」で飲酒運転撲滅を進めることには異存がありませんが、どうにも腑に落ちないのです。

 例えば、あの上級国民「飯塚某」は、池袋で二人の母子をひき殺しながら、逮捕されませんでした。起こした責任をプリウスに転嫁し、のうのうと自宅療養しておりました。この方は、東大を出て通産省の官僚を務めていたそうです。在職中の功労でなんとかという勲章をもらったとか。研究者として役人として貢献したそうでありますが、税金から給料を貰って優雅な研究所暮らしをしていた高級官僚にしか見えません。功労があったとすれば「上級国民」という新語を世の中に広く知らしめたということでしょうか。
 逮捕されなかった理由は後付けでいろいろ言われますが、早い話「特別扱い」であったということでしょう。奥様も取材が迷惑だと拒否、被害者感情を逆なでしました。息子さんが現職の官僚といううわさもありますな。

 山口と言えば、ジャパンライフの元会長、山口さんは、マルチ・まがい商法を50年近く続け、2千億円の被害額を出したのに、つい先日まで逮捕されませんでした。何十年も前からとっくに被害が出て告発されていたのに、検察は動かず放置し続けていたんですね。これも山口氏が、何度も桜を見る会に招待される政治銘柄「特別」な人物であったからなのです。

 特別な計らいを受けたのは元検事長「黒川さん」。安倍政権でおきた、数々の贈収賄・公選法違反・公務員法違反・公文書隠滅などを片っ端から不起訴という特別対応をして、特別扱いで定年延長を認められた検察トップです。自分は「違法」な賭け麻雀をすっぱ抜かれ、辞職いたしましたが、検察は捜査もせず、「素直に事実を認めたので」不問に付しました。退職金だけは、特別扱いされず普通に支給されたようです。
 理由は、テンピンという低いレートで、常習性が無かったから。(笑) コンビニやスーパーでたとえ100円でも万引きしたら書類送検されます。

 こうした一連の官憲の姿勢を見るにつけ、恣意的に法を運用し、起訴や逮捕をする判断の権限がここに集中することに問題があるように思います。広島の河井夫妻の買収事件も(公職選挙法違反)渡された側には、嫌疑をかけないようです。法律では貰った側も違反行為で公民権停止などになるはずなのです。
 少なくとも、懲役・実刑があるような犯罪・刑法に抵触する疑いがある事件・疑惑は、必ず逮捕・捜査するという原則を貫くべきなのです。立件しないこともあり得るのですが、その場合は法や規範に基づき公正な判断のうえで立件しない理由を公示すべきです。裁判で負けるかもしれない、という理由は通用しません。また、取り調べの可視化、と録音も不可欠ですね。
 
 不公平で法律無視の事態が続くと、一般市民も、段々法を順守するという当たり前のことが馬鹿らしくなり、法を犯すことに抵抗が薄れる、ということになりかねないのです。

 冤罪や自白の強制を無くす意味でも、検察や警察の在り方を見直さないと、不公平な特別扱いも犯罪も無くなりませんよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする