植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

寒さと暖かさのはざまで

2021年02月28日 | 植物
 思ったより寒い日が続きます。北からの冷たい風が吹きつけ、外仕事はちょっとパスですな。
 メダカの選別も、屋上の強風下では仕事になりません。草取りもブドウの棚にビニールを被せるのもかも風邪でも引いたらシャレになりません。去年の同じ時期に書いたブログがGooからメールで知らされるのですが、去年の今日はジャガイモの葉っぱが土から顔出ししたことが書かれてました。今年は、グズグズしていて数日前にジャガイモを植えたので、例年から2週間ほど植え付けが遅れたようです。

 無加温の簡易温室を被せておいた「アイスクリームバナナ」、これも4日前に取り払ったら、とたんに冷え込みが厳しくなったので、やきもきしております。比較的耐寒性がある品種ですが1年生の幼苗なので、不織布を巻き、もみ殻を株元に盛りビニール温室で保護しました。去年の葉っぱはやはり全部枯れ、茎の一部も茶色くしなびていました。

それでもくるくる巻いた新芽が顔出ししてきたのに、先っぽはまた茶色に・・がんばれ!

 一方、バラたちは早くも若葉が吹き出しております。例年に比べて明らかに早いのです。中にはもう開花したものもあります。2月のバラは初めてですねぇ。昨年末はずいぶん遅い時期まで開花が続きました。例年冬に強めに剪定して、3月に一回目の殺菌消毒剤噴霧なのですが、ちょっと後れを取ったみたいです。午後風が収まったら、ブドウの幹・枝とバラには殺菌をしようと思います。



 まだ資材置き場には越冬隊が待機しております。ヘリオトロープ・チューベローズ・オクナセルラータ・イランイラン、などなど暗い部屋で大勢が半分休眠しているのですが、君子蘭と非耐寒性のハナキリンは早くも開花中なのです。ハナキリンは環境さえ整えば一年中咲くようなイメージですね。

 この冬では、概ね枯れる植物もなく、うまくいきました。特に、屋上のサンルーム兼温室の「プルメリア」はずっと花を咲かせ続けて春を迎えました。

いつもは強剪定して裸木になるハイビスカスも一番咲きが始まっています。これらの南方系の木はこちらでは冬越ししても通常葉を全部落としてしまうのです。それが、緑のまま2月に花をつけるというのは、たいしたものであります。

 
昨年初めて収穫できた沖縄のロンガンは、廊下に置いていたら半分以上葉がカサカサになって落葉し、枝も枯れてきたので心配しましたが、新梢が伸び新葉が出てきました。あー良かった。

 毎日表に出すかどうか、非常に悩ましいのです。春の日差しを浴びさせて自然のまま生長期を始めさせたいし、零度になるような寒気にあてるとせっかく冬越ししたのにダメージを負いかねません。


早くも雪柳が咲き始めました。沈丁花も甘い香りで誘ってまいります。悩みも楽し寒き春、といったところでしょうか。

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第4の波が押し寄せる わしゃ知らんぞ

2021年02月27日 | コロナ
「義理とふんどしはかかせない」が亡義母の口癖でありました。
 昨日は、確定申告の手続きを税理士事務所に依頼いたしました。先代からのお付き合いで、会社も個人も長年お世話になっております。確定申告ぐらいなら私にもできるのです。これも義理、なにかと無理を言うこともありますし、ワタシ達の次の世代になっても頼りになる、と思えば、いくらかの手数料を払ってでもやっていただくのがよろしいかと思いますな。

 私たち国民がそうして、法と倫理に基づいて納税義務を果たしているのは、この国の未来のために、夜中まで高級接待を受けながら一生懸命誠実に働いてくれるお役人、私利私欲に走り嘘と恫喝で治世しようとする政府関係者、居眠りしたりスマホで楽しんでる議員さんたちへの年貢であります。

 この際、接待がどうしたとか、ロン毛の首相の息子がどうしたとかはおいておきましょう。
 喫緊の課題は、いまだコロナであります。それ以外は全部後回しでよかろう、と思いきる必要があります。ウイズコロナなどと実質敗北宣言(ギブ)しながらコロナに打ち勝った証しとしてオリンピックをやるのだという、お笑いを誘っております。ブレーキ踏みながらアクセルふかす、経済対策のためにコロナ感染のさ中に、Gotoやって感染を広げたのも厳然とした事実です。
 いくら感染者と接触してもアラームもならないソフトをスマホにいれさせたのも笑止千万。やってることが支離滅裂かつ無責任としかいえません。

 コロナで脅かされている国民の生活と安全、生命と健康、これを守ることを最優先しなければならないのだと思います。大相撲もオリンピックも突き詰めれば娯楽であり、ごく一部の関係者の利益に直結しているだけです。国民の大部分の人生や生活にはなんの影響もありません。そうした興行とかイベント・一部業界の利権をあたかも国民全体の幸福と勘違いさせようという人たちが多いのです。政府もマスメディアも然りであります。

 それが、「リスクマネジメント」の誤った運用と後手の対策につながっています。例えば、今延焼中の山火事、近隣の地域で大規模な森林火災が発生した時、県や市を越えて消防・防災資源を災害地域に集中するという発想が欠如しているのです。
 
 例えば、あの福島原発、電源喪失を回避するため、高台に電源装置を配備するとか、発電装備車の備えさえあれば、水素爆発を未然に防げました。爆発してから「しまった」と叫ぶのは馬鹿でもできます。
  
 今回のコロナワクチン開発も、諸外国に後れを取りいまだに国産ワクチン供給のめども立ちません。中堅の製薬会社が遅ればせながら他国のワクチン情報を提供して貰って開発しているようですが。これも、過去の新型インフルエンザやサーズなどを甘く見て、基礎的な研究開発からワクチンの製造技術に至るまでいざという備えを怠ったせいであります。今回うまく対処した台湾や中国の例を挙げるまでもありません。

 のど元過ぎれば熱さを忘れ、同じ過ちを犯す可能性が現実に目の前にあります。オリンピック開催に目がくらみ、旅行・飲食業の応援団が挙って緊急事態宣言解除の大合唱であります。愚かな国民は、解除されたとたんに気が緩み、花見だ卒業式だ新入社員歓迎だ、と宴会を始め、あちこちコロナと道連れになるのでしょうか。さらに「四年たったら また会いましょとかたい約束 夢じゃない ~ ソレトトント トトント 顔と顔♪(^^♪」などと浮かれてると、変異種のお土産を持って選手や観光客たちが世界から大挙してやってきます。

 今、緩やかに減少に転じ落ち着きを見せている新規感染者グラフ、その先心拍計のモニターがピーーと鳴ってコロナがご臨終になるとは到底思えないのであります。
 古代中国の杞の国で、 空が破け崩落し地が避けるのでは、と取り越し苦労したのを「杞憂」と言いますね。第4波がこれまでより大きく急激に押し寄せるのでは、と心配して夜も寝られず、夢にでてきます。

 単に解除するのではなく、段階的に緩和する、オリンピックは開催しなくてもいい、という基本的なスタンスがせめてあれば、と思いますが。
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四角を丸く、丸を四角にする

2021年02月26日 | 書道
 タイガーウッズさん、交通事故で大けが「粉砕骨折」だそうです。命には別条がないようですが「選手生命」断たれたと言っていいでしょう。若い頃にメジャートーナメントはじめ、前人未到の数多くの優勝を打ち立てた、超がつくスーパーゴルファーです。
 腰や足の故障があり、トーナメントから遠ざかったのがケチの付き始めで、例の「性依存症」とか前妻にアイアンクラブで殴られ、薬物の影響で運転中ハイウェイで手錠をかけられたりしました。お金があっても名声があっても幸せとは限らない、プライベートでは誰も知らない別の姿があったりもしますね。

 とまれ、あれだけの人気がある選手でしたが、解説者とか別の人生に切り替える時期に立ち至ったようです。もうおっさんです、我々オジサンゴルファーの希望の星です、がんばれウッズ!!

 それはともかく、マイブームの「篆刻」あります。最近では「一日一善」ならぬ「一日一印」がノルマとなりました。先日「蕎麦は熱いうちにうて」と題した拙文を載せましたが、今度は「石は熱いうちに刻め」ですな。コンセプトは、「細部の仕上げをせず、ある程度彫ったら終了」。納得いくまで彫ろうとすると、どこかで刻み損ない(失敗する)、彫りすぎてハンコの修復が不能なほど大けがをするリスクが生じます。手直しし始めると際限なく、無駄に時間を費やすことにもなりかねません。実際、先日左手人差し指にも、深い傷を負いました。

 ワタシにとっては高すぎるプロに制作してもらった「姓名印」、作品作り、百福図を通じた篆書・篆刻がきっかけ。ライト付きの拡大鏡、作り変えた眼鏡(笑)、ヤフオクで落札した「篆刻道具まとめて」が追い風になりました。今の作業場はこんな感じで、いかにも本格的な佇まい(笑)
 特に篆刻道具は、おそらくそれを仕事としていた人の所有らしく、彫掛けを含む大量の箱入り印材(普及品)に10本ほどの印刀(篆刻刀)、印床(印材の固定具)など様々な品物が入っていました。プロが最近まで実用に使っていたと思しきもの一揃いですから、何の抵抗も不足もなく篆刻作業に入れました。

 やはり、道具がものをいいます。さらに、YouTubeで調べたりいろいろ試すうちに、便利グッズがいろいろ必要なことに気づきました。まず「印褥」であります。下の写真の左の赤いもの。革張りで固く平面は真っ平で、これに押印すると紙がずれないで鮮明に写ります。前に置いた鏡は自分の鼻毛チェックのためではありません。彫っている過程でこれに映せば、いつでも押印した逆さまの字の具合が確認できるのです。
 
 右下部の赤いペン状のもの、これはニードルでありますな。ペンで書くように印面をひっかいて線が引けます。グッと強く前に突けば、印刀代わりに均等な太さの線も引けます。これが印刀よりはるかに扱いやすいものでした。書の先生は「印刀一本で彫るものよ」と言われましたが、なに、独学で好きに彫ればいい、ちゃんとしたものが彫れればなんで彫っても「あり」でしょう。なにしろ、専門家の道具に入ってたのですから。

 さらに印面を簡単にきれいにするブラシ、そして「定規」これがちょっとした篆刻の「秘訣」ではなかろうかと思います。四角い印材に丸い印を彫るとき、あるいは直線を極細く均一の幅で彫るときに、上の定規がとても役に立つことに気づきました。

 ヤフオクで数多く落札したすでに刻印している印材の中に、定規で測ったように真っすぐ等間隔で彫られて非常に精緻な印がいくつもあります。これはもしかしたら、そうした「裏技」を使ったのかもしれません。下の右の印は、丸定規を用いて丸の線を刻みましたが、上手に彫れました。これを手書き・アバウトな見当をつけて手彫りでやってたらきれいな丸は出せません。

 蕎麦打ちでも、ワタシの麺切包丁だけはプロが使うようなもの(らしい)です。真っすぐな刃先は30㎝近く、細く長く切るのに適しています。文化包丁ではうまく切れません。写真上の丸いのは「のし棒」これで、丸いものを四角に延ばします。これが無いと、そしてこれをうまく使いこなせないと「四角」にならないのです。畳んで細く切ろうにも、丸くなっているものは長さが不ぞろいになり、生地の無駄(端切れ)が出ます。


 何をするにもコツがあります。そうしたことは、教室に通ったり先生に付けばいろいろと身につくのかもしれません。また、いい道具、便利な道具を使う事によって、上達の道が開かれることも多いのでしょう。先行投資でお金を出すともったいないので、すぐに投げ出すことも減ります。弘法大師も、実は相当筆選びはシビアだったそうです。

 ワタシはそうしたお金と時間を惜しんで、独学一本やり。ちょっと遠回りしつつ我流であります。つまるところ自分だけの趣味なので四角が丸でも特に問題はありません。

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これを植えずして何をか植えんや オススメ厳選10種

2021年02月25日 | 植物
 本ブログでは、「絶対植えてはならない植物」を何回か紹介しました。 それでも好きずきですから、大麻草とかいくつかの栽培禁止植物でなければ法に抵触しない範囲でご自由にやればいいと思います。

 本日はむしろ逆に、ぜひ植えた方がいい、おすすめのちょっとマイナーな植物を紹介します。あくまで、オリジナル・自分で植えて育てたもの限定、かつワタシの好みと独断、特に香りの素敵なものが主体でありますので悪しからず。

1.ミッキーマウスの木(オクナセルラータ)
半耐寒性なので、冬は屋内となりますが、紙細工のような黄緑色の葉っぱ、ビタミンカラーの花、秋には赤いガクと黒い実がなるなんともにぎやかな植物です。零れ種で簡単に増やすことも出来ます。冬越し以外何も手がかかりません。

2.アマゾンリリー
 その名の通り熱帯性の球根植物です。これも冬季は屋内か温室になります。一年中濃い艶のある大きな葉が茂り、観葉植物としても見事です。花は純白で清らか、得も言われぬ上品な香りが致します。顔を近づけると体の力が抜けるような心持になりますよ。

3.スパイダーリリー
 またまた南方系です。花もちがよく独特なフォルムで芳香があります。いったん植え付けすれば、冬になる前に鉢ごと室内に入れて冬越しさせます。それ以外は手間いらずです。球根類はいろいろ育てていますがこれだけ見事な花を咲かせるのは少ないです。数本花茎が上がってくるので何度も長く楽しめます。

4.満月美人
 こちらは、ご存知「月下美人」の亜種であります。昨年は株が充実したせいか、10個以上の花が咲きました。一夜限りの儚い花ですが、甘くエキゾチックな香りが漂い、妖しげな魅力の名花です。台湾原産なので寒さに弱いのが難点ですが、関東以西ではぎりぎり屋外でも栽培出来ましょうか。

5.サルココッカ
 常緑低木、耐寒性があり耐陰性もあるすぐれもの、ゆっくり生長するので、お庭の空いたすみっこにでも植えるのがいいですね。春先に白い小さな花をたくさん咲かせ、花に気づかなくても香りが漂いそれとわかります。黒い丸いナンテンのような実をつけます。通年楽しめて、和風の庭にも合い風情がいいです。

6.バイカウツギ「ベルエトワール」
 日本の香りのいい花木Top3は沈丁花・金木犀・梔子であります。ワタシはこれに加えるべきNo4にこれを推します。素晴らしく甘い香りが致します。落葉樹で夏頃に咲きます。剪定・水やり・肥料・病害虫も心配なく放任でOK

7.パッションフルーツ
(トケイソウ)
パッションフルーツはつる性で、非耐寒性なので、温室が無いと本州以北では難しいのです。しかし、花がなんともユニークで美しい。自家受粉しませんから、上のトケイソウを授粉樹として育てる必要があります。手間と場所を取る植物ですが、自家製の果実はまさにトロピカルで甘く、やるだけの価値は十分にあります。

8.コバノズイナ
 言わずと知れた人気の低木、耐寒性がある落葉樹で、春に若葉が出始め梅雨の前に穂状の白い小花が咲きます。ふんわりとした芳香もあります。秋になると真っ赤に紅葉し、四季を通じて楽しめる植物ですね。

9.フェイジョア
 熱帯性の植物なのに、耐寒性があり普通に地植えできます。常緑樹でぽってりした葉も楽しめますが、なんといっても花が鮮やかで可愛いです。しかもエディブルフラワーなので、食べられます。少しスパイシーな甘みとさっくりした食感です。自家受粉できない品種が多く、授粉樹を植えます。この果実も瑞々しくて甘いもので、これが日本で市販されないのが不思議です 。

10.スズランの木(ゼノビア)
 世界三大紅葉樹で鈴蘭木といわれるツツジの仲間もそう呼ばれますが、本家はゼノビアであります。落葉低木で春に芳香があるスズランのようなつり鐘状の花が咲きます。紅葉も綺麗ですが、なんといっても春の若葉が見ものであります。パステルカラーの薄い淡緑色の葉がついていとおしくさえなります。これも耐寒性があり地植え出来ます。

 その他にも、アシダンセラ・スプレケリア・チューベローズなどの球根類、ウコンラッパバナ、断崖の女王、チユウキンレンなど素敵な植物達もそのうちご紹介しましょう。
 なかには、温室などで冬対策が必要な植物も多いのですが、だれでもそこらに植えておけば勝手に育つ、ということではいささか興が乗らないというもの。多少入手が難しいとかお高いとか、中級者向け植物などに臆するようではガーデナーの名が廃ります(笑)

 とまぁ、園芸を始めるまでワタシは全く知らなかった植物達ですが、園芸家さんに限らず、ちょっとガーデニングをやる人には「先刻承知」でしたか・・・、お退屈様でありました。




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メダカすくいの季節になった

2021年02月24日 | 動物
 春めいてまいりました。気温が上がってきました。すると水温も上がってきます。半分冬眠していたメダカたちも、昼前には水面に顔を出し餌を食べ始めます。水の冷たさにメダカの世話を怠っていたワタシもようやくプールに手を突っ込めるようになりました。

 ワタシの裏の顔が「メダカ」の養殖です。屋上の空きスペースを利用してメダカを飼い始めて、5年になります。最初に「ミックスメダカ」「だるまメダカ」合わせて13匹からのスタートでした。本当は出来るだけ自然な池を造営し、水替えやエサやりも不要な「ビオトープ」を想定していましたが、屋上の環境では厳しく、自然を再現しようというのは土台無理がありました。かといって水を濾過しながら循環させて、常に透き通った水の中を優雅に泳がせる、というのも屋外では難しいのであります。熱帯魚じゃあるまいし。

 そこで、プラ船でテキトーに水替えしながらメダカのみの飼育に切り替えました。水草も玉石も掃除の邪魔、サカマキガイ などの邪魔くさいスネールも発生するので、とにかくメダカと、レンガで作った隠れ場所だけ。

 早ければ3月くらいから繁殖が始まります。最初は毎朝網で孵化したばかりの赤ちゃん(針子)を掬って別プールに移すのが楽しかったのですが、これは極めて非効率なので、産卵床を投げ込み、1週間くらいのサイクルで引き上げるという方法にいたしました。親と一緒だと、生後間もなく親メダカが食べてしまいます。
 
 それからは増える一方で、あっというまに数百匹になりました。
更に、ホームセンターで見かけた「ミユキメダカ」を衝動買いしたのが転機でした。この子たちもあっという間に増えてきました。数が増えすぎてエサ代もバカにならないので、なじみの花屋さんにパックで売ることにしたのが去年の春でした。7~800匹ほど販売しました。
 そして、珍しいメダカを飼いたい、という欲求が頭をもたげてまいりました。ミユキ系・だるま系はあります。調べてみると「オロチ」で代表される黒メダカと楊貴妃系の赤メダカが中心の様です。これから、「ぶち」、三色錦など新種がどんどん誕生しているようです。

 それでお得意のヤフオクであります。成魚はお高いので、卵を何度も落札して昨年ずいぶんブランドメダカのニューフェイスが増えました。すでに一部には二世も生まれております。孵化はわりに簡単ですが、稚魚から大きくするのはちょっと大変、やはり弱い生き物なのでささいなことでも死んでしまうことがあります。歩留まりは50%くらいでした。

 そうして、この時期になると水替えを頻繁にやらなければなりません。冬場はエサを食べず、フンも少ないのです。水温が低ければ腐敗などによる水質の悪化も抑えられるので、ほとんど水替えしません。これからはそうはいかないので、十数個のプールをローテーションで入れ替えします。

 二つくらいのプラ船に常に新しい水を入れ1,2日寝かしてカルキ抜きをいたします。そして隣のメダカプールを全部空けてメダカを引っ越しさせます。そしたらあいたプラ船を洗って水を入れる、を繰り返します。これで10日くらいのペースで完全に新鮮な水が供給できます。

 大変な作業はメダカの仕分けでありますな。まず、「平民」メダカは、基本的にはカナちゃんの花屋に持ち込むので3個くらいのプールにまとめます。この中ではだるま系と、特に目立つ変わり種だけは別にします。(新種繁殖用、上級にシフトです)。昨年から入ってきた「上級メダカ」ブランドメダカは、それぞれの品種にまとめて別々のプールに入れます。ヒレ長オロチなど人気の純粋種を増殖させます。だるま系は、エサ取りや繁殖でも競争力が弱く転覆病にもかかることがあるので、これも過保護にひとまとめで育てます。水替えの作業をしながら並行して選別するのです。

 さらに、いくつかの品種を掛け合わせるためにブランドメダカミックスのプールも一つ用意します。これは、もしかしたらこの世にないすごいメダカが作出できるかもという期待と、同じ血統の純粋種が遺伝学的には弱い個体になるという劣性遺伝を回避するためです。

 ともかく、繁殖期が始まる前に殖やしたいブランドメダカ・希少種を選別するために、3千匹近くいるメダカたちがすばしこく泳ぎ回るのを傷つけないように「メダカすくい」をするという根気のいる、しかし楽しい仕事が待っているのであります。
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