この秋にいくつかの植物をお迎えしました。(植物愛好家の皆さんは、こういう表現をするようです)だいぶ庭木を処分・整理し、鉢植えも枯らしたので。カナちゃんの花屋さんに小さな鉢物を押し付けたこともあるのですが、相変わらずそこらは鉢だらけ。冬越しの為に室内に取り込むことを考えると、新規に植物を買い込むなどとんでもないのですが。
ガーデニアアフリカの開花。初めて見る植物で、名前の通りクチナシの仲間、以前枯らした「ガーデニアゴールデン」と同じ熱帯性の植物なので、冬越しが注意です。
最初の花蕾はこうでした。
期待していた香りは、古来のクチナシの甘い芳香とは異なり、香料のようなわずかな刺激臭があるものでした。
沢山の芳香がある植物を育てていますが、総じて同じ品種でも個体差が大きく、天候や育て方、時間で随分香りが異なるものですね。
こちらは、薫水花(ステレオスペルマム、別名ラデルマケラ)の花です。名前の通りふんわりとした香りがあります。小さな葉も光沢があり、半透明でカールしたような花とともに魅力的な花でありますが、台湾あたりの原産なので、5℃以上に保たないと枯れてしまうようです。
さて、10月。ワタシのちっぽけな会社も新年度となります。9月末決算なので、決算処理になりますが、出納帳を記帳し領収書と通帳のコピーを税理士に送付、これでオシマイ。人を雇ったり、自分一人で会社の伝票から帳簿まで付け、税務署に出す決算資料を作成するなど不可能ですから、これが一番合理的であります。
今日から、消費税が10%に引き上げになります。わずか2%分の引き上げを惜しんで、昨日までスーパーやホームセンターが異常に混雑していました。ワタシなどは、一度の買い物がせいぜい数千円で、買いだめするほど使うものも無いので関係なしですが。
しかし、この消費税導入は平成そのものの時代と重なります。
バブル崩壊が、そのきっかけ、バブルでじゃぶじゃぶ税収を得て緩み切った国の財政が、崩壊とともに赤字になり、これを賄うために導入したのが消費税であります。これを境に、冷え込んでいたバブル以降の日本経済が一気に悪化して、厳冬の30年が始まりました。デフレの加速、正規雇用の減少、実質所得の逓減などが同時進行し、往時世界第2位の経済大国といわれた日本は、ほとんどの指標や項目で先進国の最低水準に落ち込んでいます。株が上がったと言っても、アメリカなどの株高に引っ張られただけ、ピークの半分しか戻っていないのですよ。最低賃金、平均年収、投票率、国家財政(財政赤字、国債発行残高)、貧困率等々枚挙にいとまがありません。少子高齢化や年金財政破綻など、これからの将来にも明るい兆しは見えません。
バブルが弾けて、その後の失われた30年は、仕方なかったか。
否、であります。総量規制をきっかけに好景気に陰りを見せた時、日銀はイザナギ景気を上回る好景気の記録に拘って、半年間崩壊の判断を遅らせました。そして、以後景気対策と称して、国債発行により調達した金を公共工事をつぎ込みました。バブルで浮かれていた建設・不動産業界の体質改善や淘汰を先送りにしたのです。
あの頃、砂漠に水を撒いても仕方ないのに、と思ったのをはっきり思い出します。
アメリカのリーマンショックという未曽有の世界恐慌の後、10年ほどであらかた修復し、何もなかったように欧米経済はたち直りました。
バブルの始まりと終焉、以後の長期の不況、いずれも避けられた事態であったと確信しますね。
税金が上がると、街頭でインタビューすると異口同音に「仕方がないですね」と答えてます。仕方がないのは、国の財政や年金の為に増税が必要と言う理屈ではなく、こんな国にした自民党と役人、マスコミを放置しているワタシたち国民に他ならないのですよ。
性懲りもなく、平成の悪夢をそのまま平成にひきずっていくという悪政以外の何物でもないのです。
独立性と自由権を守るために、名実ともに命がけで抗議活動を続ける香港市民の様子を見るにつけ、自分たちの不甲斐なさを噛み締める秋です。