すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【ロシアW杯展望】守備からのカウンターで「格上」を倒す

2017-12-23 06:12:34 | サッカー戦術論
日本はW杯でジャイアント・キリングを狙う

 来日当初、ハリルは4-2-3-1を採用し、トップ下に香川らゲームを作るタイプを置いた。その意図はハッキリしていた。

 だが次第にトップ下を置かない4-1-4-1をひんぱんに採用するようになり、中央に守備が得意な長谷部や山口蛍、井手口らによる3センターを配置。ディフェンスを重視した戦い方をするようになった。こちらの狙いも明確だ。

 またそれと同時に4-2-3-1を使う場合でも、トップ下の位置に井手口や倉田など守備のタスクをこなせる選手を置き、トップ下も含めたチーム全体の制圧力で全域プレスをかける方向性を取るようになった。

 アジア予選で試合によって4-2-3-1のトップ下に原口を置いたりしたので「いったい何を意図しているのか?」と不思議に思ったが、あれはトップ下に守備を期待した布陣だったのだ。

 こんなふうにハリルのサッカーは、「相手ボールのときにどうふるまうか?」をメインに考えるスタイルだ。守備からのショートカウンターで「格上」の相手を沈める。

 武士らしく正々堂々、まっすぐ戦うのを好む日本人には「リアクションサッカー」なる蔑称を与えられて評判が悪いが、それは日本人の常識が単にガラパゴス化しているだけだ。スキあらばジャイアント・キリングを狙うヨーロッパや南米の2流国、3流国の間では極めてポピュラーなスタイルである。

 特に格上ばかりと戦うワールドカップでは、恐らくこの戦い方が強い相手とかみ合い結果を出す。0-1で負けたが粘り強く食い下がったベルギー戦のように、ヨーロッパの一流国とやっても試合になる。

 攻撃的なトップ下を置く布陣から、「守備的なトップ下」を使う戦い方へ。また、そもそもトップ下を置かない3センターによる戦術転換へ。すべては格上ばかりと当たるW杯での、インテンシティの高い守備的な戦い方を見据えたモードチェンジだろう。

 であれば、もしハリルが再びトップ下にデュエルがダメで守備のできない香川を置くようなことがあれば、そのとき私は「ハリル解任」の先頭に立って敢然と戦うつもりだ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【サッカー日本代表】日本が... | トップ | 【高校サッカー・決勝】高校... »
最新の画像もっと見る

サッカー戦術論」カテゴリの最新記事