高い位置でプレスをかけない戦術の古さ
変則日程で4月29日に行われた、J1リーグ第22節の首位決戦・2連戦の第一幕。
マッシモ・フィッカデンティ監督が欠場したショックは、名古屋のメンバーのメンタル面に大きな影を落とした。
そのせいで十分な力が出せなかったことは否定できない。
だが、それを差し引いても川崎Fとの戦術の差は明らかにあった。
それは第2戦となった5月4日の第12節でも顕著だった。
名古屋はこれまで相手ボールになればミドルサードにリトリートし、4-4-2の守備ブロックを作り堅守を誇っていた。
だがこの連戦では高いゾーンに踏みとどまることができず、引きすぎて敵のパンチを浴び続けた。これが敗因のひとつだ。
トランジションを意識せよ
また、もう一点は戦術の古さである。
名古屋はピンチになると引いて守るだけで、ほかの手立てがない。例えば敵のビルドアップに対しハイプレスを行わない。
また高いゾーンでボールを失った場合、集団で一気にカウンタープレスを見舞うこともない。
さらには選手にもっと強い意識づけをし、ポジティブ・トランジション(守→攻の切り替え)を認識させ、速いショートカウンターを打てるようになる必要があるのではないか?
切り替えの速さは特にマテウスに求められる(彼はムラっ気がある)。
このあたりがトランジションをめぐる川崎Fとの大きな違いであり、ただ引くだけの名古屋の戦術はやや古色蒼然として見えてしまう。
この論点はひと昔前の日本代表でも盛んに話題になった、「どこからプレスをかけるのか?」問題である。
ハイプレスを導入してはどうか?
名古屋はこのさい思い切って、引いて守るだけでなくハイプレスを導入してみたらどうだろうか?
加えてトランジションをもっと選手にイメージさせ、ひんぱんに速攻を打てるようになるべきだ。
名古屋は引いて守ることが多いのだから、ボールを奪ってからの切り替えの速さは不可欠だろう。リトリートする以上、絶対にそこを武器にするべきだ。
こうした問題は前半6分に失点し、なすすべなく負けた第10節のサガン鳥栖戦でもクローズアップされていた。
シーズン途中でのモードチェンジだけに難しい面もあるが、トライしてみる価値は十分にある。
まだまだシーズンは長いのだ。
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マッシモ・フィッカデンティ監督が欠場したショックは、名古屋のメンバーのメンタル面に大きな影を落とした。
そのせいで十分な力が出せなかったことは否定できない。
だが、それを差し引いても川崎Fとの戦術の差は明らかにあった。
それは第2戦となった5月4日の第12節でも顕著だった。
名古屋はこれまで相手ボールになればミドルサードにリトリートし、4-4-2の守備ブロックを作り堅守を誇っていた。
だがこの連戦では高いゾーンに踏みとどまることができず、引きすぎて敵のパンチを浴び続けた。これが敗因のひとつだ。
トランジションを意識せよ
また、もう一点は戦術の古さである。
名古屋はピンチになると引いて守るだけで、ほかの手立てがない。例えば敵のビルドアップに対しハイプレスを行わない。
また高いゾーンでボールを失った場合、集団で一気にカウンタープレスを見舞うこともない。
さらには選手にもっと強い意識づけをし、ポジティブ・トランジション(守→攻の切り替え)を認識させ、速いショートカウンターを打てるようになる必要があるのではないか?
切り替えの速さは特にマテウスに求められる(彼はムラっ気がある)。
このあたりがトランジションをめぐる川崎Fとの大きな違いであり、ただ引くだけの名古屋の戦術はやや古色蒼然として見えてしまう。
この論点はひと昔前の日本代表でも盛んに話題になった、「どこからプレスをかけるのか?」問題である。
ハイプレスを導入してはどうか?
名古屋はこのさい思い切って、引いて守るだけでなくハイプレスを導入してみたらどうだろうか?
加えてトランジションをもっと選手にイメージさせ、ひんぱんに速攻を打てるようになるべきだ。
名古屋は引いて守ることが多いのだから、ボールを奪ってからの切り替えの速さは不可欠だろう。リトリートする以上、絶対にそこを武器にするべきだ。
こうした問題は前半6分に失点し、なすすべなく負けた第10節のサガン鳥栖戦でもクローズアップされていた。
シーズン途中でのモードチェンジだけに難しい面もあるが、トライしてみる価値は十分にある。
まだまだシーズンは長いのだ。
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