「僕はどの党に入れればいいですか?」とネットで聞く人たち
オーバーにいえば、「生まれて初めて政治の洗礼を受けた人々」が支持したのだろう。
もっとわかりやすくいえば「初めて投票に行った(かのような)人たち」が、参政党に大挙して入れたのだ。
オーバーにいえば、「生まれて初めて政治の洗礼を受けた人々」が支持したのだろう。
もっとわかりやすくいえば「初めて投票に行った(かのような)人たち」が、参政党に大挙して入れたのだ。
これで今回の「参政党現象」と呼ばれた大きな地殻変動が起こった。
例えばその前に行われた都議選では、ネット上(例えば「X」など)であてどもなく「僕はどこに投票すればいいですか?」などと、誰に聞くでもなしに質問している(おそらく若い)人たちがたくさんいた。
例えばその前に行われた都議選では、ネット上(例えば「X」など)であてどもなく「僕はどこに投票すればいいですか?」などと、誰に聞くでもなしに質問している(おそらく若い)人たちがたくさんいた。
まるで雲霞(ウンカ)のように。
彼らは投票する意思はあるが、どこに入れればいいか自覚できない。加えてその答えを、なんと他人に丸投げしようとしているのだ。
ネット検索し自分で主体的に調べるわけでもなく、「ヤフー知恵袋」みたいなスタイルで、ただ一方的に質問するだけ。
「自分はこういう世の中になればいいと考えている」みたいな参考情報さえ添えることもなく、しかも未知の誰かに決断を託してただぼんやりと質問しているーー。
愕然とした。
ひとつはあの塊(かたまり)が、今度は参院選にやって来たのだ。
投票率さえ上がれば「状況は良くなる」と楽観していた
今までうんざりするような自公政権が長く続くなか、私はずっと「自公は既存の固定客(組織票)で勝っているだけだ。もし無党派層が政治に参加し投票率がグンと上がり、投票に行かない残り50%の人が投票して議席配分さえ変われば、政治状況はガラリと大きく逆転するはずだ」と楽観していた。
ひとつ例を挙げれば、実際、公明党の強力な支持団体である創価学会は高齢化が進み、どんどん弱体化している。組織力がめっきり落ちた。これだけでも大きい。
それに加え、今まで選挙を棄権してきた多くの有権者や無党派層(または棄権者層)が、自公の「逆サイド」に投票すればカンタンにひっくり返るはずだーー。
今までずっとそう考えていた。
愕然とした。
ひとつはあの塊(かたまり)が、今度は参院選にやって来たのだ。
投票率さえ上がれば「状況は良くなる」と楽観していた
今までうんざりするような自公政権が長く続くなか、私はずっと「自公は既存の固定客(組織票)で勝っているだけだ。もし無党派層が政治に参加し投票率がグンと上がり、投票に行かない残り50%の人が投票して議席配分さえ変われば、政治状況はガラリと大きく逆転するはずだ」と楽観していた。
ひとつ例を挙げれば、実際、公明党の強力な支持団体である創価学会は高齢化が進み、どんどん弱体化している。組織力がめっきり落ちた。これだけでも大きい。
それに加え、今まで選挙を棄権してきた多くの有権者や無党派層(または棄権者層)が、自公の「逆サイド」に投票すればカンタンにひっくり返るはずだーー。
今までずっとそう考えていた。
だが大きな誤算が2つあった。
ひとつはそのアテにしていた(いまの)無党派が、どうやら上のほうに書いたようなカラッポ(失礼)の層らしいこと。もう一点は、いま現在の政治構造をつい読み違えていたことだ。
上に書いたように「無党派が動けばひっくり返るだろう」というのは、自公と、そうじゃない野党の一大勢力との二項対立の構図の場合に限った話だ。
上に書いたように「無党派が動けばひっくり返るだろう」というのは、自公と、そうじゃない野党の一大勢力との二項対立の構図の場合に限った話だ。
つまり後者は野党共闘や、野党のうちのひとつが急拡大した場合のケースである。この点をついうっかりしていた。
なんだかまるで無意識のうちに、古くは55年体制下の自民 vs 旧社会党とか自民 vs 旧民主党、自民 vs 野党共闘みたいな古い構図をイメージしてしまっていた。とんでもないカン違いだ。
そうじゃなく今は、群雄割拠の時代なのだ。
恥ずかしながら、この点は意識をリフォームしておかなきゃならないと反省した。
今回の選挙で新規参入した「新しい有権者像」はどんなふうか?
では一方、今回の参院選2025で「新しく投票へ行った若い層」っていったいどんな人たちなのか?
彼らはもともと生まれたときから、世の中が完全に右傾化していた世代だ。
そんな彼らにとって、保守系で「日本人ファースト」を掲げる参政党の主張通り、日本人が重視されることなんて当たり前である。
彼らはもともと生まれたときから、世の中が完全に右傾化していた世代だ。
そんな彼らにとって、保守系で「日本人ファースト」を掲げる参政党の主張通り、日本人が重視されることなんて当たり前である。
反面、おそらく国際化とかSDGsなどは、ちゃんちゃらおかしいと感じている層だろう(いや、国際化やSDGsの方が「エラい」「優れている」などという意味ではない。念のため)。
そんな彼らが改めて「日本人ファースト」を掲げる参政党の洗礼を受け、強く「教化」された。で、大挙して参政党に入れたのだ。
その傾向は、実は(先述の通り)すでに都議選でハッキリ出ていた。だから「参議院選挙は、投票率が上がれば逆に大変かも?」とは思っていた。
だが投票率アップに加えて自公からある程度、票が離れ、それが特定の野党へ行っただけで、これら両者のミックスによりここまで政界が大変動するとは思わなかった。
うかつだった。
そんな彼らが改めて「日本人ファースト」を掲げる参政党の洗礼を受け、強く「教化」された。で、大挙して参政党に入れたのだ。
その傾向は、実は(先述の通り)すでに都議選でハッキリ出ていた。だから「参議院選挙は、投票率が上がれば逆に大変かも?」とは思っていた。
だが投票率アップに加えて自公からある程度、票が離れ、それが特定の野党へ行っただけで、これら両者のミックスによりここまで政界が大変動するとは思わなかった。
うかつだった。
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