W杯決勝を尻目に「森保続投」が既成事実化
世の中がアルゼンチン VS フランスの激闘の決勝戦に沸くなか、日本サッカー協会の田嶋幸三会長の思惑通り、森保監督の続投が既成事実化しようとしている。
レーヴやビエルサなど大物も取り沙汰されているが、予算を考えればわかる通りすべてダミーだ。いちおう「外国人監督も検討しました」というアリバイ作りである。
てなわけで本命の「森保続投」はほぼ決まりなのだろう。あーあ、という感じだが、それがもし本当なら高いハードルを設定しチームを鍛えたい。
ポゼッションとカウンターの使い分けを
まず世の中的にはカタールW杯での森保ジャパンの守備的な戦いを見て、「そろそろ主導権を握るサッカーをやってほしい」という十年一日の希望がまたぞろ寄せられている。
ただ勝つだけじゃ満足できない、ってわけだ。
そうなると森保ジャパンは、カウンターとポゼッションを使い分けるチームでなければならない。
敵が低いライン設定でカウンターを狙っているなら、ポゼッション・スタイルでこちらから仕掛けて圧倒する。攻め切ってしまう。
かと思えば敵がラインを上げて遮二無二攻めてきたら、ブロックを低く構えてカウンターで打ち取る。
そんな戦況に応じた機敏なサッカーをするべきだ。
最終ラインからビルドアップする
またカタールW杯での森保ジャパンは、GKの権田がアバウトなロングボールを放り込んでばかりいた。ここも変えたい。
もちろん前線にフリーの味方がいればロングボールもありだが、そうでないならGKに足元がいいシュミットを使い、最終ラインから丁寧にビルドアップするサッカーをしたい。こうして組み上げ、意図のある攻撃をする。
ビルドアップのパターンはいろいろだ。4バックの右SBが上がれば残る3枚が右にスライドし3バックを構成して味方を押し上げる。
あるいはCMFがCBの間に落ちて3バックになり、両翼を上げて前線をうかがう。これで中盤までボールを運び、中盤で組み立てて相手ゴールを狙う。
こんなふうに「主体性のあるサッカーを」というなら、まずビルドアップからだ。
オーバーロードで敵を釣る
こうしてポゼッションし、ゾーンのギャップでボールを受けて敵をゆさぶる。
あるいはオーバーロードで一定のエリアに意図的に選手を集中させ、逆側にスペースを作って活用する。
つまり逆サイドにアイソレーションを作り出し、そこに三笘を使って勝負させる。
またはSBの選手が内側に絞って偽SB化し、敵の中盤の選手を中へ釣って同サイドのウイングに1対1の状況を作り出す。そこで仕掛ける。
こんなふうに戦術的にテンプレート化された崩し方は多い。
だがカタールW杯でのわが日本代表は、ボールを持たされポゼッションせざるを得なかったコスタリカ戦を見ればわかる通り、攻め手に回った場合の戦術がカケラもなかった。「主体性のあるサッカー」を求めるなら、森保ジャパンはこうした攻めの手をマスターし、戦術的に動いてほしい。
W杯本大会を見据えた戦術的な強化を
カタールW杯での森保ジャパンは、ただなんとなく「選手まかせ」でアジア予選を戦った。
で、本大会に入ればほぼぶっつけ本番の3-4-2-1で、相手にボールをもたせて勝つサッカーをした。
あんなドタバタはもう御免だ。森保監督はアジア予選のときから「本番」を見据えて戦術的に強化してほしい。
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【サッカー観戦術】ひとクラス上になるサッカーの見方
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ただ勝つだけじゃ満足できない、ってわけだ。
そうなると森保ジャパンは、カウンターとポゼッションを使い分けるチームでなければならない。
敵が低いライン設定でカウンターを狙っているなら、ポゼッション・スタイルでこちらから仕掛けて圧倒する。攻め切ってしまう。
かと思えば敵がラインを上げて遮二無二攻めてきたら、ブロックを低く構えてカウンターで打ち取る。
そんな戦況に応じた機敏なサッカーをするべきだ。
最終ラインからビルドアップする
またカタールW杯での森保ジャパンは、GKの権田がアバウトなロングボールを放り込んでばかりいた。ここも変えたい。
もちろん前線にフリーの味方がいればロングボールもありだが、そうでないならGKに足元がいいシュミットを使い、最終ラインから丁寧にビルドアップするサッカーをしたい。こうして組み上げ、意図のある攻撃をする。
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あるいはCMFがCBの間に落ちて3バックになり、両翼を上げて前線をうかがう。これで中盤までボールを運び、中盤で組み立てて相手ゴールを狙う。
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オーバーロードで敵を釣る
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あるいはオーバーロードで一定のエリアに意図的に選手を集中させ、逆側にスペースを作って活用する。
つまり逆サイドにアイソレーションを作り出し、そこに三笘を使って勝負させる。
またはSBの選手が内側に絞って偽SB化し、敵の中盤の選手を中へ釣って同サイドのウイングに1対1の状況を作り出す。そこで仕掛ける。
こんなふうに戦術的にテンプレート化された崩し方は多い。
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W杯本大会を見据えた戦術的な強化を
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で、本大会に入ればほぼぶっつけ本番の3-4-2-1で、相手にボールをもたせて勝つサッカーをした。
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