「いつか来た道」をひた走るハリルジャパン
まるでザックジャパンの海外組完全固定を見るかのようだった。屈辱のスコアレスドローに終わったシンガポール戦を受け、カンボジア戦とアフガニスタン戦では「取りこぼすまい」とスクランブル態勢でスタメンに海外組をずらり揃えた。
高校サッカー部レベルの相手に、必死すぎるハリルジャパン。「たかが」アジア2次予選など新戦力発掘のテストに使いたいのに、最弱相手にこれでは「ただ勝つ」だけで強化にならない。ナンセンスだ。
おそらくハリルは、もう頭の中でレギュラーを固めているのだろう。
楽勝のはずのアジア2次予選で海外組をこれだけ完全固定しているのだから、ロシアの本番では当然、固定するに決まってる。するとブラジル大会とほとんど同じメンバーで臨むことになる。ザックジャパンの二の舞である。
それは選手起用の仕方でわかる。新しい選手を使うのは、決まって後半35分あたり。完全な定食コースであり、判で押したように同じパターンだ。
現に先日のアフガニスタン戦でも、終了間際に武藤嘉紀と遠藤航を交代出場させた。だがあんな少ない残り時間で、いったい何ができるというのか? 時間稼ぎにしかならない。そう思うのは私だけだろうか?
原口はスタメン起用されたからこそ爆発した
たとえば同じアフガニスタン戦でスタメン起用されて爆発した原口の台頭を見てほしい。
いままで控えでしか使われなかった選手をスタメン登板させると、「よーし、やってやるぞ!」とモチベーションが炸裂する。結果、代表でいまひとつの成績だった選手も覚醒する可能性がある。
新しい選手のスタメン起用は、新戦力発掘の起爆剤なのだ。
もちろんそんな原口の抜擢はハリルのファインプレイである(私は原口のスタメン起用を事前に知って大ガッツポーズをした)。だがもうひと声、アフガニスタン戦では遠藤航はスタメンで使ってほしかった。
また、すでに実力がわかっている宇佐美をこの試合で途中出場させる意味がわからない。宇佐美を入れるために原口を右SBに回してゲームに残すくらいなら、正ポジションで原口を最後までやらせるべきだ。
以前にも指摘したが、こういうあたり、ハリルは自分の采配に「自分で酔う」ようなところがある。
もし私が原口だったら、こう思うだろう。
「俺はいままでずっと残り7分や8分しか時間を与えられず、今日やっとスタメンが取れた。しかもその試合で2アシストと活躍した。なのにその俺が、まだ結果の出ない宇佐美投入の犠牲になるのか? 俺が右SB? ケッ。ベンチがアホやから野球ができへん」
相手が弱いアジア2次予選は「練習試合」としてチーム強化に役立てないと意味がない
すでに実力が把握できている宇佐美をあそこで出すなら、まだ今代表で1試合しか出場してない米倉に経験を積ませるべきではないか?
もちろんハリルは宇佐美(の調子が上向けば)レギュラーと考えているのだろうし、途中交代は全体のバランスとの兼ね合いもあるからいちがいにいえないが、「えっ? また宇佐美にチャンスをやるの? 新戦力の発掘はもうしなくていいの?」と強く感じた。
選手起用は選手のモチベーションを高める特効薬だが、使い方をまちがえると諸刃の剣になる。
くどいようだが、繰り返し何度でも書く。相手が弱いアジア2次予選は、「練習試合」としてチーム強化に役立てなければ意味がない(ただし死命を制するシリア戦は別)。この段階での海外組のスタメン完全固定はやめてほしい。滅びの道だ。
まるでザックジャパンの海外組完全固定を見るかのようだった。屈辱のスコアレスドローに終わったシンガポール戦を受け、カンボジア戦とアフガニスタン戦では「取りこぼすまい」とスクランブル態勢でスタメンに海外組をずらり揃えた。
高校サッカー部レベルの相手に、必死すぎるハリルジャパン。「たかが」アジア2次予選など新戦力発掘のテストに使いたいのに、最弱相手にこれでは「ただ勝つ」だけで強化にならない。ナンセンスだ。
おそらくハリルは、もう頭の中でレギュラーを固めているのだろう。
楽勝のはずのアジア2次予選で海外組をこれだけ完全固定しているのだから、ロシアの本番では当然、固定するに決まってる。するとブラジル大会とほとんど同じメンバーで臨むことになる。ザックジャパンの二の舞である。
それは選手起用の仕方でわかる。新しい選手を使うのは、決まって後半35分あたり。完全な定食コースであり、判で押したように同じパターンだ。
現に先日のアフガニスタン戦でも、終了間際に武藤嘉紀と遠藤航を交代出場させた。だがあんな少ない残り時間で、いったい何ができるというのか? 時間稼ぎにしかならない。そう思うのは私だけだろうか?
原口はスタメン起用されたからこそ爆発した
たとえば同じアフガニスタン戦でスタメン起用されて爆発した原口の台頭を見てほしい。
いままで控えでしか使われなかった選手をスタメン登板させると、「よーし、やってやるぞ!」とモチベーションが炸裂する。結果、代表でいまひとつの成績だった選手も覚醒する可能性がある。
新しい選手のスタメン起用は、新戦力発掘の起爆剤なのだ。
もちろんそんな原口の抜擢はハリルのファインプレイである(私は原口のスタメン起用を事前に知って大ガッツポーズをした)。だがもうひと声、アフガニスタン戦では遠藤航はスタメンで使ってほしかった。
また、すでに実力がわかっている宇佐美をこの試合で途中出場させる意味がわからない。宇佐美を入れるために原口を右SBに回してゲームに残すくらいなら、正ポジションで原口を最後までやらせるべきだ。
以前にも指摘したが、こういうあたり、ハリルは自分の采配に「自分で酔う」ようなところがある。
もし私が原口だったら、こう思うだろう。
「俺はいままでずっと残り7分や8分しか時間を与えられず、今日やっとスタメンが取れた。しかもその試合で2アシストと活躍した。なのにその俺が、まだ結果の出ない宇佐美投入の犠牲になるのか? 俺が右SB? ケッ。ベンチがアホやから野球ができへん」
相手が弱いアジア2次予選は「練習試合」としてチーム強化に役立てないと意味がない
すでに実力が把握できている宇佐美をあそこで出すなら、まだ今代表で1試合しか出場してない米倉に経験を積ませるべきではないか?
もちろんハリルは宇佐美(の調子が上向けば)レギュラーと考えているのだろうし、途中交代は全体のバランスとの兼ね合いもあるからいちがいにいえないが、「えっ? また宇佐美にチャンスをやるの? 新戦力の発掘はもうしなくていいの?」と強く感じた。
選手起用は選手のモチベーションを高める特効薬だが、使い方をまちがえると諸刃の剣になる。
くどいようだが、繰り返し何度でも書く。相手が弱いアジア2次予選は、「練習試合」としてチーム強化に役立てなければ意味がない(ただし死命を制するシリア戦は別)。この段階での海外組のスタメン完全固定はやめてほしい。滅びの道だ。