えくぼ

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「うた新聞4月」 の巻頭歌

2019-04-05 14:25:06 | 歌う
いま届いた「うた新聞4月」 の巻頭作家は馬場あき子と小池光。平成の代表歌人である。馬場あき子は歌誌「かりん」の代表、朝日歌壇の選者としても大活躍している、巻頭歌15首より3首

「いいね!」 といふ便利なことば交はりはそれ以上にも以下にもならず

ひる電車スマホで本を読む人の隣にそつと腰を下ろせり

愛しきものありし日のこと思ふらんこころ満開のこぶし見てゐる

昨年、「かりん」という結社を共に育ててきた夫を亡くしたが老いることなく令和の歌人としても活躍するだろう。

馬場あき子と並んで作品15首を発表している小池光は馬場の息子のような弟のような、茶目っ気のある作品が楽しい。小池作品を3首抄出する。

七十歳で死にたる斉藤茂吉より年上となりて歌がぼろぼろ

尻ですわつて壊れないかをたしかめるハズキル一ペの広告不快

昨日からハクモクレンは花ひらき出掛けるわれにいつてらつしやいといふ

新鋭歌人として私を刺激し続けた彼は迢空賞、読売文学賞、仙台文学館館長に、いつの間にか雲の上の歌人に、

小池光先生、わたしは先生のお歌をハズキル一ペで拝読しております。

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