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いつよりか「二人っ子」

2017-03-12 10:00:59 | 歌う
      いつよりか「二人っ子」

♥ 中国のことにしあれどいつよりか「二人っ子政策」さもあれど嗚呼 松井多絵子
                              

 中国は人口抑制のため1979年に、1組の夫婦が1人の子供しか産めない「1人っ子政策」を始めた。だが、少子高齢化が急速に進んで労働力減少、将来の労働力の確保のため「二人っ子政策」を2016年に始めた。出生数は政府の期待通りに上昇に転じたが、出生後も働きたい女性の子育て支援が課題として浮上している。

 10年余り前に私は気軽に中国の旅をした。3泊4日、料金も日本の国内旅行並み。現地のガイドさんは既婚女性が多かった。子供の世話を親に任せて働く。ただ1人の孫は甘やかされて食べ物の好き嫌いが多い。「自己中心で我儘、贅沢で困る」と彼女たちは嘆いていた。将来の中国の労働力のため、というだけでなく子供の躾のためもあり「二人っ子」が多くなり始めたのではないか。

 「一人」と「二人」はすごく違う。何かと比較される。女子の場合は、まず容姿、そして性格。才能、好み、親も長女は、次女はと話題にし、周囲も興味を持つ。例えば朝日歌壇の松田梨子、わこ姉妹の歌は、長女と次女だから面白い。思春期の多感な女子の心の動きが鮮やかに伝わってくる。それぞれ優劣をつけがたく梨子が好き、わこが好き、なのだ。しかし、たとえば長女だけ容姿端麗、学力も才能もゆたか、そんな場合の次女の劣等感は強くなるばかりだ、むしろ2人とも平凡な方が本人も親のこころも長閑かもしれない。

 結婚して平穏に暮らしていた女性が、友達が優秀な男と結婚し、豪邸で優雅に暮らしはじめてから、2dkの社宅暮らしの自分がお粗末に思えてきた。他者と比較することは自分をダメにする場合も多い。競争はレベルアップするがケガもする。爆買いの好きな中国のひとびとは親しい人を意識しすぎるのではないか。中国人だけではない、私たちだって絶えず誰かを意識し、振り回されて自分を疲れさせているかもしれない。

 ♥ ふたりより独りで見たい山桜、枝垂れる桜の花に触れつつ

         3月12日 松井多絵子、


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