AME 「雨は詩を生む」 AME
★短夜の雨はつぶやくように降る少しかなしい詩のように降る
松井多絵子歌集『厚着の王さま』より
今日も晴天、つゆ入りしたのに雨が降らない。ふとんが干せる、洗濯物がからっと乾く。歩きやすく服も靴も汚れない。でも野菜の値段が高くなる、短歌ができない。やれやれだ。
★亀が子を産むのは六月らしわれも一行の詩を産めるか雨夜
何も書かれていないメモ帳の白の美しいこと、淋しいこと,恐ろしいこと。願わくば雨は夜に降って欲しい。「ざーざー」ではなく「ぽっぽっ」と。夜空が私につぶやくように。
★『赤光』をじっくり読めというように雨音が重くなってくる夜
しとしと降る雨とザーザー降る雨、その雨音で詠む歌が異なりますね。
★いま言いしキミの言葉を消している浅夜の雨の濁音、吃音
ゲリラ豪雨ほどでなくても激しくふる雨は共に話し合っている相手の言葉を消してしまう。ときには詩になるキミの言葉を。今日は雨が降らないので私の古い歌を思い出しながら、、、。
6月6日 雨を乞う真昼の松井多絵子
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます