「バラにはなれない」
旅行社から送られてきたPR誌には。バラの名園をまわるツアーは見当たらない。あれほどたくさんあったのに、7月にはバラのツアーはない。花屋には色とりどりのバラがあふれている。贈り物のバラなのか
✿ 怖いこと言ってくれるな紅バラは紅バラの木にしか咲かないなんて
10年も前のわたしの歌である。この歌に共感してくれた歌友が何人かいた。著名な歌人の子息、妻、孫などの作品が高く評価されることへの、私の批判だとおもわれたようである。成功したひとの子供たちは、一般の人とはちがうスタートラインから出発する。そのことへの不満は大きな声では言はないが、ひそひそ話。反発してガンバル人は有名な歌人になれるかもしれない。グルメやおしゃれ、おしゃべり、テレビにも付き合わず、読んで詠みまくることができたなら、でも、頑張りたくない人は、「やはり、才能なのよ」。「バラはバラの木にしか咲かない」 と言う。わたしもその一人だが、、。
わたしの歌集を開いてもバラの歌はなかなか見当たらない。才色兼備のおんなのようなバラ、しかもひそかに棘を備えている。わたしを落ち着かせてくれない花である。わたし蕩けさせてくれる紫陽花が大好きだ。でも紫陽花の泡はいま消えつつある。向日葵はわたしをヤル気にさせてくれる。この花を見ていると食欲旺盛になる。サルスベリもいい。とくに白サルスベリの下に立つとウエディングのベールを被るようだ。
✿ 花壺の白バラいつまで生きるのか切られてもなお青春の肌
もう5年も前のこと、妹の葬儀の後、一抱えの白バラを持ち帰った。居間に飾ったが夜、電気を消すとバラの白さがするどくなる、もしカーネーションだったら、白さがやわらかいのに、あたたかな白なのに、 あの秋から私はバラを買わない、贈らない。 贈られることもない、バラの花束。
♪♪♪ さとサマ わたしのブログを楽しく読んでくださるとのこと、とてもうれしいです。
6月24日 松井多絵子
独特の文章楽しんでます
ありがと♪