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軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

ケリ

2018-04-27 00:00:00 | 野鳥
 夜の闇を切り裂いて、というとやや大げさではあるが、そんな風に感じるくらい鋭い何かの鳴き声のようなものが毎夜のように聞こえていた。去年、大阪の実家でのことである。

 数日後の昼間にも同じ声が聞こえてきたので2階の窓から外を見ると、50mほど先、休耕田の中に鳥の姿が見えた。ハトよりもやや大きめ、やや細めの鳥であった。

 すぐに、タゲリという名前が浮かんだが、ここには鳥類図鑑もなく確かめることができないので、軽井沢にいる妻にその鳥の特徴を伝えて調べてもらうことにした。

 しばらくして、その鳥は「ケリ」ではないかとの返事が返ってきた。YouTubeでは、鳴き声が聞けるのだという。私もその姿と鳴き声を確認したが、間違いない。あの、けたたましい鳴き声の主は「ケリ」という名の鳥であった。

 普段使いにしているコンデジを超望遠にして撮影すると、親子だろうか、3羽のケリの姿が確認できた。


休耕田に姿を見せる「ケリ」(2017.2.17 撮影)

 このケリだが、写真で確認すると、気は強そうなもののなかなか美しい鳥である。それに、この写真からは見えないが、飛び立つときには、羽裏の黒と白のコントラストがとてもよく目立つ。

 実家周辺はちょうど住宅地が田畑に切り替わる境界にあたる場所であり、近くには水田も見られるが、すぐ前の土地は2年前ほど前から休耕地となり、雑草が生えている。ケリはここで餌を捜しているようであった。

 鳥類図鑑でケリについて調べてみると、次のような記述がある。

 「留鳥として本州各地にすむが、繁殖地は局地的。東海~近畿地方に比較的多く、積雪地のものは冬は暖地に移動する。水田や川原、畑や草原などの開けた場所に小群で生息。冬や渡り期には湖沼や干潟にも現れる。採食、営巣とも地上で行い、昆虫や両生類などを食べる。警戒心が強く、人やイヌ、猛禽類などの侵入者に対しては、上空を旋回して急降下の集団攻撃をしかける。鳴き声が和名の由来」

 そして、鳴き声の欄には「ケッ、キリッ、キリリリ(警戒時)」とある。

 まさに、この図鑑の示すとおりの状況である。住宅地の近くにこうした鳥が生息していたことは、意外ではあったが、同時に嬉しくもあった。

 それからもしばらくは、このケリの鳴き声が聞こえていたように思うが、次第に聞かれなくなり忘れてしまっていた。ただ、この鳥のことは少し気になっていた。

 そして、今年3月に実家に来たときに、また、夜になるとあのけたたましい声が聞こえてきた。毎年決まってこのあたりにやってきているようであった。

 翌日の昼間、昨年見かけたあたりを捜してみると、今度は2羽のケリの姿が見えた。いくつかある田や畑地の間を行き来しているようであった。

 ケリが飛び立つときの、コントラストの美しい羽の写真が取りたくて、今年はしばらくの間、2階の窓から撮影を試みた。

 近くを人が通っても特に警戒する様子もなく、畑地で餌を捜している様子であったが、そのケリが激しく鳴いたのは、カラスが近づいてきたときであった。

 夜に鳴く理由はまだわからないが、猫が近くに来たときかもしれない。野良犬はこの辺りにはまったく見られない。


休耕田に来たケリ・1/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・2/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・3/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・4/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・5/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・6/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・7/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・8/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・9/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・10/11(2018.3.22 撮影)


休耕田に来たケリ・11/11(2018.3.22 撮影)

 しばらく撮影していると、次第に次の動作が読めるようになる。ようやく羽ばたいている姿を捉えることができた。


飛び立つケリ・1/2(2018.3.22 撮影)



飛び立つケリ・2/2(2018.3.22 撮影)

 ケリはいろんなしぐさも見せてくれた。


餌を咥えるケリ(2018.3.22 撮影)


左羽の手入れをするケリ(2018.3.23 撮影)


右羽の手入れをするケリ(2018.3.22 撮影)


胸の手入れの時にはツルのように首が長く見える(2018.3.22 撮影)


右羽を半開きにするけり(2018.3.22 撮影)


気がゆるんだのか、だらりと羽を下げているケリ(2018.3.22 撮影)

 一羽のケリをカメラで追いながら、しばらく撮影していると、もう1羽のケリの方に近づいていったが、そのケリは抱卵のためか、すぐそばの畑地にうずくまった。どうもこの場所で営巣しているらしいことがわかった。


ケリが歩いていった先にはもう一羽が(2018.3.22 撮影)


一羽が畑地にうずくまった(2018.3.22 撮影)


畑地でじっとうずくまるケリ(2018.3.22 撮影)

 翌日、同じ場所を見ると、やはり1羽のケリがうずくまっており、もう1羽は少し離れたところで見張りをしているように見えた。


畑地でうずくまるケリ(2018.3.23 撮影)


営巣場所の近くで見張りをするケリ(2018.3.23 撮影)


ムクドリのことは全く警戒していない(2018.3.23 撮影)

 その次の日は、軽井沢に帰る予定日であったので、その後の様子を見届けることができないまま、次回来るときには雛が孵っているのだろうかなどと期待しながら帰宅した。

 そして、今回半月ぶりに実家にやってきて、ケリが営巣していた場所を見て驚いた。考えてみれば当然のことだが、ケリが営巣していた場所は今年も稲作の準備のためにすべて掘り返されていた。ケリの姿はどこにも見られず、すでに巣立ちが終わったのかどうかも判らない。


水田準備のために掘り返された田(2018.4.15 撮影)

 ウィキペディアの「ケリ」の項を見ると、この営巣に関して次のように書かれている。

 「巣は水田内や畦などの地面に藁を敷き作る。よって農作業による影響が著しく大きい。繁殖期中は時にテリトリーを変えるなどして最大3回営巣を試みる。」

 ケリにとって、営巣場所が農作業の影響を受けることは、折り込み済みのことのようである。たくましく、別の場所で引き続いて繁殖活動をしているのかもしれない。

 数日後の夜、またあのけたたましい、「ケッ、キリッ、キリリリ」という鳴き声がどこからか聞こえてきて、私もほっと胸をなでおろしたのであった。

 



 
 
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スズメのサナちゃん

2017-01-05 21:30:00 | 野鳥
明けましておめでとうございます。ことしもどうぞよろしく。

居間の窓際に設置した野鳥用の餌台にはシジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、コガラなどがよくやってくるが、カラの仲間は行儀がいいと言うか、一羽ずつ入れ替わり立ち代り餌台にくることが多い。

ところが、スズメとなるといつも集団でやってきて、多いときには10数羽がひしめき合っている。

カラの仲間もスズメももちろん他の野鳥たちも、通常は個体の識別はできないのでエさを食べにきているのがいつも同じ鳥なのか次々と入れ替わっているのかは判断できない。

そのような中で、キジバトのモンドノスケだけは識別できていることを以前このブログで紹介したが、昨年秋にもう一羽追加できることになった。

やはり妻が見つけたのだが、スズメの中にいつも真っ先にやってきて最後までエさを食べ続け、半分くちばしを開き気味にしていて、かつ丸々と太った一羽がいることがわかったらしい。

気をつけて見ているとこの個体は、単独でやってくることもあり、長い間エサを食べ続けたり、時には餌台の上で居眠りまで始めるという。

名前をつけようということで、丸々と太っているので昨年話題になってこのブログでも取り上げた「真田丸」の名前をつけようということになって、そのままの「サナダマル」に落ち着いた。普段は「サナちゃん」と呼んでいる。

その「サナちゃん」をトリ年にちなんで皆様に紹介しようと思い立ち、今日ビデオカメラを回してみたところ、期待通り一番乗りでやってきた。以下の写真はすべてビデオからのコマ取りである。


真っ先に餌台に姿をみせたスズメの「サナちゃん」(2017.1.5 11:40 撮影)


続いて2羽目がやってきた【サナちゃんは手前】(2017.1.5 11:41 撮影)


続いて3羽目がやってきて、後続の2羽も見える【サナちゃんは手前】(2017.1.5 11:43 撮影)


7羽目が飛んできた【サナちゃんは相変わらずいちばん手前】(2017.1.5 11:44 撮影)


今日は7羽までであった【サナちゃんは左側中央で口をあけている】(2017.1.5 11:45 撮影)


やがて、5羽に減り【サナちゃんは手前】(2017.1.5 11:46 撮影)


4羽になった【サナちゃんは右、エサを食べるのが下手でよくこうしてゲーとしている】
(2017.1.5 11:51 撮影)


そして、サナちゃんは今日は左手前から早めに飛び去った(2017.1.5 11:51 撮影)


残る3羽もエサを食べ終えて飛び去る(2017.1.5 11:52 撮影)


続いて、後方の木で待機していたシジュウカラがやってきた(2017.1.5 11:53 撮影)

サナちゃんの食事時間は、今日は11:40から11:51までの11分間でした。



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モンドノスケ

2016-08-20 18:57:03 | 野鳥
 昨年春に当地に引越しをし、ご近所に挨拶に行った時、Mさん宅の窓際に野鳥用の餌台が備え付けられているのに気がついた。

 そのことを話題にして帰ってきたところ、後日同様の餌台を持ってご主人がこられ、つごう2台もプレゼントしていただいた。屋根付きの立派なもので、それ以来使い続けている。1台はまず庭のモミジの木の下に、もう1台はしばらくしてMさんに習って、ダイニングルームの窓際に設置した。

 すぐに、モミジの木の下の餌台にキジバト、ヒヨドリ、シジュウカラそしてスズメなどが餌を食べに来るようになった。その後、コガラ、ヒガラ、ヤマガラと次第に集まってくる野鳥の種類が増えていった。

 こうして集まってくる野鳥の写真を撮りたくなってきたので、主体をダイニングルームの窓際のものにして、室内から写真を撮ったり、長時間ビデオをまわして集まってくる鳥たちの種類を確認したりしている。

 この一年半ほどの間にダイニングルームの窓外の餌台に集まった野鳥の種類は20種を越えた。これらは、今後順に紹介することにして、今回はキジバトの「モンドノスケ」を取り上げる。

 通常、集まってくる野鳥の個体の識別は難しくてできないものだが、このキジバトだけは少し違っている。ある時、眉間のところに他のキジバトとは違った特徴のある個体がいることに妻が気づいた。

 そこでこのキジバトは、時代劇の早乙女主水之介に習って「モンドノスケ」という名前を妻から賜った。羽が生え変わるためか、眉間の傷の様子は時には異なるように見えるが、相変わらずこの特徴は続いている。


眉間に傷(?)のあるキジバト「モンドノスケ」(2016.8.8 撮影)

 元祖・早乙女主水之介は独身だったようだが、キジバトの「モンドノスケ」は奥さんと一緒に餌を食べに来ることが多い。名前をつけてみると不思議なもので、今まで以上に可愛く思えてくる。しばらくやってこないと心配になったりする。

 今のところ我が家の餌台にやってくるキジバトは、この「モンドノスケ」夫婦と、その子供らしいもう一羽だけである。名前をつけて見ているとこんなことも判ってきた。


きれいな奥さんと一緒に餌を食べにやってきた「モンドノスケ(右)」(2016.8.8 撮影)

 最近、我々の気持ちが伝わったのか大分慣れてきたようで、朝うっかり餌を入れるのを忘れたり、遅くなったりすると窓の外からダイニングルームの中を覗き込むようにして餌の催促をするようになった。ますます可愛くなる。

コメント (1)
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