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軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

シャーロック・ホームズ(1)

2016-09-23 11:53:01 | 軽井沢
 軽井沢にシャーロック・ホームズ像があるとされているが、いったい両者にどんな関係があるのかと不思議に思っていた。先日国道18号から旧街道沿いに入ったところにある追分宿に行き、そこから案内板を頼りにその像を見に行ってきた。

 軽井沢の観光地図にも、このシャーロック・ホームズ像のことが書かれているものと、そうでないものとがあって、実際の場所がよくわからなかったため、まずは現地近くに行ってみることにした。

 目指す像は、旧街道から再び国道18号に出た追分の分去れ(おいわけのわかされ)を右に道をとって、さらに少し先を右折してしばらく行ったところにある庚申塚公園の中にあった。ちなみに、この追分の分去れとは旧中山道と北国街道の分岐点に当たる場所で、右が旧北国街道である。


シャーロック・ホームズ像は庚申塚公園の中にある(2016.9.11 撮影)

 この庚申塚公園には、いくつかの石碑が建てられているが、その一番奥にシャーロック・ホームズの像が建てられている。入り口からは少し見えにくい位置にあるが、像は思っていたよりも大きくて立派なものであった。


庚申塚公園の石碑の一番奥に建てられている像(2016.9.11 撮影)

 像の身長は183cmということで、実際(?)の身長に近いものと思われパイプを右手に持った姿である。顔は、テレビで見慣れたイギリス制作のドラマに出ている俳優(ジェレミー・ブレット)から受ける印象よりも大分若い感じがする。


シャーロック・ホームズ像の全体(2106.9.11 撮影)


シャーロック・ホームズ像の上半身(2016.9.11 撮影)

 台座には、Sherlock Holmes の文字が刻まれたプレートがはめ込まれている。


像の台座部分に嵌め込まれた Sherlock Holmes の銘板(2016.9.11 撮影)

 疑問に思っていた軽井沢との関係については、像の左側にこの像が建てられた由来が書き記されていた。


像が建てられた経緯が書かれたボード(2016.9.11 撮影)

 これによると、「アーサー・コナン・ドイル(1859-1930)が書いたホームズ物語全60作品を翻訳家延原謙がここ追分で全訳したのにちなんで、この地を選び、ホームズ登場100周年を記念してホームズ像野外彫刻を建てました。 1988年10月 シャーロック・ホームズを愛する有志一同」とある。

 像の台座の背面には、500名を越えるこの有志の方々の名前が刻まれたプレートが嵌め込まれているが、今からほぼ28年前に建てられていることになる。

 軽井沢は多くの文学者が逗留、移住したことで知られているが、そうした歴史の一つに数えることができるものと言えるようだ。ただ、その割には、観光案内などでの扱いが目立たないのには何か理由があるのだろうか。

 私は、このホームズ物語が好きでイギリス制作のドラマ「シャーロックホームズの冒険」のDVDを見ている。そんなこともあり、過日ロンドンに旅行した折にも物語の舞台になった地下鉄の駅に立ち寄ったことがあった。そのベイカー・ストリート駅構内の壁面には、シャーロック・ホームズの横顔を表すタイルが貼られていたのが思い出される。


地下鉄ベイカー・ストリート駅にあるシャーロック・ホームズの横顔を表すタイルの前で(2013.12.21 撮影)


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浅間石(1)

2016-09-16 09:36:09 | 軽井沢
 軽井沢の町を歩いていて目に付くもののひとつが、町のさまざまな場所にに使われている「浅間石」だ。

 別荘地の道路側境界の石垣や門柱などによく使われていて、軽井沢のシンボル的な存在にもなっている。古いものには苔が生え、石の隙間からはシダなどが生えて風格が感じられる。


旧軽井沢の別荘の道路に面した石垣に使われている浅間石(2016.8.26 撮影)


苔むして隙間にはシダ類などの生えた石垣(2016.8.13 撮影)

 信濃追分にある浅間石の専門業者によると、最近はいい浅間石が取れなくなったということであるが、新たに作られた石垣や門柱にきれいな浅間石が使われているのを見ることができる。


新たに建設された、きれいな浅間石を使った門柱(2016.8.13 撮影)

 軽井沢の鉄道の玄関口である軽井沢駅北口1階を出るとその前はロータリーで、タクシーの発着場所や、送迎車用の駐車場になっている。

 その一角に浅間石を用いたモニュメントがあって観光客を迎えている。

 ここに用いられている浅間石は、別荘地などの石垣に用いられているものよりもずいぶん大きいものが使われている。

 浅間石は浅間山の1108年の噴火活動により麓に運ばれた追分火砕流から掘り出されたものとされているが、巨大なものから砂状のものまでその大きさはさまざまで、ある程度以上の大きさのものが浅間石と呼ばれているようだ。


軽井沢駅北口1階前にある浅間石のモニュメント(2016.8.7 撮影)


軽井沢駅北口1階前にある大きい浅間石の石組み(2016.8.7 撮影)

 軽井沢駅から、しなの鉄道で一駅行くと中軽井沢駅に着く。

 この駅舎は、2013年にくつかけテラスという地域交流施設および中軽井沢図書館と一体になった建物としてリニューアルされたものだが、その外壁や柱などに浅間石をタイル形状に切断したものが用いられている。その様子は斬新で見ごたえがある。


中軽井沢駅、くつかけテラスの外壁に用いられているタイル状にカットされた浅間石(2016.8.25 撮影)

 そのほか、軽井沢警察署の正面の植え込みは、季節の花が美しいが、この植え込みを囲んでいる石垣にも浅間石が使われている。

 この軽井沢警察署の浅間石については、私がまだ神奈川県に住んでいた頃に買った「ロックガーデン・と山草の栽培」(昭和51年 誠文堂新光社刊)に”軽井沢警察署前のロータリー式ロックガーデン”がカラー写真で、他の多くの内外のロックガーデンと共に「日本のロックガーデン」として紹介されていたことを覚えている。

 本に紹介された頃からの時間の経過を考えれば当然ではあるが、実際に行ってみると紹介当時とは様子がやや違っているように感じた。


軽井沢警察署正面玄関前の植え込み(2016.8.3 撮影)

 ロックガーデンに興味があったので、私も昨年当地に移住した際に浅間石を買い求めて、ミニロックガーデンを作り、山野草を育てて楽しんでいる。


拙宅の浅間石利用ミニロックガーデンに咲くミヤコワスレの花(2016.6.6 撮影)

 先日、浅間牧場に蝶の「アサマシジミ」の写真撮影に出かけた時、売店の一角に設けられた火山・浅間山の説明コーナーがあり、そこに「追分キャベツ」として、浅間石に似た石が展示されているのを見かけた。

 色は灰褐色をしていて、普段軽井沢で見慣れた真っ黒の浅間石とは少し様子が違っているように思えたし、重さもずっしりと重いように感じた。


浅間牧場に展示されている「追分キャベツ」(2016.8.1 撮影)

 こうしたこともあって浅間石のことを調べてみようと思い、ネットで群馬大学教育学部の早川由紀夫教授が書いておられるHPを見ていたところ、「浅間石」のことを火山学者は「パン皮岩塊」と呼んでいて、その愛称が「追分キャベツ」だということが判った。

 同じものの別称であった。元のマグマが、組成の差や流れ出した場所、酸化の条件の違いなどで、比重や外観色が異なったものになっているということのようだ。


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ラウンドアバウト(1)

2016-08-04 10:04:32 | 軽井沢
軽井沢の離山通りを旧軽井沢銀座から車で西に向かっていると、見慣れない道路案内が目に入る。六本辻のラウンドアバウトである。ロータリーのことだがここでは英国流にこのように呼んでいる。

 ここにくると車はラウンドアバウトを時計回りに回りながら出口に向かう。まだ国内ではそんなに普及していない交差点での仕組みだが、信号がなくどの方向から来る車も一時停止している(英国では一時停止しなくてもよかったし、ここも今後は変更されるようだ)ことも手伝ってか交通事故が減っているということで、長野県には現在、ここ軽井沢六本辻のほか飯田市(2箇所)、安曇野市、須坂市にあり、今後増やす方向だと聞く。


六本辻のラウンドアバウトを示す道路標示


六本辻のラウンドアバウトを通過する車


 私がラウンドアバウトに出会ったのは軽井沢に越して来る前に旅行した英国であった。コッツウォルズ(Cotswolds)に行った時のことだが、海外では数少ない日本と同じ右ハンドル運転の国ということで、思い切ってレンタカーで旅をすることにした。

 宿泊はロンドン市内であったが、市内の運転は避けて郊外のバース(Bath)まで列車で移動し、ここでナビ付きのレンタカーを借りた。英国のラウンドアバウトのことは事前に調べてあり、イメージトレーニングもしていたので運転中に次々と現れるラウンドアバウトも何とかこなすことができたが、ラウンドアバウト内に複数の車線があるときには流石にとまどった。

 出口が近い場合には一番外側の車線に入り、すぐにウインカーを出して左側に脱出すればいいが、出たい道路が遠い時には内側の車線に入って出口をいくつかやり過ごして、次に外側の車線に移ってから出口に向かうことになる。

 これがうまくできないと、ラウンドアバウト内をぐるぐると回ることになる。幸いそのような目にあうことはなかったが、なれない身には緊張の連続であった。

 面白いことに、私の出身地の大阪堺の実家近くにもこのラウンドアバウトがある。単にロータリーと呼んでいるがまさしくラウンドアバウトである。






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