まっしゅ★たわごと

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首都圏外郭放水路へ行ってきた!【前編】

2012年02月04日 21時03分11秒 | 都市



首都圏外郭放水路へ行ってきた!と言ってもかれこれ一年前の今くらいの出来事である。東京日帰り出張にかこつけて一泊した後に、宿泊地から電車を乗り継いではるばるやってきたのである。浅草から東武鉄道の伊勢崎線に乗って、まずは北上する。4本あった線路がいつのまにか2本の線路になり、春日部で野田線の乗り換えるも、ここから先は牧歌的な景色の広がる単線が続くのであった。エライ遠くまで来たなあというのが実感であったが、実際はそれだけでは終わらなかった。。。





駅を降りてみると、これまた驚くほどタクシーが来ないのである。しかも、町のバスは何と1日に4~5本しか走っていない始末である。このままだと時間に遅れてしまうという危機感もあったが、何とか他の見学者と分乗し目的地にたどり着くことが出来た。





ま、間に合ったぁ・・・
当施設の一般見学は平日の1日2回のみで、当日または前日までの降雨で放水路への立ち入りが出来ない場合は中止となる。更に予約は1ヵ月前にはたいてい埋まってしまっているためなかなかの激戦区なのである。







時間になり簡単な当日申し込み書と見学会に際しての型どおりの注意説明を受けた後、係員の同伴のもとに、まずは施設概要の説明から始められていった。ちなみに、当該施設は国土交通省江戸川河川事務所の所管となっており、当施設の職員によって説明がなされていくのである。





そもそも首都圏外郭放水路とは何かと言えば、元来、利根川の流域となっている春日部市付近は東西方向を山で挟まれており降雨の際に市内への雨水の流入が激しく、台風や大雨の際の利根川の氾濫や雨水排水処理設備が追いつかないなどによってしばしば床上浸水や床下浸水お被害にあっており、これを防止すべく、利根川界隈の雨量が一定の量を超えた場合に、この巨大地下放水路とその貯蔵槽に莫大な量の雨水を貯め、河川の増水がおさまった後に、ポンプアップして江戸川に放流するという設備なのだそうだ。







そしてそれら放水路の末端にある巨大な地下貯水槽が、かの有名な巨大神殿なのである。





ちなみに放水路は巨大なシールドマシーンによって掘り進められていく。大深度地下を掘り進める場合は、地上から砂を掘って後から埋め戻す開削工法よりも、モグラのように横からドリル状のもので掘り進めていくシールドマシーン工法の方がいろいろな面において都合がよいのである。





少し掘り進めては、進んだ分の側面の土をセメントミルクで崩れないように固めた後に、内側からコンクリート製のパネルをはめ込んでいく。そしてまた掘り進める。ただそれの繰り返しである。何キロも掘り進めるとなると気の遠くなるような繰り返し作業となるのである。





施設敷地内に展示されている実物大のコンクリートパネル。





同じくシールドマシーンの巨大な歯。





これをゆっくりと回転させることで、ゴリゴリと地下の硬い岩盤を削り取って行くのである。





事務所棟の屋上からシールドマシーンの展示物を見下ろす。





事務所棟の屋上から巨大神殿方面を望む。実はこのグランドの下に巨大神殿が眠っているのである。





グランドの脇に立って説明パネルを見てみる。





とうとう巨大神殿の入口にやってきた。意外と簡素な入口である。後ろに見えるのは事務所棟。





さあ、いよいよ地下神殿に潜入である。


つづく。。。