5月10日に行われた衆院予算委員会での参考人招致で、柳瀬元総理大臣秘書官は加計学園関係者との面会を認めた。しかしながら愛媛県や今治市の職員との接触は記憶にないと発言した。加計学園関係書との接触は聞かれていないので、かつての国会答弁にうそはない、という主張である。子どもの言い訳にしか思えない。
さらに「首相案件発言」は改めて否定した。この時の発言が気になる。柳瀬氏は、安倍総理は国家戦略特区を強く推し進めており、その意味で、
「面談の中でも獣医学部新設の解禁は、総理は早急に検討していくと述べている案件であるという趣旨はご紹介したように思います。」
と、説明している。つまり「首相案件」という意味は「国家戦略特区」のひとつとして「獣医学部新設」を、安倍総理が強く推し進めていたという論理を柳瀬氏は展開しているのである。それはそれで通らない理屈ではない。だとしたら、それに続く柳瀬氏の、
「そもそも言葉といたしまして私は普段から首相という言葉は使わないので、私の発言としてはややちょっと違和感がございます。」
という発言が必要ないということになる。言わなくともいい発言なのだ。わざわざこれを言ったということは、ひとつは印象操作を狙ったものであり、もうひとつは何かをごまかしたかったという心理が働いたものと考えられる。子供の言い訳は言わなくともいいことを言う。言わなくともいいことを言った場合は何かをごまかす時だ。
それでは何をごまかしたかったのだろう。それは上にあげた二つの発言の真ん中に入る次の発言であろう。
「しかしながら、(私が)この今治市の個別プロジェクトが首相案件になるという旨を申し上げるとは思いません。」
これは明らかにおかしい。
「この今治市の個別プロジェクトが首相案件になるという旨を申し上げてはいません。」
と言っているわけではなく、「論理的に考えた場合、私はそう言わないはずです」という第三者的な発言に変化しているのである。事実を述べているわけでもなく、記憶を述べているわけでもない。理屈を述べているだけだ。しかもこの理屈は自分の記憶をもとにしているため根拠が明確でなく、論理的とは言えない。
人間がうそをつく場合、こういう発言をしてしまう。あきらかに違和感を覚える発言なので、だれもが直感的に変だと感じてしまうのである。
とりあえず、柳瀬氏の参考人質疑は疑問の残らないようであったということだけは明らかであり、これで幕引きという雰囲気を作ってしまっている与党の姿勢は問題がある。
さらに「首相案件発言」は改めて否定した。この時の発言が気になる。柳瀬氏は、安倍総理は国家戦略特区を強く推し進めており、その意味で、
「面談の中でも獣医学部新設の解禁は、総理は早急に検討していくと述べている案件であるという趣旨はご紹介したように思います。」
と、説明している。つまり「首相案件」という意味は「国家戦略特区」のひとつとして「獣医学部新設」を、安倍総理が強く推し進めていたという論理を柳瀬氏は展開しているのである。それはそれで通らない理屈ではない。だとしたら、それに続く柳瀬氏の、
「そもそも言葉といたしまして私は普段から首相という言葉は使わないので、私の発言としてはややちょっと違和感がございます。」
という発言が必要ないということになる。言わなくともいい発言なのだ。わざわざこれを言ったということは、ひとつは印象操作を狙ったものであり、もうひとつは何かをごまかしたかったという心理が働いたものと考えられる。子供の言い訳は言わなくともいいことを言う。言わなくともいいことを言った場合は何かをごまかす時だ。
それでは何をごまかしたかったのだろう。それは上にあげた二つの発言の真ん中に入る次の発言であろう。
「しかしながら、(私が)この今治市の個別プロジェクトが首相案件になるという旨を申し上げるとは思いません。」
これは明らかにおかしい。
「この今治市の個別プロジェクトが首相案件になるという旨を申し上げてはいません。」
と言っているわけではなく、「論理的に考えた場合、私はそう言わないはずです」という第三者的な発言に変化しているのである。事実を述べているわけでもなく、記憶を述べているわけでもない。理屈を述べているだけだ。しかもこの理屈は自分の記憶をもとにしているため根拠が明確でなく、論理的とは言えない。
人間がうそをつく場合、こういう発言をしてしまう。あきらかに違和感を覚える発言なので、だれもが直感的に変だと感じてしまうのである。
とりあえず、柳瀬氏の参考人質疑は疑問の残らないようであったということだけは明らかであり、これで幕引きという雰囲気を作ってしまっている与党の姿勢は問題がある。
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