新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

核兵器廃絶

2023-05-26 08:19:49 | コラム
広島G7サミットにあらためて思う:

私は自分で「あの広島と長崎に大きな爆弾が落とされて大変な事になり、無数の人が亡くなった」という信じられないニュースを聞いていました。「ピカドン」呼んでいたのも聞きました。あの頃は新聞しか目に入る報道の手段がなかったのですが、その非道さと形容する言葉ない惨状は想像するしかありませんでした。当時では「そういう爆弾があるなどとは知りませんから、その残虐さと非道さ」は測りかねていました。

中学1年生の子供が「原子」というものがあり、それを爆発させると凄まじい威力が出る」など知るはずもなく、ただただ驚いていただけでした。ただ、子供心にも解った事は「それでなくても不利な状況下にある戦争が、一層日本に不利になるのか」くらいは読めました。理解を超越した刺激で、子供の思考能力からすれば遙か彼方での攻撃の手段でした。

あの頃に「本土決戦」に備えて大人は本気で竹槍で戦う訓練をしていたのです。今、あの頃の「真剣に戦おう」としていた意気込みというか雰囲気を知っている人がどれ程おられるでしょう。その時期と原発がどのように重なったかまでの記憶はありませんが、我々「少国民」にも悲壮感がありましたし、「中学1年生では陸軍幼年学校の受験もできないとは残念」と嘆いていました。こういう経験をしたにも拘わらず、生活のために後年アメリカの会社に転身したのです。人生などは解らないものです。

それがどれ程酷い物かという事を、あれから70年も経っている21世紀になって見に来るというか、「岸田総理がそのような設定をされなかったら各国の首脳が見る事がなかった」というのも、何となく無責任だと思います。私も広島に行った事がありますが、案内して下さった方は「今さら全部に案内する余裕はないから、高いところから見なさい」と言って俯瞰して説明されました。

岸田総理のご努力は大いに評価すべきだと思いますが、現実に核兵器を所有している国の方もおられる訳で、核兵器廃絶は「そうあって欲しい事」でしょうが、これから先も訴え続けていくしかないでしょう。難しいとか大変だなどと言って片付けられる性質の問題ではないのだから、保有国が本当に本気にならない限り、実現しないでしょう。また、プーチン大統領をどうやって心変わりさせて「使用をちらつかせて威嚇などしないように押さえ込むか」にも知恵を絞らねばなりますまい。

その前に「誰がどうやってプーチン大統領の首に鈴をつけてウクライナ侵攻を止めさせるか」も重要な課題としたて立ち塞がっていると思いますが。


2023年4月の新宿区の人口

2023-05-25 07:53:40 | コラム
23年4月の新宿区の人口は1,333人増加で347,646人となった:

今年4月の新宿区の人口は3月に続いて増加し346,313人となり、対前月の+0.17%を上回る0/38%の増加率だった。新宿区は「都内の住みたいところ」の5番目となっていた事が漸く現実になってきたという事か。この増加を支えたのは1,185人という大幅な外国人の増加で、4万人の大台を回復して4,014人に達していた。日本人は148人と小規模の増加で306,632人となった。なお、全体に占める外国人の比率は前月の11.5%とは変わらなかった。

「インバウンド様」が言わば解禁となった後のこの界隈には、明らかに外国人が増えてきたように私には見える。事実、「疑問だな」と思わせられるような顔付きと風体の旅行者とおぼしき者たちを数多く見かけるようになった。問題にしたい事は「あの連中は果たしてヴィザの有効期間中だけ滞在する気できたのだろうか」という事だ。

特に注意して観察している訳でもないし、あのバングラデシュとパキスタン人を主とするイスラム教徒の男どもの暗い顔付きを見分けるのは不可能だろう。ではあっても、我が家に最も近い最小規模のハラルフード兼野菜売りの店舗の店番をしている者は、常に入れ替わっているように思わせる。だが、彼らが短期(なのだろう)滞在中に生活費と往復の航空券代を稼ぎ出せる有効な手段があるのだろうかと、何時も不思議に感じている。

今月はイスラム横町で事件が発生した。寧ろ珍しい事のように感じた。それは早朝7時台に新大久保駅に最も近いところになるアラビア料理店が焼けたのである。我が家からは600mほどの距離だが、全く火事があった事すら知らなかった。だが10時過ぎにその前を通った時には未だ消防車が駐まっていた。大事には至らなかったようで、隣接するハラルフード兼ケバブ店は延焼を免れたようだが、休業に追い込まれていた。彼らが火災保険などかけていただろうかとか、家主さんは如何に処理されるのかなどと他人の疝気を頭痛に病んでいる。

今月は迂闊にも2度も土曜日に山手線を利用して真っ昼間に新大久保駅に下車してしまった。私は階段で多すぎる乗降客に接触する危険を避けてエレベーターを利用するのだが、ここにも「ガラガラ」を引っ張ってくる来訪者が多く何時も大混雑。構内放送で呼びかけているが、大混雑は異常であり、辛うじて改札口を抜けられるほどの凄まじさ。Korean townを訪れる婦女子たちは厭わないだろうが、イスラム教徒たちや日本語学校に通ってくる者たちにはいい迷惑だろう。

行政当局はついに最後の蕎麦屋さんが4階建てのアパートに変わりつつあり、日本人を相手にする店舗が減少し、あれほどハラルフード販売店の新規開店が続いていても、関知しないという気なのだろうか。何もここだけでは無く、日本中で中国人に不動産を買いまくられても何らの対抗手段が執れないのだ。危機感が無いのならば、少しお目出度すぎないか。

2010年にパサディナで語り合ったCitibankの東京に勤務する若き日系アメリカ人は言った「東京は治安が良くて夜中に女性が一人歩きできる。街は綺麗だし、環境も良いし、人は優しいし、食べ物は美味いし等々、これ以上何を望むかというところだ。可能ならば、アメリカ勤務には戻りたくない」と真顔で語っていた。

一昨日だったか、何処かの局で中国人にこれとほぼ同じ事を「彼らが何故日本に来て不動産や家を買うのか。それは上記のような事の他に自由があるからだ」のように言わせていた。中国と比較すればこちらには自由があり、土地の所有もできるのだが、だからといってやってくる彼らを制限できない政治の体制は何とかならないものかと思う。

兎に角、この新大久保駅前から我が家との間を結ぶ文化通りは、望ましいとは思えない低次元の国際化が進んでしまった。ご用とお急ぎでない方は是非一度山手線を利用しておいで願いたいものだ。外国資本に企業や不動産が買収されていくのは好ましくないが、この地区に見られるような発展途上国からの入国を許すと、上記のような低次元の国際化が小規模に進んでしまうこと痛感させられるだろう。「1:29:300」の法則を忘れてはなるまい。

参考資料:新宿区広報5月25日号

二度ある事は三度ある

2023-05-24 13:36:57 | コラム
本当に三度目が起きた:

話は私的な事だが、私は所謂「ビニール傘」を便利だと思って使っている。私の他に誰が買ったのか、玄関には常に2~3本は置いてある。これの都合が良い点は前後が見えるだけではなく、雨が透明なシートに当たる音が聞こえるので、雨が降っている事を確認できる事だ。

昨日も午前中に雨中をこの傘をさして外出した為に、3本目を失う結果となった。なお、今のうちに確認しておくが、あの透き通った傘で「塩化ビニールまたはビニル」でできているものなど殆どないと言って誤りではないだろう。多くはポリエステルであり、その他にポリエチレン、ナイロン、T/C(ポリエステルと綿の混紡)等々があるそうだ。

COVID襲来前の頃だったが、雨降りの日に歯科医に出かけた。先客は老夫婦だけで傘立てには傘はなかった。私はビニール傘を傘立てに差し込んだ。治療を終えて帰ろうと思ったところ、傘がなかった。この傘には目印にテープを貼って名前が読めるようになっていた。それでも、先客以外に持って帰れる人は考えられなかった。

歯科医の方々も「自分持ってきたと勘違いされたのでしょうから、何れは戻ってくるのでは」と慰められたが、ついぞ戻ってこなかった。思えば、不思議な失い方だった。これが1度目というか1本目だ。

2本目は先週の雨降りの日の出来事。ビニール傘を持って我が家の向かいにある小型スーパーに行ったときに起きた。傘の柄には出かける前に目印になるようにキチンと緑色のテープを巻いておいた。ところが、店を出ると傘立てにはテープが巻かれていない柄の感じも似たような傘がポツンと1本残っていても、私の傘はなかった。

間違えた人はテープに気が付きそうなものだと思ったが、そうではなかったようだ。残っていた他人の傘を持って帰るのは気分が宜しくないし、家は直ぐ近くなので、諦めて少し濡れて帰ることにした。2度も無くなったという事は3度目というか3本目もあるのかなと、チラッと考えた。

昨日も雨降りだった。矢張り新規に緑色のテープを巻いた。ところが、新大久保駅に向かう、私の方からは一方通行を逆走ではなかった、歩いて行く路地(イスラム横町を含む)は、折悪しく日本語学校の生徒たちで大混雑だった。そこにタクシーが突っ込んできた。私は何とか避けたつもりだったが、何かに当たった音がしたが、約束の時間もあり先を急いだ。

お客様を出迎えて目的の喫茶店に着いてみれば、傘の端が破られていて、要するに壊れていて、修理不可能な状態だった。それでも何とか帰り道には雨除けの役には立ったが、残念ながら破棄する以外の選択肢がなかった。これで3度目、即ち3本目だった。

思い起こせば、前記の1本目はかかりつけのクリックに伺った際にも傘がなくなってしまった事があり、そのときに、「患者さんが忘れて行かれた傘で、その後忘れ物の届けがないので、チャンと消毒してありますから安心してお使いください」と言われて頂戴してさして帰った傘だった。そういう事だったから、矢張り間違えて持って行かれる運命だったようだ。ではあっても、3本も続くと一寸ウンザリする。


広島G7サミット

2023-05-23 07:20:32 | コラム
あれはsuccessだっただろうか?

昨22日にこんな質問をEUの中の1カ国の人にぶつける機会を得た。極めて短時間の会話だったが、中々興味ある意見交換ができたと思う。

彼は「成功だったとまでは言わないが、形が綺麗に整えられていただけでは」と、余り肯定的ではない言い方をした。何故かと言えば、勿論核兵器の廃絶も重要だが、ヨーロッパの諸国の大きな問題点の一つが「ロシアからのLPGの確保」であるから、先日もマクロン大統領が中国に習近平主席に会いに行ったように微妙(敢えてカタカナ語にしたら「デリケート」か)な問題であるのだ。

彼は「アメリカは今では自国の問題ばかり気にしている傾向があるのも問題だが、今日の世界には真のリーダーがいないので全体を上手く統率できていないのが難しいところだ」とアメリカに批判的だった。私はアメリカが現在では石化燃料が自給自足なので、関心が低いのかなと聞いているが。

最後に「あの会合にインドが参加していたが、貴方はどう見ているのか」と尋ねてみた。彼は「最早ヨーロッパの国の中にはサプライチェーンという事ではなくて、中国とインドから離れられない事情がある国が増えた。インドはロシアとは近しい間柄だし、ロシアからのLPGの輸入の仲立ちしている。インドが狡猾とか狡いとか言われているが、この意味では重要な役割を果たしている」と答えた。

実は、ここまでで時間切れとなってしまったのだが、ロシアとの仲介役をインドが果たしているとは、私は不勉強にして初めて聞いたような気がした。てっきり中国だと思っていた。

私はこの外国人の見方が正しいとか何とか言うつもりで伝えているのではない。偶々話をする機会があった外国人が、彼の見解としてマスコミ報道の引用ではない、自分の意見を聞かせてもらえた事に意義を感じているのだ。この点は、アメリカ人たちと語り合っていても「独自の意見」を堂々と展開する点が同じであると思うので、紹介した次第だ。

因みに、私はインドという国は現在のような世界情勢の下で実に巧妙に立ち回っていると思って眺めている。思い出す事は1970念に生まれて初めて海外に出る前に「東南アジアにはインド人が数多く進出している。彼らは商売が上手いが狡賢いし場合があるから、十分に注意してかかるように」と注意されたのを思い出した。


世界の情勢を語る

2023-05-22 08:24:00 | コラム
岸田総理がG7デ示された世界の正義と平和への努力に敬意を表すべきだが:

昨夜、知人と現今の世界情勢について腹蔵なき意見交換会を行った。結論と言うほどの事ではないが、「この先事態が如何に展開されていくか等読めるはずがない。だが、今回のG7があそこまで明らかにしたように『民主派」』対『専制派』、『アメリカとEU』対『ロシアと中国他』の分裂が明らかになってしまった以上、ある程度は見える気もするが・・・」だった。

各テレビ局も新聞も頻繁にその道の専門家、学識経験者、ジャーナリストに集まって頂いて、このウクライナ対ロシアの事変がどうなっていくかのご意見発表と討論の機会を設けている。有り難い事だ。だが、私は全て見出ししか読んだ事はなく、俗な言い方をすれば全て「しかと」している。そんな無茶苦茶な事をするのには勿論理由はある。

それは、私はもうずっと昔に勃発したように感じている「ロシアのウクライナ侵攻」が始まった頃に、我が友YM氏から「この事変はロシアの政権の内部が分裂するか反乱でも生じて、プーチン大統領が暗殺でもされない限り終わる事はないだろう」というのが、彼が日頃交流しているスタンフォード大学経済学部教授の言わばOB会とか、彼の交際範囲内にいる政治家たちの見解だと聞かされていたから。

これを聞いて私でさえ「尤もだな」と思った事だったし、事実未だに終わっていないではないか。しかも、ただ単に2国間の争いだけで事が済んでいるのなら兎も角、現状は最早誰も予想できていなかったほど極端に言わば「二大勢力の具体的に戦っている様子の見えない戦いというか争い」になっているではないか。当然の流れだろうが、ゼレンスキー大統領は広島まで飛んできて参加されたではないか。

これで見えてきた事はと言えば「これで間違いなく我が国の電気料金はさらなる高騰を続けるだろう」だった。これはただ単に一般人の生活を悩ますだけではなく、高い確率で諸物価の高騰(エネルギーコストの上昇を招くという意味で)の更なる主たる要因になっていくだろうという事。自分が戦争をしていなくても、これが戦争の引き起こす事態なのだ。

先の戦争を経験していない世代には解らないだろうが、当時は物資が不足し、食べる物がなくなり、気が付けば物が高くなってしまったし、「欲しがりません、勝つまでは」になっていたのだった。恐れているのは「今回の対立は複数の国がおおよそ二組に分かれてしまった事態だ」という点なのだ。敵か味方かはハッキリしていても、その敵が一方の国の有力なサプライチェーンだったりしているのだ。

世界から核兵器をなくすためには「世界唯一の被爆国」として世界(と言ってもG7にEUだが)に広島を見てもらう意義はあると思う。その点では私は広島を選挙区にしておられる岸田総理の努力には敬意を表したいと思う。だが、今後ますます激しくなるだろうエネルギーコスト上昇等々が引き金となって続発する物価高騰にはどう対処されるご意向なのだろうか。

私は既に岸田総理が「ロシアに対する制裁に参加される際に、国民にこの対応が引き起こすだろうエネルギーコスト上昇を、簡単に言えば電気代を始めとする物価だが、ハッキリと国民に告げて理解というか認識というか備えをしておいて頂きたい」との声明を出しておられなかった不手際を責めた。

今回もG7が恙なく開催できた事を喜んでいるだけではなく、想像できる範囲の「負の成果」も国民に語りかけておいて頂きたいのだ。それが国政を担当する者の務めではないのか。より具体的に言えば「憲法の制約があって武器さえ提供できない国であっても、戦争をしている国を支える一派の一国であれば、火の粉は国民に降りかかってくるのだ。そうとは思っていない国民は多いのではないかと恐れるが。

余談だが、G7の首脳用の車がBMWだったのには驚かされた。トヨタ他にはG7の首脳部の移動の安全を保証する鉄壁の装甲車を用意できなかったという事か。「情けない」などを通り越した失態ではないのか。総理官邸や外務省のロジスティックス担当は何をやっていたのだろうか。

何れにせよ、岸田総理には大役を恙なく果たし終えられて事に敬意を表して終わる。