新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

アベノミクス解散

2014-11-27 08:48:20 | コラム
危険極まりないのか?黒田日銀総裁のバズーカ砲発射:

昨26日にある勉強会で四大証券(野村、山一、大和、日興)の中の一社出身者の投資顧問会社経営者の講演を聴く機会があった。こう書いていて「そう言えば昔?は四大証券という存在があったであるとか、10大都市銀行で富士,住友 ,東京三菱,三和,東海,さくら,第一勧業,あさひ,大和,北海道拓殖があり、三菱、三井、住友、丸紅、伊藤忠、安宅、日綿、東綿、江商、日商岩井の十大総合商社があったな」と思いだしていた。

昨夜の講師は黒田日銀総裁のバズーカ砲に批判的で、これでは国債をまた50兆円も発行せねばならず破綻(既にマイナス金利で発売されている)を来す危険性が高く、金利も上昇しそれに伴う更なる株価上昇と円の続落を招き、結果としてハイパーインフレの危険性があるという、言わば彼の年来の持論を展開していた。彼が推薦する対策はこれも毎回と同様に食料の備蓄を推薦され、$1,300まで下落した金を避けて銀(例えば三菱マテリアルの純銀信託1452)と株式投資等だった。

聴衆の中には「アベノミクス解散と言うが、アメリカでは安倍総理の右傾とアベノミクスに批判的な面がある」という主旨の質問が出たが、講師は明言を避けていた。では「お前は安倍総理がアメリカで不評かどうか承知しているのか」と問われれば、かかる案件で元の上司にも同僚にも友人にも紹介したことがないので答えられないのだ。

この講演を聴いていて解ったことは、アベノミクスの成果?で現在のような株高を招くとは証券業界ではほとんど予測していなかったことと、先頃の原油価格の低落があっても円安インフレは止まらないだろう、欧州の景気が一層の低迷期に入ったという辺りだった。

私は証券投資の面には全く暗いので、そういう見方もあるのかと思い、勉強になると謹聴していた。だが、彼が如何にハイパーインフレへの懸念を示しても、体感的にはデフレ脱却未だしとしか思えないので、矢張りアベノミクスの第三の矢なるものをどの方向に放つのかが気懸かりだった。

この講師は毎年このような見通しを語られるのだが、何時聴いても警告というか悲観論である気がする。また、会員には大手企業の役員だった方が多いのだが(私は違う、念のため)、意外なほどアベノミクスを肯定される方が少ないのだった。それかあらぬか、雑談の際に来月の衆院選を論じて自民・公明で過半数が維持されても、民主党が議席を増やすという観測をされる方が多かった。しかしながら、それを歓迎しているのではなかったのが印象的だった。

しかも、その席での批判は安倍内閣よりも財務省出身の黒田日銀総裁が標的だったのも、尤ものような気がした。講師もマスコミ報道のように総理は財務省の意向よりも経産省の意見を採られたと見ていた。


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