新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月30日 その4 Chinito

2017-10-30 19:53:03 | コラム
グリエルがダルビッシュに対して差別行為を犯した:

目下、ワールドシリーズを展開しているLA Dodgers(これは「ダジャース」がアメリカ語の発音だと思う)とHouston Astrosの試合で、アストロズのグリエル(キューバ人で、正式にはYulieski Gurriel Castilloで、MLBの登録名がグリエルだとWikipediaにある)がダルビッシュに差別行為をしたと報じられている。私は今夜に漸くグリエルが発した言葉が“Chinito”だと知った。だが、浅学非才にして知らない言葉だった。

だが、Chinkという中国人を指す蔑称は承知していた。どうやら、この Chinito も中国人に対する言うなれば差別用語のようで、それを全てのアジア系の人たちに向けて使っているようなのだ。言い方を変えれば、アメリカ人(というかその一部には?)にはアジア系は全て中国人に見えるということかも知れない。現実問題として、私は何度も中国人(乃至は Chinese American だと思われて、中国語で話しかけられたものだった。

不思議というか、完全に理解できないことは、テレビで音声だけ流れたグリエルは当然ながらスペイン語で話していた点だ。彼は12年だったかに日本で横浜(DeNA?)にいたというから、MLBにはそう長い年数いた訳でもないのだから、かかる英語の差別語などが如何なる意味かを承知して使えるほど英語が出来るのかという疑問が生じるのだ。

疑問も兎も角、私は「アメリカに流れてくる連中の品位はこの程度である」と後難を恐れても敢えて解釈するのだ。これまでに何度か指摘してきたことだが、英語とは何たるものかを知らずしてあの国に飛び込んでいくと、周囲からも影響されて先ず覚えるのが「汚い言葉」即ち swearword の類いであり、今回の Cninito のような一定以下の階層の言語なのである。

私はそういう点から考えれば、グリエル君は案外に重大な意識なくしてあのような非礼を犯したのではないのかとすら考えている。だが、MLBの格式がどうのというような責め方をするのだったならば、南米等の諸国から入ってくる連中に先ずは教養課程を学ばせたらどうかとも言ってみたくなる。この際目立ったのは、その非常識と非礼を糾弾しなかったダルビッシュの寛容さだろう。やはり日本で育った彼の方が遙かに品格があったと実証したのだから。

因みに、このソフトでは Chinito も Chink も赤いアンダーラインが引かれてしまうそもそも禁忌の言葉であるようだ。


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