新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

14日夜の対タジキスタンのサッカー

2019-11-15 07:41:59 | コラム
決して褒められた勝ち方ではなかったが勝って良かった:

この試合で年内のW杯の予選の試合は終了だそうだというので、昨夜は野球などの邪魔する中継もなかったし、面白そうだったPrime Newsも犠牲にして久しぶりにサッカーの試合を最初から観戦した。あの劣悪なグラウンド、解説者もアナウンサーも何度か述べた「完全アウエー状態」、一寸触られただけでも倒れてみせ脚をかけて倒す相手の古典的な小汚さ、やたらと神経質に必要もない反則を取る審判という悪条件下で勝ったのだから、それなりに評価して良いと思う。だが、格下という相手に2点だけというのも如何なものかとも言えるか。

大迫が負傷、堂安と久保がオリンピック代表の方の練習に参加ということで手薄となり、選手層の薄さを露呈したという批評もあったようだ。だが、私はその空白を埋めるべきだった者たちの技術の水準が十分に高くないということが問題ではないのかと思って見ていた。そのせいで取れた点が両方とも流れの中ではなく、相手の無用な反則のお陰で貰えたPKとFKだけだったことの方をも反省すべきだと思う。それに加えて相変わらずの決定力の不足というか、センターリングとシュートの不正確さは気になった。

もう一つ気に入らなかった点は、「格下という相手を前にしてあれほど気安くGKまでを使う後方への(ピッチを広く使うとでも言うのか)パスと、バックス間の頻繁な横パスの交換には「余りにも消極的だし、責任逃れも甚だしい。何故自分で眼前の相手を交わして出ていかないのか」という相も変わらぬ「安全第一」とでも形容したいサッカーだったこと。この戦法は監督変われれど一向に変わらないのは、彼らは子供の頃からこういう風に育てられてきたのかとすら疑いたくなった。もしかすると、そう言う当方が時代遅れの論評をしているのかも知れないが。

あの試合を見ていると、誰が上手くて誰がもう一つなのかの判断がつけにくかった。言い方を変えれば、全員が余り高いとは言えない水準で粒が揃っているのかも知れない。特に昨夜はオベンチャラのみしか言わない福田正博が解説に入っていたので、厳しく問題点が指摘されず「この完全アウエー状態が気になる」という試合の内容とな無縁のことばかり言っていたのは「何の為の解説者か」と言ってやりたい思いだった。遠慮せずに「悪いことは悪い」と言い、「褒める時はキチンと理論的に褒めるべき」ではないのか。選手たちだった後でヴィデオは見るだろうから。

矢張り最後に言っておきたいことは「あの程度の相手に当たられて直ぐに倒れてしまうような“当たられ弱さ”は改善されるべきだ」なのである。あの弱さには一部に「ウエイトトレーニング不足で体幹が鍛えられていないからだ」という厳しい批判の声がある。ラグビーの日本代表選手たちの外国人に負けなかった強さを見ると、それだけではなく練習量にも不足があるのかと疑ってしまう。森保監督の指導方針にも再考慮の余地があるのかも知れない。