新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月18日 その2 福田淳一財務省事務次官が辞任

2018-04-18 20:15:33 | コラム
懸念した通りの結末となった:

私は昨日福田氏はこのままに推移すれば「野垂れ死に」の危険性があると指摘した。だが、実際に生じたことは辞任と言うよりも、私には週刊新潮に謀殺されたという感じすらするのだ。遺憾ながら私の危惧した通りになったのだが、後味は悪い。悪過ぎる。福田氏は財務省内での所謂ぶら下がりの記者会見で真実については飽くまで法廷で争っていくとの意向を先に表明してから、「このままでは事務次官の職責を全うできないので辞職する」と言っておられた。

私には鍛冶会社と名乗った日テレの女性記者の質問の内容は野党のそれであり、飽くまでも福田氏は「セクハラ」なる犯罪行為の如きものでは有罪であり、その点を認めよと迫っていたかのように聞こえた。私は「セクハラ」なるものが実際にあったとしても事務次官が辞職せねばならないようなものかどうかが未だに解らないので弱っている。起訴された訳でもなく裁判員裁判があった訳でもないのにいきなりメデイアにより有罪の判決が下されるとは恐ろしい時代になったと思っている。

私にはこの私よりも同じ高校の27期後の福田氏がどれほど有能であったかなどは知る由もない。既に述べたように彼自身がが否定し続けている所謂「アフター・ファイブ」での言動までがメデイアによって追いかけられているとはイヤな時代になったと感じている。この福田氏の辞任の直前には新潟県の米山隆一知事が矢張り週刊誌報道に起因する辞任会見をしていた。公職にある者は品行方正にして常に倫理観を第一義にして行動せねばならない時代かと、ここでも感じさせられた。

NHKの記者の解説では「今後の責任追及は麻生財務大臣にも及ぶだろうし、諸々の(マスメディアと野党連合が創り上げた)問題の処理に財務省は大変なことになるだろう」とあった。彼らはそもそもそこを狙っていたのではなかったか。また、何処の局だったかは「あれでは安倍内閣の次の内閣現れよと言っているのと承知でやっているのか」と指摘していた。

それにつけても思うことは、財政研究会とやらに所属しているいるはずの記者は、何故自社の記事にしないで週刊新潮に垂れ込んだのだろうか。財務省は何処の記者がやったことかを本当に解っていないのだろうかということ。


とてもイヤな流れだ

2018-04-18 13:53:22 | コラム
セクシュアル・ハラスメント騒動を嫌う:

この度の福田淳一財務省事務次官に関する「セクシュアル・ハラスメント騒動」と、その報道を見ている限りではマスコミも野党も与党も閣僚の一部も完全に福田氏は有罪であると決めつけているようである。しかしながら、麻生財務大臣は肝腎の相手であったはずの記者が名乗り出てきていない以上「セクハラ」なるものがあったとは断定できないという主張で譲っておられない。

そのことも兎も角、私が「イヤな」と表現した近頃の政界の事件というか疑惑というか騒動とでも言うべき、マスメディアと野党連合顔にの首を取ったかのようにここを先途と安倍内閣や中央官庁を攻め立てる材料乃至は、その証拠としていることの大部分は週刊誌が提供したスキャンダル的な話題か、「安倍内閣憎し」で凝り固まった朝日新聞の言わばスクープネタが源になっている。

即ち、調子に乗って言わば政局のようなところにまで持って行っている野党の連中は、彼らは何ら調査活動をした結果でも何でもなく、他人の何とかで相撲を取っているに過ぎないのだ。もっと言えば、野党の連中には何ら政権も官庁も攻め立てる材料がなくマスメデイア頼りだったと、私は認識して今更ながら野党の無能振りに呆れているだけだ。

しかし、事この度の福田事務次官を槍玉に挙げた流れを見ていれば、野党どもはマスメデイアの取材能力に依存し且つ便乗していると見做すよりも、彼らは「有志連合」を組んでいるのだと見做す方が合理的ではないかとすら思うに至った。この「有志連合」は誤訳が多いマスコミなのか、政府機関がやった翻訳なのか知らないが、源は coalition という英語である。

そこで例によってOxfordを見れば、この言葉は「連立内閣」という意味で使われている他に a group formed by people from several different groups, especially political ones agreeing to work together for a particular purposes とある。これが私の言うところの「マスメディアと野党連合」に相当すると思っている。即ち、彼らは所謂「有志連合」を組んでいるのであり、野党とマスメディアは同士であると見做すのが正解のような気がする。もっと言えば、笑うべき誤ったカタカナ語である「タッグを組んでいる」のである。

その結果何か起きているのかと言えば、文藝春秋社も新潮社も野党と連携して「憲法改正阻止」に向かって形振り構わず突き進みだしているのだと、私は推察している。しかし、こういう週刊誌や朝日のやり方では事は単なるスキャンダルでは終わらず、国会の貴重な時間を全く無意味なモリだのカケだの揚げ足取りで空費させてきたのだった。この有志連合の動きが内外の急変しつつある情勢下では、自分たちの国を貶めているだけであることなどは彼らの眼中にはないのである。

私は野党の狙いは兎も角、文藝春秋社や新潮社は何を、何処を目指してあのようなトップ記事を連発しているのかが事ここに至って漸く見えてきた。私には福田次官が本当にハラスメントとなる言動をしたのかどうかなどは解らないし、湘南高校→東大法学部→大蔵省という経歴が示すような非常に有能な官僚で、必ずや国家の為に役に立つ人材であるのかないかも解らない。

だが、現在我が国が置かれた国内外の情勢下で事務次官を辞任に追い込むことに時間をかけていくことが、果たして国益に繋がっていくのかと、疑問に思っている。言い方を変えれば、野党と組んでいるかの如きマスメディアと言うか文藝春秋社と新潮社の目指しているところは何なのかという疑問である。単なるゴシップを読者に提供して週刊誌を沢山売ることが大目的なのか、有志連合の一員としてスキャンダル発掘に精を出していることなのかが、解らなくなってきたと言いたいのだ。

もっと解らないのが、野田聖子大臣や小泉進次郎などが財務省や麻生財務大臣に対する批判的な言辞を弄していることだ。彼らは安倍内閣打倒をかの有志連合とともに追及する気なのかと聞こえて、その意図が理解不能なのだ。彼らは何が故にマスコミの誘導尋問的な問い掛けに彼らを喜ばせるような答え方をするのか。私の理解を超越している。そんなことを言っている場合かと問いかけたい。

日本時間の17日から安部・トランプ会談が始まっている。一部の専門家は「安倍総理がトランプ大統領に鉄鋼とアルミへの関税賦課を免除せよと訴えれば、待ってましたとばかりにTPP復帰どころか交換条件に我が国とアメリカの間でのFTAを持ち出すのでは」と予想してくれている。それが実際に起きれば、それこそ我が国にとっての重大事である。何分にも相手は「アメリカファースト」に強く激しく執着しておられる大統領なのだから。

私が何度か指摘したようにトランプ大統領と言うか欧米人(白人でも良いか)は何処まで行っても自分の利益を優先する人種だから、安倍総理でも誰でも自分たちに都合が良いように利用してくるものだと思っている方が無難だ。即ち、後難を恐れて言えば「トランプ大統領は自分にとって都合が良い時には安倍総理を相談役として依存してきたが、貿易赤字削減のような『アメリカファースト』の大命題が出てきた時には、アッサリと自国の為を優先する危険性があると思っておくべきだ」ということ。お断りしておくが、こういう見方をするのは何も私だけではないのだ。

話をセクシュアル・ハラスメント騒動に戻せば、今この時期に福田氏を追いかけて無礼なとしか思えない質問をぶつけたり、辞任せよだの更迭せよなどと週刊誌報道にタダ乗りして騒ぎ立てている騒動を巻き起こしているのでは、如何なものかとの疑問を呈したいのだ。そんなことに現を抜かしている時かと言いたいのだ。そこは掲題の通りで「誠にイヤな流れである」ということ。