ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

憶良編(16)無事に帰りや遣唐使

2010年07月12日 | 憶良編
■平成22年月日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★誉れある 決死船出の 遣唐使 無事帰れよと この歌捧ぐ

神代より らく 
そらみつ やまとの国は 皇神すめがみの いつくしき国 言霊ことだまの さきはふ国と 
語りぎ 言ひ継がひけり 今の世の 人もことごと 目の前に 見たり知りたり

《大和の国は  神代から 威厳あふれる 神の国 言霊ことだまかなう さちの国
 語り継がれて 今の世の あまねく人の 知るところ》 
さはに 満ちてはあれども 高光る 日の朝廷みかど かむながら めでの盛りに 
あめした まをし給ひし 家の子と えらび給ひて
 
数多あまたの人の る中で 天皇すめらみことの 思し召し めでたき者と 選ばれて》 
勅旨おほみこと いただき持ちて もろこしの 遠き境に つかはされ まかいま 
《お言葉持って からの国 遠きつかいに 出かけらる》
海原うなはらの にもおきにも かむづまり うしはいます もろもろの 大御神おほみかみたち 船舳ふなのへに 導きまを 
きしおき治める 海神うみがみは 船に先立ち お導き》
天地あめつちの 大御神たち やまとの 大国霊おほくにみたま ひさかたの あま御空みそらゆ あまかけり 見渡し給ひ 
天地神あめつちがみと 大和神やまとがみ 空駆け渡り お見守り》
ことをはり 還らむ日には またさらに 大御神たち 船舳ふなのへに 御手みてうち懸けて 
墨繩すみなはを へたる如く あちかをし 値嘉ちかさきより 大伴の 御津みつ浜辺はまびに 
ただてに 御船みふねてむ
 
《お役目終えて 帰る日は 神々すべて 打ち揃い 舳先へさきつかまえ 引き戻す
 値賀島ちかじま通って 難波なにわはま ひとすじ道に 戻りませ》
つつがく さきして 早帰りませ
《無事な行きを 祈ります》
                         ―山上憶良―〔巻五・八九四〕 
大伴の 御津みつの松原 かききて われ立ち侍たむ  早帰りませ
《大伴の 御津みつの松原 掃き清め わし待ってるで 早よ帰ってや》
                         ―山上憶良―〔巻五・八九五〕 
難波津に 御船みふねてぬと 聞きこば ひもけて 立走たちばしりせむ
難波なにわ津に 船帰ったと 聞いたなら 取るもん取らんと 駆けつけまっせ》
                         ―山上憶良―〔巻五・八九六〕 





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