■平成22年6月14日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
―――――――――――――――――――――――――――――――――
★七夕の ロマンは今に 続くけど 科学知らずの ロマン遥けし
牽牛は 織女と 天地の 別れし時ゆ いなうしろ 川に向き立ち 思ふそら 安からなくに 嘆くそら 安からなくに
《彦星はんと 織姫はん 太古の昔 仲裂かれ 思い交わせず 嘆きおる》
青波に 望みは絶えぬ 白雲に 涙は尽きぬ
かくのみや 息衝き居らむ かくのみや 恋ひつつあらむ
《逢いたい気持ち 波阻む 白い雲見て 涙する 溜息もらし 恋焦がる》
さ丹塗の 小舟もがも 玉纒の 真櫂もがも
朝凪に い掻き渡り 夕潮に い漕ぎ渡り
ひさかたの 天の川原に 天飛ぶや 領巾片敷き
真玉手の 玉手さし交へ あまた夜も 寝ねてしかも 秋にあらずとも
《赤い船欲し 櫂も欲し 朝は川越え 夕べ漕ぎ 天の川原に 領布敷いて 腕を絡めて 寝てみたい 七夕だけ違ごて 幾晩も》
―山上憶良―〔巻八・一五二〇〕
風雲は 二つの岸に 通へども わが遠妻の 言そ通はぬ
《風や雲 岸から岸へ 渡るのに 愛しお前の 声届かへん》
―山上憶良―〔巻八・一五二一〕
礫にも 投げ越しつべき 天の川 隔てればかも あまた術無き
《石投げて 届きそやのに 天の川 水が邪魔して こんなに遠い》
―山上憶良―〔巻八・一五二二〕
天の川 いと川波は 立たねども 伺候ひ難し 近きこの瀬を
《天の川 波も立たんと 近いのに 訪ねもでけん 口惜しいこっちゃ》
―山上憶良―〔巻八・一五二四〕
袖振らば 見もかはしつべく 近けども 渡るすべ無し 秋にしあらねば
《袖振るの 見えてるやんか それそこに なんで渡れん 七夕違うからか》
―山上憶良―〔巻八・一五二五〕
【渡るすべ無し】へ
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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★七夕の ロマンは今に 続くけど 科学知らずの ロマン遥けし
牽牛は 織女と 天地の 別れし時ゆ いなうしろ 川に向き立ち 思ふそら 安からなくに 嘆くそら 安からなくに
《彦星はんと 織姫はん 太古の昔 仲裂かれ 思い交わせず 嘆きおる》
青波に 望みは絶えぬ 白雲に 涙は尽きぬ
かくのみや 息衝き居らむ かくのみや 恋ひつつあらむ
《逢いたい気持ち 波阻む 白い雲見て 涙する 溜息もらし 恋焦がる》
さ丹塗の 小舟もがも 玉纒の 真櫂もがも
朝凪に い掻き渡り 夕潮に い漕ぎ渡り
ひさかたの 天の川原に 天飛ぶや 領巾片敷き
真玉手の 玉手さし交へ あまた夜も 寝ねてしかも 秋にあらずとも
《赤い船欲し 櫂も欲し 朝は川越え 夕べ漕ぎ 天の川原に 領布敷いて 腕を絡めて 寝てみたい 七夕だけ違ごて 幾晩も》
―山上憶良―〔巻八・一五二〇〕
風雲は 二つの岸に 通へども わが遠妻の 言そ通はぬ
《風や雲 岸から岸へ 渡るのに 愛しお前の 声届かへん》
―山上憶良―〔巻八・一五二一〕
礫にも 投げ越しつべき 天の川 隔てればかも あまた術無き
《石投げて 届きそやのに 天の川 水が邪魔して こんなに遠い》
―山上憶良―〔巻八・一五二二〕
天の川 いと川波は 立たねども 伺候ひ難し 近きこの瀬を
《天の川 波も立たんと 近いのに 訪ねもでけん 口惜しいこっちゃ》
―山上憶良―〔巻八・一五二四〕
袖振らば 見もかはしつべく 近けども 渡るすべ無し 秋にしあらねば
《袖振るの 見えてるやんか それそこに なんで渡れん 七夕違うからか》
―山上憶良―〔巻八・一五二五〕
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