ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

憶良編(12)天の川原の逢瀬が過ぎる

2010年06月21日 | 憶良編
■平成22年6月21日■
万葉集に詠われた歌を 作者別に採り上げ 人となりを「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
―――――――――――――――――――――――――――――――――

★一日の 逢瀬の為に 一年ひととせを 待ち焦がれする 二人可哀想かわいそ

牽牛ひこぼしの つま迎へぶね 漕ぎらし あま川原かはらに 霧の立てるは
《彦星の  迎えの船が 出たんやな 天の川原に 霧出てるがな》
                         ―山上憶良―〔巻八・一五二七〕 

天の川 ふつの波音なみおと 騒ぐなり わが待つ君し 舟出すらしも
《天の川 波ざわざわと 騒いでる うち待つあんた 船したんや》
                         ―山上憶良―〔巻八・一五二九〕 
ひさかたの あまの川瀬に 船けて 今夜こよひか君が わがまさむ
《天の川  船浮かばして 今夜こんや来る あんたと逢える うち待つ岸で》
                         ―山上憶良―〔巻八・一五一九〕 
かすみつ 天の川原に 君待つと いゆきかへるに の裾ぬれぬ
《霞んでる 川原かわらまで出て あんた待つ 行ったり来たり 裾まで濡らし》
                         ―山上憶良―〔巻八・一五二八〕 
あまかは 相向き立ちて わが恋ひし 君ますなり ひも解きけな
《天の川 隔て離され 焦がれ待つ あんた来る来る 早よ支度したくせな》
                         ―山上憶良―〔巻八・一五一八〕 
秋風の  吹きにし日より いつしかと わが待ち恋ひし 君そ来ませる
立秋あきの風 吹いた時から 待ちに待つ うち待つあんた ようやっと来る》
                         ―山上憶良―〔巻八・一五二三〕 

玉かぎる 髣髴ほのかに見えて 別れなば もとなや恋ひむ 達ふ時までは
《喜びの 逢瀬おうせ束の間 夜明よあけたら また焦がれや 今度逢うまで》
                         ―山上憶良―〔巻八・一五二六〕 





わがまさむ】へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿