ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

日めくり万葉集<1月>(その2)

2009年08月22日 | 日めくり万葉集
■平成21年8月22日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
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★天平五年(733)遣唐大使丹比たじひ真人まひと広成ひろなりの求めに応じ
 憶良「好去こうきょ好来歌こうらいか」に託し 任務の無事を祈り奏上

神代より 言らく 
そらみつ 大和の国は  皇神すめかみの いつくしき国 
言霊ことだまの さきはふ国と 語り継ぎ 言ひ継がひけり・・・ 

《大和の国は 神代から 威厳あふれる 神の国 
 言霊ことだまかなう さちの国 語り継がれて 言い継がれ ・・・》 
                    〔巻五・八九四〕―山上憶良― 

★悟りを開いたかに見える元興寺の僧 投げ遣りに修行不足が垣間見える
白玉しらたまは 人に知らえず 知らずともよし
          知らずとも 我し知れらば 知らずともよし 

《真珠貝 人知られんと 海底うみそこひとり
           ええやんか 自分知ってりゃ 人はどうでも》 
                    〔巻六・一〇一八〕―元興寺の僧― 

★織り込み短歌の上手な長意吉麻呂ながのおきまろ ひしほ 酢 ひる たひ 水葱なぎ を織り込めと言われて
ひしほに ひるてて たひ願ふ 我にな見えそ 水葱なぎあつもの
酢醤油すじょうゆに ネギきタレの 鯛欲しに なんで出すんや 水葱ねぎの吸いもん
                    〔巻十六・三八二九〕―長意吉麻呂ながのおきまろ

おみなにおお持て家持さん 今宵は一寸都合が付かず 言い訳作りに占いしてる
月夜つくよには かどに出で立ち 夕占ゆふけ問ひ 足占あしうらをそせし かまくを
《ええ月夜つきよ 玄関立って 夕占ゆううらや 足占あしうらしたで 行きたいおもて》
                    〔巻四・七三六〕―大伴家持― 

★そう 自分を信じなくては と思いながらも・・・
ひ恋ひて のちに逢はむと なぐさもる 心しなくは 生きてあらめやも
《恋焦がれ いつかこの恋 成るもんと 思わんことに 生きてられるか》 
                    〔巻十二・二九〇四〕―作者未詳― 


歴史編(2)天皇さんかてナンパする

2009年08月22日 | 歴史編
■平成21年8月22日■
万葉集に詠われた歌を 歴史の流れに沿って 採り上げ 「大阪弁」で訳します
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★春の野原は 心が浮くよ 天皇さんも まだ若い 通りすがりの 娘に惚れた


もよ み        《ええかごさげて
 くしも みくし       ぐし持って             
  この岡に ます      みしてはる 娘はん
   いえかな らさね        あんたるとこ 教えて欲しい

そらみつ 大和やまとくに        ここの国 
 おしなべて われこそ      治めてるんは このわしや 
  しきなべて われこそませ        仕切ってるんは このわしや
   われこそはらめ 家をも名をも   わしも教える 名前と家と     
                            (あんた教えて 名前と家と)》 
                            ―雄略天皇―〔巻一・一〕 




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