令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

歴史編(2)籠もよ み籠持ち

2009年08月04日 | 歴史編
【掲載日:平成21年6月18日】

もよ みち 
       くしもよ みくしち 
              この岡に ます・・・
 

【泊瀬朝倉宮跡から飛鳥三山地方を望む】


時は  
芽吹きの時期とき
場所は 泊瀬はつせ小国おぐに
陽光降り注ぐ 野の原 
若菜が芽を出している 

娘子おとめご 登場
若菜摘みを 始める 
楽しげな 摘む手の 動き 
手提げのかごに 春風揺れる
手の掘り串に 春日はるひが光る

若者 登場 
娘子おとめごに 語りかける
「むすめよ むすめ みのむすめ」
「どこに住むのじゃ そなたの家は 」 
「わしを 誰かと 尋ねるか 
「この国仕切る 王こそ わしじゃ 
「わしも 教える と 名前」

春の催し 奉納舞台 
豊作祈る 歌謡劇 
笑いを誘う 求婚舞踊 
伝え伝えて 民謡風に 


もよ みち 
  くしもよ みくしち 
    この岡に ます 
      いえかな らさね
 
《ええかごさげて
   ぐし持って
     みしてはる 娘はん
       あんたるとこ 教えて欲しい》

そらみつ 大和やまとくに
  おしなべて われこそ
    しきなべて われこそませ 
      われこそはらめ 家をも名をも

《ここの 
  治めてるんは このわしや 
    仕切ってるんは このわしや 
      わしも教える 名前と家と 
        (あんた教えて 名前と家と )》
                         ―雄略天皇―(巻一・一)

舞台に 繰り広げられる 滑稽こっけいしぐさ
笑いに満ちる 茣蓙ござさじき
豊作祈願の 芝居は 続く 



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