ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

日めくり万葉集<1月>(その3)

2009年08月25日 | 日めくり万葉集
■平成21年8月25日■
NHKテレビ「日めくり万葉集」で取り上げられた 万葉歌を 「大阪弁」で訳します
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★俗姓笠麻呂かさのまろ こんな歌も詠うけど 女好き?でもあったんやて
世間よのなかを 何にたとへむ 朝びらき にし船の あとなきごとし
《人生は たとえてうと 船みたい 行ってしもたら 何んも残らん》
                    〔巻三・三五一〕―沙弥満誓さみまんぜい

★天武はん 年の離れた奥さんに からかい歌を 出したけど・・・
我が里に 大雪降れり 大原の りにし里に 降らまくはのち
《わしの里 大雪降った お前る そっちの田舎 まだまだやろな》
                    〔巻二・一〇三〕―天武天皇―

★これは 一本取られた みたい
我が岡の おかみに言ひて 降らしめし 雪のくだけし そこに散りけむ
《そらちゃうで うちの神さん 願いして 降らしてもろた 雪のカケラや》
                    〔巻二・一〇四〕―藤原夫人ふじはらのぶにん

★国誉めるのは 政治のイロハ 誰かさんかて 見習みなろたらどやろ <歴史編(3)>見てね 
大和やまとには 群山むらやまあれど とりよろふ あめの香具山 登り立ち 国見をすれば 
国原くにはらは けぶり立ち立つ 海原うなはらは かまめ立ち立つ うまし国ぞ あきづ島 大和の国は

《大和には ぎょうさん山ある その中で とりわけ綺麗きれえな 香具山に 登ってあちこち 見てみたら
 おかでは炊煙けむり 昇ってる 水辺に水鳥 飛んどおる なんとえ国 大和の国は》
                    〔巻一・二〕―舒明天皇じょめいてんのう

★娘子は遊女? 服染めたって どないするんや?
草枕 旅行く君と 知らませば 岸の黄土はにふに にほはさましを
《もう会えん 旅の人やと 知ってたら 黄色きいろの土で 服染めたのに》
                    〔巻一・六九〕―清江娘子すみのえのおとめ