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ユニーク古典現代訳(大阪弁万葉集改題)

日本の古典を訳します。そのままストンと腑に落ちる訳。なんだ、こうだったのかと分かる訳。これなら分かる納得訳。どうぞどうぞ

歴史編(4)朝狩りするんは戦の稽古

2009年08月26日 | 歴史編
■平成21年8月26日■
万葉集に詠われた歌を 歴史の流れに沿って 採り上げ 「大阪弁」で訳します
いわく 「大阪弁万葉集」
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中皇命なかつすめらみことは 皇后との説 皇女間人皇女はしひとのひめみこ説があるが 皇女説が 微笑ましい

やすみしし わご大君の あしたには とりでたまひ ゆふへには いせ立たしし らしの あづさの弓の 中弭なかはずの 音すなり
とうさんが 朝の早よから でさすり ゆうおそくに 引き寄せる ご自慢弓の つるの音》
朝猟あさかりに 今立たすらし 暮猟ゆふかりに 今立たすらし らしの 梓の弓の 中弭なかはずの 音すなり
朝猟あさかり行くとき 響いてる 夕狩り出るとき 聞こえてる ご自慢弓の つるの音》
                         ―中皇命なかつすめらみこと―〔巻一・三〕

たまきはる 宇智うちの大野に 馬めて 朝ますらむ その草深野くさふかの
とうさんが 宇智の大野で 狩してる 馬けさせて 朝露あさつゆ踏んで》
                         ―中皇命なかつすめらみこと―〔巻一・四〕




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歴史編(3)国誉めるんは政治のはじめ

2009年08月24日 | 歴史編
■平成21年8月24日■
万葉集に詠われた歌を 歴史の流れに沿って 採り上げ 「大阪弁」で訳します
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★春立つその日 天皇さんは 国見する
り物豊穣ほうじょう き物長寿ちょうじゅ 祈って行う 国誉め行事




大和やまとには 群山むらやまあれど とりよろふ あめの香具山 登り立ち 国見をすれば
《大和には ぎょうさん山ある その中で とりわけ綺麗きれえな 香具山に 登ってあちこち 見てみたら》

国原くにはらは けぶり立ち立つ 海原うなはらは かまめ立ち立つ うまし国ぞ 蜻蛉島あきづしま 大和の国は

おかでは炊煙けむり 昇ってる 水辺に水鳥 飛んどおる なんとえ国 大和の国は》
                         ―舒明天皇―(巻一・二)




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歴史編(2)天皇さんかてナンパする

2009年08月22日 | 歴史編
■平成21年8月22日■
万葉集に詠われた歌を 歴史の流れに沿って 採り上げ 「大阪弁」で訳します
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★春の野原は 心が浮くよ 天皇さんも まだ若い 通りすがりの 娘に惚れた


もよ み        《ええかごさげて
 くしも みくし       ぐし持って             
  この岡に ます      みしてはる 娘はん
   いえかな らさね        あんたるとこ 教えて欲しい

そらみつ 大和やまとくに        ここの国 
 おしなべて われこそ      治めてるんは このわしや 
  しきなべて われこそませ        仕切ってるんは このわしや
   われこそはらめ 家をも名をも   わしも教える 名前と家と     
                            (あんた教えて 名前と家と)》 
                            ―雄略天皇―〔巻一・一〕 




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歴史編(1)嫉妬しまっせ皇后はんも

2009年08月21日 | 歴史編
■平成21年8月21日■
万葉集に詠われた歌を 歴史の流れに沿って 採り上げ 「大阪弁」で訳します
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★浮気心旺盛な仁徳に 嫉妬する 磐姫いわのひめ
 恋しい思いに 心は揺れる 



●焦躁●
君が行き 長くなりぬ 山たづね むかへか行かむ ちにか 待たむ
《あんたはん 行ってしもうて なごうなる うちから行こかな それともとか》
                         ―磐姫皇后いわのひめこうごう―(巻二・八五)
あきらめ●
かくばかり ひつつあらずは 高山の 磐根いはねきて 死なましものを
《いっそ死の こんなくるして 悩むなら 奥山行って 岩枕して》
                         ―磐姫皇后―(巻二・八六) 
●執念●
ありつつも 君をばたむ 打ちなびく わが黒髪に しもくまでに
《死ぬもんか 生き続けたる あんた待ち うちの黒髪 しろうなるまで》
                         ―磐姫皇后―(巻二・八七) 
●絶望●
秋の田の 穂のらふ 朝がすみ 何処辺いづへかたに わがこひまむ
《こんな恋 消えてもえで 霧みたい 行くとこうて ただよう恋は》
                         ―磐姫皇后―(巻二・八八) 



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