goo blog サービス終了のお知らせ 

令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

家待・青春編(二)(11)布留(ふる)の尊(みこと)は

2010年11月02日 | 家待・青春編(二)内舎人青雲
【掲載日:平成22年10月12日】

いそかみ 布留ふるみことは 手弱女たわやめの まとひによりて・・・

【「神の小浜」大崎港湾奥】


元正げんしょう天皇 その御代みよに 左大臣をば つとめしし
石川麻呂いしかわまろの ご三男 おと麻呂まろ殿が 御災難
宇合うまかい妻の 久米若売くめわかめ 通じた罪で 土佐配流はいる
ちまた噂は 政権の 陰謀なりやの 沙汰しき

ちまたうわさは 見送る人の 立場に立って しみじみうた

いそかみ 布留ふるみことは 手弱女たわやめの まとひによりて 
馬じもの 縄を取り付け 鹿猪ししじもの 弓矢かくみて 
大君おほきみの みことかしこみ あまざかる ひな退まかる 
古衣ふるごろも 又打まつちの山ゆ 帰りぬかも

石上いそかみの 布留ふるの殿さん 哀れにも 女にまどて 罪問われ 縄でくくられ 見張り付き
 国の仕置しおきの ばつ受けて 辺鄙へんぴの国へ 配流ながされる
 紀和きわ国境くにざかい 土山つちやま 越えて行くけど かえれるやろか》
                         ―作者未詳さくしゃみしょう―〈巻六・一〇一九〉

ちまたうわさは 身に詰まされて 妻の心を かわってうた

大君おほきみの みことかしこみ さしならぶ 土佐の国へと 出でますや わがの君を 
かけまくも ゆゆしかしこし 住吉すみのえの 現人神あらひとがみ
 
《国からの おとがめ受けて 海この 土佐の国へと 配流ながされる
 あの人の為 住吉すみのえの 海の神さん 頼みます》 
ふねに うしはたまひ 着きたまふ 島の崎々さきざき 寄りたまふ 磯の崎々 
荒き波 風にはせず つつみく やまひあらせず 
すむやけく 帰したまはね もとくに

《船の舳先へさきに 座られて 行く先々の 島や磯 大っきい波や 強い風
 出合うことう 無事着いて 病気もせんと 早いこと 帰したってや ここの大和へ》  
                         ―作者未詳さくしゃみしょう―〈巻六・一〇二〇〉

ちまたうわさは 同情しきり 当人代わり 悔しさうた

父君ちちぎみに われは愛子まなごぞ 母刀ははとに われは愛子まなごぞ 
まゐのぼる 八十やそ氏人うじびとの 手向たむけする かしこの坂に ぬさまつり われはぞおへる 遠き土佐

《父上の 大事な子やで 母上の いとしい子やで
 そのわしが 都へのぼる 人みんな 手向たむけするう この峠
 ぬさまつって 行くのんか 遠いあの土佐 みちはるばると》  
                         ―作者未詳さくしゃみしょう―〈巻六・一〇二二〉
大崎の 神の小浜をばまは せばけども もも船人ふなびとも ぐと言はなくに
《大崎の 小浜おばま狭いが どの船も 寄るてうのに わし素通りや》 
                         ―作者未詳さくしゃみしょう―〈巻六・一〇二三〉

天平十三年〈741〉の大赦で  乙麿許され
のち 中納言まで昇進
果たして 冤罪えんざいあかしなりや



<大崎>へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。