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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

古今相聞往来(上)編(19)打てども懲(こ)りず

2013年01月25日 | 古今相聞往来編(上)
【掲載日:平成25年1月25日】

おも忘れ だにもえやと 手握たにぎりて 打てどもりず 恋といふやっこ



独りごち歌 くくるのは
他男ほか共寝る児に がれる男
あと思わんと 共寝仕舞た女
どこまでりん こいやっこ

ころも りといめに見つ うつつには いづれの人の ことしげけむ
《結ばれた 夢見たけども じつとこ 誰とも噂 立たへんのんや》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六二一)
                                   (ころもを着る=結婚する)

あま飛ぶや かるやしろの いはつき 幾代いくよまであらむ こもづまぞも
かる神社やしろ まつつき神木 永久とこしえや 内緒ないしょの妻は いつまでやろか》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六五六)
  
こもの したに恋ふれば らず 人に語りつ むべきものを
むねなかで こらえてた恋 たまらんで しゃべって仕舞しもた たあかんのに》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二七一九)
  
我妹子わぎもこが なにとも我れを 思はねば ふふめる花の に咲きぬべし
《気にすらも あの児んので れて仕舞て めたむねなか 出て仕舞しまや》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二七八三)
  
しるしなき 恋をもするか ゆふされば 人の手まきて らむ子ゆゑに
《何でまあ こんな詰まらん 恋するか ばん他男ほかのと 共寝るあの児やに》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五九九)
  
そき板もち ける板目の あはざらば いかにせむとか 我が寝めけむ
いまえが あとわへんて なったとき どうおもて うち共寝たんやろ》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六五〇)
                         (そき板=薄くそいだ板 これでいた板目いためは合いにくい)

おも忘れ だにもえやと 手握たにぎりて 打てどもりず 恋といふやっこ
《せめて顔 忘れさそかと どついても 恋のやっこめ りんとるわ》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五七四)




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