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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

古今相聞往来(上)編(14)浮田の社(もり)の

2013年01月08日 | 古今相聞往来編(上)
【掲載日:平成25年1月8日】

かくしてや なほやまもらむ 大荒木おほあらきの 浮田うきたもりの しめにあらなくに



焦がれ逢えんの しんそこつら
嘆いて みても 逢えんは同じ
くすぶる思い 胸抱き続け
このまま正気しょうき 保たれ出来ん

百代ももよしも 千代ちよしも生きて あらめやも が思ふいもを きて嘆かむ
《百年も 千年もわし けへんに あの児わんと 嘆いてるやて》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六〇〇)
  
みさごる る舟の ゆふしほを 待つらむよりは 我れこそまされ
干潟ひがたに 残された舟 夕潮しお待つが し思い わしのがうえや》【比喩】
                          ―作者未詳―(巻十一・二八三一)
  
二上ふたがみに かくらふ月の しけども いも手本たもとを るるこのころ
《月二上やまに かくれんくやし ここんとこ お前えんも くやしいこっちゃ》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六六八)
  
かくしてや なほやまもらむ 大荒木おほあらきの 浮田うきたもりの しめにあらなくに
えんまま 見守るだけか このわしは 浮田うきた神社やしろの 標縄しめなわちゃうに》【比喩】
                          ―作者未詳―(巻十一・二八三九)
  
真澄鏡まそかがみ ただにしいもを 相見あひみずは が恋まじ 年はぬとも
《顔わし じかにあの児に わへんと 焦がれまらん 時期じき待ったかて》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六三二)
  
相見あひみては 恋なぐさむと 人は言へど 見てのちにぞも 恋まさりける
じかうと がれなおると みなうが うたらがれ ひどなったがな》【正述心緒】
                          ―作者未詳―(巻十一・二五六七)
  
我妹子わぎもこに 逢ふよしを無み 駿河するがなる 富士の高嶺たかねの 燃えつつかあらむ
《あぁあの児 える手立てが うて くすぶる思い 富士の火やがな》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二六九五)
  
たまの うつごころや 年月の 行きかはるまで いもに逢はずあらむ
正気しょうきまま おまえわんと このとしが わるのつん わし出来できるかな》【寄物陳思】
                          ―作者未詳―(巻十一・二七九二)




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